大阪府大阪市中央区城見の医療法人春次会 ツイン春次クリニックが診療報酬を不正に請求し得ていたことから保険医療機関の指定取消処分となった。
不正内容は以下の通り
- 実際には行っていない保険診療を行ったものとして、診療報酬を不正に請求してい た。(架空請求)
- 実際に行った保険診療に行っていない保険診療を付け増して、診療報酬を不正に請求 していた。(付増請求)
- 実際に行った保険診療を保険点数の高い別の診療に振り替えて、診療報酬を不正に 請求していた。(振替請求)
保険医療機関の指定の取消(平成26年8月14日付)(PDF:291KB)
近畿厚生局から
目次
春次会ツイン春次クリニックの指定取消が確定
平成 28 年6月 30 日 保険医療機関の指定の取消相当について(執行停止の解除)
近畿厚生局長は、平成26年8月14日付けで、医療法人春次会ツイン春次クリニックの指定を取り消すこととしたところ、開設者の医療法人春次会 ( 法人番号 1120005005510)から大阪地方裁判所に対して、保険医療機関の指定取消処分の取消しを求めて訴訟が提起され、併せて、執行停止が決定されました。
このため、取消を延期する旨お知らせしたところですがこの度、医療法人春次会の訴えが却下され、判決が確定しました。
したがって、平成 28 年5月 31 日付けで執行停止が解除され、同日以降取消処分が有効となるところ、執行停止解除日前の平成 27 年6月 30 日付けで保険医療機関が廃止されていることから、平成 28 年5月 31 日付けで指定の取消相当としたのでお知らせします。
「保険医療機関の 指定の取消」が妥当
平成 26 年8月7日 保険医療機関の指定の取消について 平成 26 年7月 31 日に開催された近畿地方社会保険医療協議会において「保険医療機関の 指定の取消」が妥当との答申がありました。
これを受け、近畿厚生局長は次のとおり対応することを決定しましたので、お知らせしま す。
1.保険医療機関の指定の取消
指定の取消となる保険医療機関
- 名称 医療法人春次会 ツイン春次クリニック
- 所在地 大阪府大阪市中央区城見二丁目1番61号ツイン21MIDタワー21階
- 開設者 医療法人春次会 理事長 春次 智三郎(はるつぐ ともさぶろう)
- 取消年月日 平成26年8月14日
2.監査を行うに至った経緯
- 平成 22 年1月 15 日、当該保険医療機関の勤務医の実兄が開設している薬局を監査した。 この際、当該勤務医の作成した架空の処方せんを当該薬局が受け取り、不正請求をしてい たとの供述があった。
- このことから、平成 22 年5月 26 日、当該保険医療機関に対し個別指導を実施したとこ ろ、当該勤務医が投薬の必要がない患者に処方せんを発行していたことを認めたことから、 著しく不適切な保険診療をしていたことが疑われたため個別指導を中止し、平成 22 年7 月 29 日ほか計8回の監査を実施した。
3.取消処分の主な理由
監査において判明した取消処分の理由となる主な事実は、以下のとおり。
- 実際には行っていない保険診療を行ったものとして、診療報酬を不正に請求してい た。(架空請求)
- 実際に行った保険診療に行っていない保険診療を付け増して、診療報酬を不正に請求 していた。(付増請求)
- 実際に行った保険診療を保険点数の高い別の診療に振り替えて、診療報酬を不正に 請求していた。(振替請求)
4.不正・不当金額
監査において判明した不正・不当金額は、監査で使用した平成 21 年1月から同年 12 月分 までのレセプトのうち以下のとおり。
- 不正金額 82 名分 366 件 1,031,711 円
- 不当金額 42 名分 371 件 936,400 円
なお、監査で判明した分以外についても、不正・不当請求のあったものについては、監査 の日から5年前まで遡り、保険者等へ返還させることとしている。
5.再指定
原則として、指定の取消の日から5年間は、保険医療機関の再指定は行わない。(参考)取消処分の根拠条文
○ 保険医療機関の指定の取消 健康保険法第80条第2号、第3号及び第6号
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