不二崎歯科医院:不二崎正徑(新潟市)が470万9,760円を不正請求

新潟県新潟市・不二崎歯科医院の監査を実施した結果、以下の事実を確認した。

  1. 実際に行った保険診療に行っていない保険診療を付け増して、診療報 酬を不正に請求していた。(付増請求)
  2. 実際に行った保険診療を保険点数の高い別の診療に振り替えて、診療 報酬を不正に請求していた。(振替請求)
  3. 自費診療として患者から費用を徴収しているにもかかわらず、同診療 を保険診療したかのように装い、診療報酬を不正に請求していた。(二重請求)
  4. 実際に行った保険適用外である診療を、保険適用である診療を行った ものとして診療報酬を不正に請求していた。(その他の請求)

その結果、「保険医療機関の指定の取消及び保険医の登録の取消」の行政処分が決定したとのことだ。

保険医療機関及び保険医の行政処分について(平成29年6月22日)(PDF:77KB)

平成29年6月22日 関東信越厚生局から

記事、個人情報の削除に関してはこちら

不二崎歯科医院:個別指導➔監査8回➔保険医登録の取消

保険医療機関及び保険医の行政処分について

平成29年6月21日、関東信越地方社会保険医療協議会に「保険医療機関の指定の取消及び保険医の登録の取消」について諮問した結果、諮問のとおり答申がありました。

これを受け、関東信越厚生局長は、以下のとおり行政処分することを決定しましたのでお知らせします。

 

【行政処分の内容】

 1.保険医療機関の指定の取消

  • (1)名称: 不二崎歯科医院
  • (2)所在地: 新潟県新潟市北区松浜本町2丁目9番11号
  • (3)開設者: 不二崎 正徑
  • (4)指定の取消年月日: 平成29年 6月23日
  • (5)根拠となる法律: 健康保険法(大正11年法律第70号) 第80条第1号、第2号、第3号及び第6号

2.保険医の登録の取消

  • (1)氏 名 不二崎 正徑(65歳)
  • (2)登録の取消年月日 平成29年 6月23日
  • (3)根拠となる法律 健康保険法(大正11年法律第70号) 第81条第1号及び第3号

 

【行政処分に至った経緯】

当該歯科医院に対し、個別指導を実施したところ、歯冠修復物の診療報酬が請求されているにもかかわらず、請求後に撮影されたレントゲン写真では、 歯冠修復物が何も装着されていない事例や請求とは別の歯冠修復物が装着されている事例が認められた。

また、有床義歯において、診療報酬明細書と歯科技工物納品伝票の内容が相違していた。

事実確認のため、患者実地調査を行ったところ、診療報酬請求と実際の診療内容に相違が確認されたことから、平成27年10月から平成28年6月まで 延べ8回の監査を実施した。

結果として「行政処分の主な理由」に記載した事実を確認した。

 

【行政処分の主な理由】

当該保険医療機関及び保険医の監査を実施した結果、以下の事実を確認した。

  1. 実際に行った保険診療に行っていない保険診療を付け増して、診療報 酬を不正に請求していた。(付増請求)
  2. 実際に行った保険診療を保険点数の高い別の診療に振り替えて、診療 報酬を不正に請求していた。(振替請求)
  3. 自費診療として患者から費用を徴収しているにもかかわらず、同診療 を保険診療したかのように装い、診療報酬を不正に請求していた。(二重請求)
  4. 実際に行った保険適用外である診療を、保険適用である診療を行った ものとして診療報酬を不正に請求していた。(その他の請求)

 

【診療報酬の不正請求額】

監査で判明した不正件数、金額は次のとおり

件数: 346件

不正請求額: 4,709,760円

※ なお、監査で判明した以外分についても不正等請求があったものについては、監査の日から5年前まで遡り、保険者等へ返還させることとしている。

 

歯科の指導・監査から生活・家族・関係者を守る

多かれ少なかれ指導・監査に不安を抱いている歯科医師は多い。

しかし、多くの歯科医師は相談できる相手がいないため、診療で忙しい日々に独自に一人で対応する場合が多い。

そのため、辻褄を合わすために技工所に指示書や納品書の改ざんを指示したりする場合も多いが、この場合は「取消」で済む話ではなく「詐欺」として刑事事件に発展する。

指導・監査は任意調査であるのに対し、事件となれば調査は強制なので当然、厳しいものになる。

「正しい対応」と「相談相手」

この事例でもマズかったのは最初の個別指導への対応であろう。個別指導でしっかりと対応しなけば、今回の様に述べ8回にもなる監査に繋がる。

個別指導から監査へと移行する場合は、今回のようなに明らかな不正がある場合だけではない。意図しないミスや、言いがかりともいえる理由でも実施される。

また、何よりも個別指導や監査での技官は非常に高圧的で、結果が見えない中で長期間・複数回の監査が続く状況は、計り知れないほどの精神的負担を伴う。事実、そのことで自殺にまで追い込まれた医師も存在するのだから。

指導・監査は不正請求の疑いを抱かれているためだ。そのような歯科医師に対して世間の見る目は冷ややかだ。このような状況にある歯科医師へのテクニカル的なアドバイスや、何よりも相談できる相手がいると居ないのとでは、日々の不安や精神ストレス、指導・監査の結果は全く違ったものとなる。

指導・監査の対策マニュアル

是非、私たちが提供する保険医療機関の指導・監査の対策マニュアルをご活用いただき、保険医の指定は勿論、生活・家族・関係者の事業と生活を守っていただきたい。

 

 

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    いい歯医者の選び方! 11の見分けるポイント言っちゃいます

     

    「良い歯医者」とは簡単にいうと「腕がいい歯医者」や「医療倫理がある歯医者」ということになるかと思います。

    「医療倫理?あたりまえやろ!」と思われた患者さんがほとんどではないでしょうか?しかし、今は歯医者のモラルハザードの欠如は大きな問題となっています。

    患者さんは「愛想がいい歯医者」は分かっても、「腕がいい歯医者」を見極めるのは不可能に近いです。また、口コミサイトなどの評判はデタラメもいいところです。

    それなら、歯医者の技術力を目利きでき、裏事情もよく知る歯科技工士に「良い歯医者」を選ぶポイントを聞けば良いのです。そのポイントを本レポートでは全てをお伝えします。

    本レポートでは患者さんがしっかりと良い歯科医療を受けることができるように良い歯医者を選ぶポイントを示します。

    他サイトでよく見る

    • 最新設備を完備している歯医者
    • 受付や歯科衛生士の教育がしっかりとしている歯医者
    • ホームページがしっかりしている

    などがありますが、そんなことは対して「良い歯医者」を選別する判断材料とはなりません。

    良い歯医者は100軒に1軒

    コンビニの数よりもはるかに多い歯医者ですが、私自身が行きたいと思える歯科医院や、親しい人に安心して紹介できる歯医者となると50軒に1軒もありません。

    100軒に1軒あれば良い方です。「悪い歯医者」の方が圧倒的に多いのは間違いありません。知り合いに歯科技工士がいる場合は聞いてみてください。必ず「その通り!」と返事が返ってくると思います。

    それほどまでに良い歯医者は無いという残念な現状であることは冒頭にお伝えしておきたい事実です。

    ✅注意!

    「保険治療では良い治療ができない」などと説明する歯医者は、儲けたいだけのセールストークなので騙されないようにしてください。

    何故なら、保険が効かない高額な自由診療の値段はそれぞれの歯医者が自由に設定できるためです。なので0円でも100万円でも良いのです。高額治療と「腕がいい歯医者」であることは全く関係ありません。

    ここでは、ほとんどの患者さんが行う保険治療の話をさせてもらいます。言い換えれば、保険治療で良い治療をする歯医者は、自由診療でも「いい歯医者」ということができます。

     

    1、不正請求・過剰診療がない歯医者を選ぶ

    歯医者では不正請求・過剰診療が横行していることをご存じでしょうか?歯医者の不正請求はビックリするほど多いので患者さんには最も気を付けてほしいことです。

    • H23年~H27年の5年間で9,921人の歯医者が個別指導を受けている
    • H23年~H27年の5年間で25,191件の歯科医療機関が集団的個別指導を受けている
    • H23年~H27年の5年間で約620億円(医科を含む)が返還されている

    ※実際に不正請求を行っている歯医者は多く、指導・監査を受けている歯医者は氷山の一角。

    ※悪質であれば最悪の場合、保険医療機関としての指定を取消される。

    不正請求・過剰診療の種類

    不正請求の手口を細かく上げればきりがないので、大まかに分類すると

    ①付増請求

    保険治療を行った際に、実際に行っていない治療を付け加えて請求すること。

    ②振替請求

    行った保険治療とは異る、実際には行っていない保険点数の高い治療を行ったこととして請求すること。

    ③不当請求

    そもそも行っていない治療や、算定要件を満たさない診療報酬を不当に請求すること。

    ④過剰診療

    必要のない治療を行い保険請求すること。

    などがあります。この不正請求を患者さんが見抜くことはけっこう難しいです。

    しかし、

    ①健康保険組合からの通知書を確認

    付増請求や不当請求が無いかは、通知書の自己負担額と実際に支払った自己負担の領収書を見比べることで確認することができます。

    ②レセプト開示請求をする

    通知書が無くてもレセプト開示請求をすることで上記の不正が無いかを確認することができます。

    ※レセプトとは、歯医者が健康保険組合に提出する月ごとの診療報酬明細書のこと。レセプト開示請求は定期的に行った方がよい。

    ③通知書・レセプトの治療内容を確認

    振替請求は通知書・レセプトの治療内容を確認することで判断できますが、専門用語となっているため難しいです。

    ④セカンドオピニオン

    過剰診療もまた見つけるのが難しいです。しかし、過剰診療まで行う歯医者は悪質なのでどんどんエスカレートしていく傾向があります。ひどい場合は必要ない場所にインプラントを打ったり、虫歯でない歯を削ったりする歯医者も実際にいます。

    不正請求をしない歯医者は「いい歯医者」というよりは、不正請求をする歯医者は「悪い歯医者」と言うべきであったような感じもしますが・・・。

     

    歯医者の不正請求の実態など詳しい情報はこちら👉専門家が伝える!知って得する歯医者に関する情報のすべて

     

     

    2、いい歯医者は、安い義歯を扱っていない

    義歯は歯科技工士が一人ひとりの患者さんの口の中にぴったり合うように製作しているため、義歯の精度が高いことは「いい歯医者選び」の最も重要なポイントです。

    しかし、残念ながらほとんどの歯医者で提供されている「入れ歯」や「被せ物」は安物の義歯ということをご存じでしょうか?

    はじめに引き続きショッキングな内容をお伝えして申し訳ないのですが、これが事実です。みなさんは、自分の口の中に入る義歯の値段に違いがあることは知らないと思います。

    詳しい説明の前に結論から言うと、

    ①適正価格の義歯=良い義歯(高品質)

    ②安物義歯=悪い義歯(低品質)

    と言えます。そして、

    ①(良い義歯)を扱う歯医者=良い歯医者

    ②(悪い義歯)を扱う歯医者=悪い歯医者

    という関係が成立します。当たり前の話で恐縮なのですが・・・。

    歯医者によって義歯の仕入価格は全然違う

    みなさんは疑問に感じないでしょうか?保険制度では、全国どの地域でどの歯医者を選んでも治療費や窓口負担の金額は同じです。なので義歯の値段が高くても安くても患者さんが支払う治療費は同じです。

    では、どうして義歯の値段に違いが発生するのでしょうか?実はここに歯科医療の保険システムにからくりがあります。

    安い義歯を仕入れた方が歯医者は儲かる

    ほとんどの歯科医院は歯科技工士を雇用していないため、義歯の製作は外部の歯科技工士に委託しています。

    この義歯の委託料に大きな違いがあるのです。当然、安物義歯は患者さんにとっては良くありません。そのため、国(厚生労働省)は適正価格を「大臣告示」というもので示し、適正価格での取引を促しています。

    しかし、「大臣告示」を無視して安物義歯を選んで患者さんの口に放り込んでも罰則はないのです。

    そのことをいいことに、歯医者はなるべく安い値段で義歯を製作する技工士を探したり買いたたいたりして義歯の制作を委託しています。ヘタすると中国製です。

    当然、安かろう悪かろうです。まぁ歯科医療という医療の現場でそんな状況を見て見ぬふりを続けている厚生労働省にも問題はあるのですが・・・。

    安物義歯で得するのは歯医者だけ

    歯医者は義歯を安くするほど儲かります。なぜなら、売上である治療費(保険点数)は国から確実に入るのに対し、経費である義歯代を安くすることで差益は大きくなるからです。

    しかし、患者さんである皆さんはこの事実を知ると、「ふざけるな!」とならないでしょうか?

    どの歯医者に行っても治療費は同じなのに、知らないところで安物の義歯を装着されているのですから。

    保険治療費は、歯科治療の質と安全性を確保するために必要な経費ということで国が決めています。そのことを無視して患者さんに安物義歯を装着する歯医者は詐欺師に近いと言えます。

    ここでもまた「いい歯医者選び」というよりは「悪い歯医者」に引っかからないようなポイントと思われるかもしれませんが、適正価格の義歯を扱う歯医者は驚くほど少ないです。

     

    あなたの義歯はいくら?適正価格のチェック方法など詳しくはこちら👉歯医者の費用と「治療の質」が違いすぎるたった1つの理由!

     

     

    3、歯を削るドリルの滅菌を行っている歯医者を選ぶ

    厚生労働省の調べによると、歯を削るドリル(ハンドピース)の扱いは以下のよ状況で、半数が滅菌処理を行っていないことが明らかとなっています。

    しかし、実際には交換・滅菌している歯医者はもっと少ないです。

    理由は厚労省からこのような調査への回答を求められると、交換・滅菌を行っていなくても「交換・滅菌を行っている」と答えるに違いないからです。

    2017年7月4日モーニングショーでも放送

    2017年7月4日に放送されたモーニングショーで、ハンドピースの滅菌問題が取り上げられていました。

    なぜハンドピースの交換・滅菌が必要かというと、ドリルは歯を削るとき空気と水を放出しながら回転します。そして、回転を止めるときには逆回転することで止まります。

    そのとき、患者さんの血液や菌をドリルが吸い込んでしまいます。そのため、次の患者さんに使用する場合に、前の患者さんの血液や菌が放出されることによる感染の危険性があるのです。

    また、まだ一般的にはあまり知られていませんが根管治療に使用するリーマーとうものの使いまわしも問題となっています。

    感染は非常に危険

    ※前の患者さんがB型肝炎やC型肝炎、HIVの患者さんであれば、その危険性は容易に想像できると思います。全員が自己申告してくれるのであれば対策もとれますが、自身も感染の事実に気付いていない患者さんも多いです。

    しっかりと滅菌処理を行うためには、オートクレーブなどの専用機器での滅菌処理が必要で、消毒液では不十分と言われています。

    経費削減に重点を置く歯医者は本当に危険なのです。

     

    詳しい内容はこちら👉歯を削るドリル(ハンドピース)を半数の歯医者が使い回し

     

     

    4、説明を丁寧に行う歯医者を選ぶ

    歯医者を受診するには様々な理由があると思います。しかし、なぜ治療が必要で、どのような種類の治療があり、どんな選択肢があるのか?費用はいくらか?などが患者さんは最も説明してほしいことではないでしょうか。

    また、歯の治療は何回も歯医者に通わなければならない場合が多く、どういったプランで治療が完了するのかが分からないことに不安を抱く患者さんも多くいます。そのことから、歯科治療では治療中断や完治まで治療が続かない場合が非常に多のです。

    「説明」はほとんど利益にならないため、なるべく早く治療を行いたい歯医者の気持ちもわかりますが、歯科治療は患者さんと一緒に進めていかないと良い治療を行うことは難しいです。

    やはりしっかりと説明することで、患者さんの疑問や不安に答えるだけでなく「あれが知りたい、これが知りたい」という要求にもしっかりと丁寧に説明を行う歯医者は「良い歯医者」と言えます。

     

     

    5、治療は丁寧!義歯の装着は早い!は良い歯医者

    例えば、虫歯の治療は簡単に言うと以下のような流れで行います。

     

    ①虫歯を削り除去する

    ②削った歯型を採る

    ③歯型をもとに義歯を作り装着する

    治療に時間をかける

    一回の治療で請求できる保険点数には上限のようなものがあります。なので、数回にわたり治療することが多いのです。そのため、歯医者はなるべく1回の治療時間を短くし、次の患者を診ることで回転数を上げます。そのことで歯医者は利益を最大化できます。

    だが、患者さんにとっては丁寧な治療を行ってほしいものです。そこでポイントとなるのが、上の各ステージでの内容です。

    ①と②の治療をもとに義歯は作られます。そのため①②の治療は時間をかけ丁寧に行われなければ③の良い義歯は出来上がりません。

    言い換えれば、①と②で時間をかけて丁寧にしっかりと治療されていれば、③の義歯も高品質なものとなります。

    そのような丁寧な治療を行う歯医者で義歯を装着すれば、驚くほど違和感がなく、無調整でスムーズに義歯が装着されます。

    当然、①②を丁寧に行っている歯医者であれば、低品質な義歯をつくる歯科技工士を選び義歯製作を依頼することはありません。それまでの良い治療が台無しになるからです。

     

     

    6、保険外の高額治療ばかり進めてこない歯医者

    ご存じの通り歯科治療には、“保険が効く治療”と保険が効かない“高額な自由診療”があります。

    そのほとんどは義歯の材料の違いのみで、治療自体の違いはほとんどありません。そのため、保険で治療したものはダメで、保険外の高額治療は良いということにはなりません。

    材料の違いではなく、保険が効かない治療は以下のようなものがあります。

    • インプラント治療
    • 歯科矯正
    • ホワイトニング
    • 予防

    例えば、前歯の保健治療でおこなえる前装冠という種類の義歯があります。歯医者のホームページなどでは、この前装冠は期間が経つと変色するのでセラミックにした方がよい。との説明がありますが、それは昔の話で今の前装冠の硬質レジンという素材はそんな簡単に変色などしません。

    保険治療では白い歯でなく銀歯でしか治療ができない歯もあります。この様な保険が効く治療と効かない治療の材料の違いを丁寧に説明してくれる歯医者は良心的でいい歯医者と言えます。

    一方で、患者さんに選択肢を提示せず、高額な保険外治療に誘導する歯医者はセールス中心の考え方なので気を付けた方がよいです。

     

     

    7、歯科衛生士の役割を十分発揮させている歯医者を選ぶ

    最近は歯のクリーニングだけでなく、口腔ケアなどでもその役割がより重要となっている歯科衛生士さん。

    歯科衛生士は歯科助手とは違い、国家資格を持つ専門職で技術職です。また、最近は歯科衛生士の役割は非常に重要視され、活躍の場が大きく広がっています。

    その歯科衛生士の活躍を歯科医院内でマネイジメントするのが歯科医師なのですが、未だに歯科助手と同じ扱いや、「うちの女の子」などと上から目線で扱う歯医者は多いです。中には歯科助手を歯科衛生士と偽って業務を行っている歯医者もいます。

    いい歯医者を選ぶ基準として、歯科衛生士に活躍の場を与え、やりがいを感じさせている歯医者は非常に優秀と言えます。

    歯科衛生士の技術力は患者さんの歯の健康に大きくかかわる重要なポイントです。

     

     

    8、歯科衛生士さんがすぐに辞めない歯医者を選ぶ

    上記で示したように歯科衛生士とは、歯科助手とは違い国家資格を有した専門職です。そして活躍の場が広がり続ける歯科衛生士ですが、有資格者の6割が未就業という状況です。

    そのため、多くの歯科医院では歯科衛生士の確保に困っています。歯科衛生士の離職率が高い理由は、その役割に対し評価が低いからです。

    離職の理由として「結婚」によるものも多いのは確かですが、これほどまでに共働き世帯が増えている現在において「結婚」が最大の理由ではありません。

    実際、私たちの周りの歯科医院を見ても、歯科衛生士さんの役割を評価し、やりがいを与えている歯科医院は結婚しても辞めていません。そのことで経験豊富な歯科衛生士さんが質の高い歯科医療を提供することが可能となっています。

    一方、若い歯科衛生士がころころ入れ替わる歯科医院は非常に多いです。表面的には分かりませんが、裏では歯科衛生士を正当に評価していない表れです。このような歯医者は、提供する歯科医療の質という面から注意が必要です。

     

     

    9、専門医を紹介する

    歯医者にも得意・不得意な治療があります。自分が苦手な治療が患者さんに必要な場合、その治療を得意とする歯医者を紹介するのは「良い歯医者」と言えます。

    治療に自信がない歯医者と感じられますが、言い換えれば得意な治療には非常に自信があるということです。この様な歯医者は、得意な治療は他の歯医者から患者さんを紹介されるような場合が多いです。

    分かりやすい例がインプラント治療です。インプラントは非常に高額な治療で知られています。そのため、できもしないのに儲けのために飛びついた歯医者は非常に多くいます。そのことでインプラント治療の質が非常に問題となっているのです。

    その一方で儲けに飛びつくことなく、インプラントが最もよいであろう場合に、インプラント治療を得意とする歯科医院を紹介していた歯医者も多くいます。そのような歯医者は患者さんからの信頼も得ていることは間違いありません。

    皆さんも同じかと思いますが、大切なお客さんや家族を自身の専門分野でプロとしてプロを紹介する場合、その紹介相手は大切な人たちのためにも最も信頼できるプロを紹介すると思います。

     

     

    10、予防に力を入れている歯医者を選ぶ

    最近はよく知られるように病気にならないために予防が大事と言われています。特に歯は予防対効果が大きい分野です。

    体の病気は生活習慣に気を使っていてもどの程度予防できるのかはハッキリしません。しかし、歯に関しては予防することで健康な状態を維持できる可能性は非常に高いです。

    現に子どもの虫歯は昔に比べ激減しています。これはブラッシングの大切さや、仕上げ磨きの指導などといった歯医者の啓蒙活動での貢献の結果と言えます。

    最近では口腔ケアを行うことで誤嚥性肺炎を予防できることも分かっています。日本人の死因の3位が肺炎で、そのほとんどが誤嚥性肺炎によるものです。口腔ケアは、歯を守る予防ではなく命を守るという大事な予防でもあるのです。

    良い予防・悪い予防

    予防は非常に良いことなのは明らかですが問題もあります。それは予防には保険が効かないということです。そのため、今後は非常に高額な料金設定でクリーニングなどを実施する歯医者が増えてくることが予想されます。

    今後は、今まで保険が効かない先端医療技術で作られる義歯も、どんどん保険導入されることが予想されています。そのことから、今まで保険外で儲けてきた歯医者が高額な予防や、不必要な歯科矯正まで儲けのために行う可能性は十分にありえます。

    急に方向性を予防に切り替える歯医者は要注意です。本当に患者さんのためを思って長く予防の大切さを謳っている歯医者を選ぶべきです。

     

     

    11、過剰な宣伝広告を行っていない歯医者

    最近は歯医者の開院の際に、街中で同じコスチュームでティッシュ広告やアメを配ったりしている光景をよく見かけます。

    また、折り込みチラシなどで大々的に宣伝広告を行っている歯医者を見たことはないでしょうか?実は歯医者のチラシ広告などは本来許されていません。また、派手な看板も許されてはいません。

    何故なら、「地域No1歯医者です!」などと宣伝をされても患者さんがその根拠をを判断できないためです。また、近年ではWEB広告の広告費も高騰しています。

    過剰な広告を行うこと自体が悪いということではなく、そのためには多額の広告費をつぎ込んでいます。その広告費の原資は患者さんの治療費です。

    そして更に利益を上げるために派手に広告を行います。そのことは患者さんの治療費の高騰や過剰な治療につながりかねません。どうしても広告費以上の利益を上げるために無理が生じることとなるのです。

    例えば、WEBで地域の歯医者を検索したときのページの上部と下部に「広告」と表記のある宣伝広告のページが表示されます。これをPPC広告(狙ったキーワードに対して表示され、クリックされるとGoogleやYahoo!に広告費を支払うというシステム)といいます。

    このPPC広告のクリック単価は非常に高騰していると同時に検索ユーザーは既に広告という理解は広がっています。特に医療、法律、不動産は高額で知られているにもかかわらず歯医者の広告はズラリと並んでいます。この広告費の原資はすべて患者さんの治療費です。

    現在の状況でPPC広告を出し続けている歯医者は要注意です。いい歯医者選びは大事ですが、広告に騙されてはいけません。

     

     

    まとめ

    本記事では「良い歯医者」の選び方というよりは「悪い歯医者」を見抜く方法のように感じられるかと思います。

    しかし、あくまで「良い歯医者」の選び方です。ここまでの要件をクリアしている歯医者はそれだけで良い歯医者と言えます。言い換えれば、これほどまでに患者さんにとって良い歯医者を選ぶことが難しいということです。

    その他の「良い歯医者」の要件

    • 最新の治療に必要な設備を完備している歯医者
    • 受付や歯科衛生士の教育がしっかりとしている歯医者
    • ホームページがしっかりしている

    などなどがあるが、そんなことは対して「良い歯医者」を選別する判断材料とはなりません。

    歯医者選びは本当に大事

    私は正直、「良い歯医者」とも「悪い歯医者」とも長年にわたり取引があります。

    そこで本当に怖いのが、「悪い歯医者」に通う患者さんは全員と言って良いほど口の中がボロボロになって行きます。逆に「良い歯医者」に通う患者さんの口の中は非常にきれいな状態にあります。

    最初は地域性かな?などと思っていましたが、明らかにどの歯医者を選ぶかで将来の口の中が天国にも地獄にもなることが分かりました。

    また、質が悪いことに私の取引先の「悪い歯医者」は非常に愛想もよく、この歯医者に歯をボロボロにされたとは患者さんは夢にも思っていません。おそらく「悪い歯医者」に通う患者さんは、歯がボロボロになる理由が自分の体質や生活習慣と思っている方が多いと思います。

    本記事が、このような悲惨な患者さんを生まないためにも、歯医者選びで困っている多くの患者さんの参考となれば幸いです。

     

     

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      歯医者にとってSEO(検索エンジン最適化)が重要な3つの理由

      SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化を意味する言葉だ。歯医者にとっては、検索結果で自身の歯科医院のWEBサイトがより多く露出されるために行う一連の取り組みのことを指す。

      これからの歯医者においてSEOは、WEBマーケティングにて最短で歯科医院の売上を劇的かつ安定的にアップするために最も重要な取り組みだ。

      この記事のポイント:SEOが重要な理由
      1. 来患者数を桁違いに増やすことができる
      2. 費用対効果が抜群に優れている
      3. 歯医者の特徴に特化することで結果を得やすい

       

      開業前の歯医者がSEOを実施することで、開業前から見込患者を獲得することも可能だ。

      また、既に時代はSEOを中心としたWEBマーケティング戦略を実施することにより、歯医者の立地条件は関係なくなりつつある。

      SEOを実施していない歯科医院と比べ、立地条件に関係なくSEOを実施することで、WEB経由での患者数や売上は比較にならないほど増やすことは難しいことではないことを本記事でお伝えする。

      歯医者がSEOを実施する目的

      歯医者にとってSEOに取り組む目的は、検索エンジンを通じて歯科医院の経営を成長させるためだ。

      あなたのWEBサイトに検索患者の流入が多くなればなるほど来院患者数は多くなり、SEOがしっかりと実施すれば間違いなく売り上げは桁違いに増える。

      また、求人においてもSEOを実施することで、効果のない求人広告に多額の費用を払い続けなくても、同じ方向を目指す質の高い歯科衛生士や勤務医を採用することも可能だ。

      そして、採算が合わない程にすでに高額となっているWEB広告とは違い、SEOは検索患者からアクセスを集めるための費用はかからない。それどころか、歯医者にとってSEO対策はWEB広告とは違い、良質な検索患者を大量に来医院につなげることができるのだ。

      歯医者はSEO対策を自分で経験してみるべき

      ここまでの内容は、SEOは歯医者にとって良いことばかりという内容で、歯医者の興味を引くための「掴み」と感じるかもしれない。

      何故なら、SEOやWEBマーケティング戦略がそんなに素晴らしいものであれば、「歯医者がみんなSEOを実施するやろ」と誰もが疑問を抱くのではないか?

      実はその通りで歯医者がみんなSEOを実施すれば良いだけなのだ。しかし、ほとんどの歯医者はSEO対策やWEBマーケティングをホームページの作成を依頼した業者や、コンサルタント任せにしている。

      歯科医療などの専門的なSEOは、人任せで成果に繋がるほど甘いものではない。例えば、「入れ歯」というキーワードの検索ボリュームは月間1万~10万もあり、候補を含めると10万~100万にも及ぶ。

      しかし、この「入れ歯」には関連キーワードが無数にあり、そのキーワードにふさわしいコンテンツを提供することで「入れ歯」に関する検索患者の流入を可能とする。

      ただ、検索患者の「こんなことが知りたい!あんなことが知りたい」という要求にしっかり答えるコンテンツの提供を歯科医療の専門家でない者が作成できるだろうか?

      専門家であっても”デンチャー”や”クラスプ”などの専門用語を使わずに、一般の検索患者が理解しやすいように分かりやすく伝えることは容易なことではない。

      上手なプレゼンとは、専門用語をなるべく使わずに小学生でもわかる説明を簡単に行うプレゼンである言われる。だが、そのようなプレゼンが行えるのは、その分野の専門家であり豊富な知識があるからなのだ。

      コンテンツとして届ける文章は、歯科医療の専門家でないと作成したくてもできない。本来は、専門家が作成したコンテンツをコンサルタントなどが一般の検索患者でもわかる文章に添削する。という流れだ。

      最近のSEO

      SEOは日々進化している。そして、一昔前のSEO対策はブラックハットSEOと言われる戦略が主流であった。そして最近はホワイトハットSEOと言われるアプローチへと変化している。そして現在はホワイトハットSEOに対応する事が必須だ。

      そして、従来通りブラックハットSEOを続けているサイトは軒並みGoogleからペナルティーを受けている。もう、真摯にホワイトハットSEOに取組むことでしかSEOで成果を得ることはできない時代なのだ。Googleからペナルティーを受けてた状態では、検索エンジンからの検索患者の流入は期待できないどころか逆効果だ。

      しかし、そのことすら人任せにしていることで気付かず、知らない間に自身のホームページがペナルティーを受けている歯医者は数えきれないほどいる。少なくとも、歯医者自身がSEOのことを勉強し、コンテンツ制作の経験くらいは必要だ。そのことも難しいようであれば、変にSEO対策を依頼しないで何もしない方がマシかもしれない。

      では、本題の歯医者にとってSEOが重要なことをお伝えしていきたい。そして、SEOの正しい知識を得ていただくことで、歯科業界からハッタリコンサルタントを退場させ、本物を目利きできる歯医者が増えることを期待したい。

      1、SEOは歯科医院への来患者数を桁違いに増やす

      ご存知の通り、歯医者は医療広告ガイドラインによって広告規制があるため、看板なども含め広告の範囲は限られる。

      最近は抜け道の様に開業時に街でティッシュを配ったり、求人広告の裏に歯科医院開業の告知を行ったりしているのをよく見かける。求人広告の裏を利用するのは昔のピンクチラシと全く同じ発想で道徳的にも問題だ。

      また、開業時の大々的な広告は、一時的な効果はあるが長続きはしない。それどころか一歩間違えると地域での信頼を失いかねないので注意が必要だ。

      一方、WEBに関しては一方的な発信ではなく、興味を抱いた「検索ユーザーが自らサイトを訪問してくる」ことからも広告には当たらない。そのため医療広告ガイドラインには抵触しない。

      実は歯医者にとってのSEOは広告規制がどうのこうのと言うよりも、この「検索ユーザーが自らサイトを訪問してくる」ということに重要なポイントがある。

      1-1、SEOは歯医者にとって効果が高い

      想像していただきたい。あなたが街を歩いているときに全く興味のない「歯医者の宣伝ティッシュ」を渡されて嬉しいだろうか?

      タイミングを間違えて興味のない宣伝を歩行中にされても煙たがられるだけだ。歯医者に関わらず地域密着型の商売は、地域から嫌われると事業を立て直すことが不可能となる。

      その一方で、SEOが他の広告媒体と比べものにならない程のコンバージョン率を生み出すのには理由がある。

      理由は、歯科治療に関する様々なことに興味がある見込患者が、その“知りたいこと”に関連するキーワードを入力し、検索エンジンを介して「自らサイトを訪問してくる」からだ。

      検索患者が、あなたの歯科医院や歯科治療に対し、自ら「興味があります」と手を挙げているようなものだ。

      どんな商品やサービスであっても興味のない人に売るのは至難の業だ。その反対に「興味があります」と手を挙げている見込客に対し、商品やサービスを売ることは成約率が上がることは誰でもわかる。

      1-2、歯医者のSEOは見込患者に売込むこと

      この、「興味がある見込客に対してのセールス」は地域密着型の小規模事業でのマーケティングでは最も重要な考え方だ。

      観光地で、観光目的のモノに関連する商品が最も売れるのもこのことからだ。当たり前だが「観光」を目的に来ている観光客には、目的に関する商品が売れる確率が最も高い。

      “欲しがりそうな人に、欲しがりそうなタイミングで、欲しがりそうな商品を、サラッと売込むと成約率が高くなる。”

      この言われれば誰でもわかる商売の原理原則が、売込む側になった途端に分からなくなるものだ。不思議なもので売る側に代わった途端に、「売りたい」という欲が前面に出てしまう。そのため、商品や治療の特徴やメリットを前面に出してしまう広告となってしまい、テレビコマーシャルや新聞折り込みなどで宣伝広告するような形の売込みになってしまう。

      このようなマーケティング戦略はマスマーケティングといい、地域密着型ビジネスには一番不向きなマーケティング戦略であるにも関わらず。

      特に歯科医療は、浪費的消費は生まれにくい分野だ。歯に関する悩みや不安を解決してくれるための説明ではなく、商品やサービスの説明の印象が先に来てしまえば、来院に繋げることは難しい。

      人は理屈で消費するのではなく、感情が動いた時に消費という行動に移る。そのことから、

      ①、○○のようなことに困っていませんか?

      ②、このようなことが原因で解決できていないんです!

      ③、このような解決方法があるんです

      という流れが必要なのだ。先に商品やサービスの詳しい説明をされても煙たがられるだけだ。

      例えば、歯科医院のホームページのオールセラミックに関する説明ページが、オールセラミックとメタボンとの違いや前装冠との違いを詳しく説明しているページであれば問題だ。、しっかりと患者さんにどのような悩みがあり➔なぜ解決できていないのか➔オールセラミックという治療で解決できる。ということを伝えないと治療には繋がらない。

      1-3、歯医者のSEOは見込患者集めを最大化する

      この興味がある見込客にリアル社会で効率的に商品やサービスを売るのに最も優れている方法がセミナーや、商談会(歯科ではデンタルショーなど)だ。

      セミナーなどで商品を紹介するとやたらと売れるのは、興味がある見込客を囲い込み、おまけに大人数を相手に前でプレゼンができるという特殊な環境をつくり上げているからだ。

      当然、訪問販売などで興味があるか無いか分からない相手に対して、一人一人に御用聞き営業を仕掛けるのと比べると全てにおいて効率的であることは誰でもわかる。

      歯医者がSEOを実施するということは、このセミナーや商談会のような効率的な販売戦略を、WEBというとてつもない利用者数の情報空間で、個人レベルで行えるマーケティングなのだ。

      もし、あなたが矯正専門歯科で、あなたが書いた記事ページが歯科矯正のキーワードで上位表示されたらどんな事が起こるかを。ちなみに矯正の検索数は月間22,000回以上だ。

       

       

      この月間22,000回以上の検索ユーザーは、正に見込患者だ。そして、この見込患者が信頼するのは有益で正確な情報を提供してくれた記事であり筆者ということとなる。

      このコンテンツの筆者とサイト運営者があなたであれば、間違いなくこの時点で対応不可能なほどの患者さんの予約に悩ませられることとなる。

      2、歯医者のSEOは費用対効果が抜群に優れている

      WEBでの検索エンジンはとてつもない利用者数であることは誰でもわかる。しかし、SEOが魅力的な理由にはレバレッジ効果もある。

      レバレッジ効果とは、金融用語で「てこの原理」という意味で、少ない資本で大きなリターンが期待できる効果のことだ。

      この点についてもセミナー開催を想像していただきたい。200~300人の規模でもセミナーを開催しようとすると、開催までにどれだけのスタッフや準備期間、予算を必要とするだろうか?

      しかし、SEOを実施しWEBを通じて集客しセミナー開催を企画した場合、当日の会場やスタッフの確保は必要となるが、開催までは十分一人で準備が可能だ。しかも、WEBを通じて集客するということは、ほぼ全ての作業を自動化できる。

      たった一人で、広告を作成することも、資料を自動ダウンロードのすることも、自動で数千人にメール返信することも可能だ。しかも、そのほとんどがほぼすべてが無料で24時間宣伝し続けてくれる。

      2-1、歯医者のSEOは革新的なビジネスモデル

      これまでのビジネスモデルでは、数万人に広告宣伝を行い、これほどの資料請求に対応し、資料請求していただいた見込客に対し個々にアプローチするだけでも、いったいどれだけの費用とスタッフが必要となるだろうか?

      WEBマーケティングは、これまでの大量生産・大量消費型のビジネスモデルに必要であった人・もの・金という経営資源を必要としないビジネスモデルなのだ。費用対効果は従来型のビジネスとは比べ物にならない。このことがレバレッジを効かせることができるということだ。

      2-2、WEB広告

      検索エンジンを通じて歯科医院のホームページに検索患者の流入を増やす方法としては、SEO以外にもある。その代表的な方法がPPC広告やリスティング広告だ。

      PPC広告とリスティング広告に違いはあるが、その辺りの詳しい説明は本記事では割愛させていただく。

      ただ、簡単に言うと検索エンジンにて検索されたキーワードに対して、広告が表示されるシステムだ。例えばGoogleの場合はGoogleアドワーズでYahoo!はYahoo!プロモーションだ。

      検索していただければ詳しくわかるが、例えば「神戸 歯医者」という検索キーワードに対し広告を表示するように設定したとする。その場合、「神戸 歯医者」と検索された時に広告を表示し、クリックされれば広告費が課金されるシステムだ。

       

      検索した場合に上記のスクリーンショットの「広告」と表示されたもので、簡単に言うと、そのキーワードでの上位表示をワンクリックいくらという形で広告費としてお金で買うシステムだ。

      このような宣伝広告の方法も、興味をもってキーワードを入力してきた検索ユーザーに公告できることから、効果は高いと言われている。

      しかし、そのことからすでに広告費は高騰し、よほどのセンスがあるマーケッター以外は、マスマーケティングのように資金力が必要な広告媒体となっている。

      特に、医療・法律関係・不動産などはキーワード単価が高騰していることで有名だ。そのため、歯医者にとってPPC広告やリスティング広告は有効的な宣伝方法とは言えない。

      WEB広告で言えることは単純なキーワードで歯科医院の宣伝を行っている歯医者はすぐにやめた方がよい。そして検索患者が検索する状況を徹底的に想像し、テストを繰り返すことだ。

      少しヒントを教えるとすれば、PPC広告やリスティング広告で成果を得られるキーワードは、「緊急性が高いキーワード」や「相場が決まっていないキーワード」などだ。今まで私たちが実施して効果が高かったものは、水道工事(水漏れ)や鍵開け、害虫駆除などだ。

      例え、見積もり無料で訪問したとしても、既に水漏れしていたり、羽アリが大量発生している状況では緊急性が高いことから高額なサービスでも依頼せざるを得ないので成約率は高くなる。

      ただ、このようなキーワードもクリック単価が高騰してきているのが現状で、これからWEB広告は非常に厳しい状況になることは間違いない。歯医者であれば夜中の救急に特化して試してみたら面白いかなと思う。もし、これをヒントに試してみた方がいらっしゃれば、是非その結果を教えていただきたい。

      2-3、SEOは無料

      一方SEOは、PPC広告やリスティング広告と違って広告ではない。そのため、当然、何の費用も発生しない。それどころか検索上位表示されることは広告とは比べ物にならない検索患者からの流入がある。

      すでに多くの検索患者は、広告と検索上位表示のコンテンツの違いは分かっている。当然、検索上位表示のコンテンツの方が有益で質の高いコンテンツである場合がほとんどだ。そのことも知っている。

      これは、Googleなどの検索エンジンを提供する側が、検索ユーザーにとって有益なコンテンツを高く評価し上位表示しているためだ。そしてGoogleは今までもこれからも質の高いコンテンツを評価するために更なる技術革新を行い、その精度は高まる一方であろう。

      何故なら、当然のことながら質の高いコンテンツが上位表示されていない検索エンジンなど誰も利用しなくなるからだ。このことは、Googleは理念としても示し、現にしょーもない情報が上位表示されることは激減している。これから更にこの傾向は続くであろう。

      Googleの検索上位表示の決定要因を分析したものは多くあるが、Googleのシステムを知ることは不可能だ。しかし、間違いなく言えることは、質の高いコンテンツを提供することで評価を得る以外に方法は無くなっていくということだ。言い換えれば、そのことを徹底的に追及していけば誰にでも上位表示は可能ということだ。

      3、SEOは歯医者の特徴に特化することで結果を得やすい

      さて、ここまででSEOを実施することで歯医者には大きなメリットがあることはお分かりいただけたと思う。

      だが、当たり前だが冒頭の「入れ歯」などのビッグキーワードで検索順位1位を獲得するのは不可能に近い(センスがあり、努力を続ければ10位圏内は可能かな?)。

      しかし、このようなビッグキーワードで上位表示できるサイトは、歯科医院の売り上げなどどうでもいいほどの収入源を確保することが可能となる。

      しかし、歯科医院の経営で考えるとそのようなサイトをつくり上げたところで、直接の来患には繋がらない。福岡の歯科医院のサイトに、東京の検索患者がいくら流入してきても、ほとんどの検索患者は来院することはないのだから。

      歯医者は地域密着型SEO

      よくインターネットの市場は、世界中や日本中であり、市場規模が非常に大きいことでも有名だ。

      しかし、歯科医院の患者の来院エリアで考えると、そのエリアにスポットを当てたSEO対策が必要となる。そこで簡単な対策だが、重要で友好的なのが各コンテンツに地域名や医院名などのローカルキーワードを入れていくことで、その地域で各キーワードの検索上位を独占することは比較的容易となるのだ。

      実はこのような地域密着型のSEO対策が注目を集めつつある。しかし、このようなSEOによる地域密着型のWEBマーケティングが有効な業種は限られる。そのことからも歯科医院経営において地域密着型のSEOを実施することには、効果も大きく経営を大きく成長させる可能性を秘めている。

      当然、提供する歯科医療コンテンツが良質なものでなければならないが、日本中の強豪サイトがしのぎを削るマーケットではなく、まだまだ未開拓で競争相手の少ないローカルなマーケットでSEOを実施することは、とてつもない可能性があり、歯医者のローカルSEO対策は運ではなく、経営戦略として地域で圧倒的な信頼を勝ち取る歯医者となるための最も現実的な戦略であることは間違いない。

       

       

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        ホントは怖い歯周病!歯を失うだけでない歯周病と3つの病気

         

        歯周病

        歯と歯肉の間(歯周ポケット)という場所に、細菌や歯周病菌のかたまりである歯垢(プラーク)が蓄積することで発症する。

        歯周病は、

        1. ひどい口臭を引き起こし、
        2. 歯を支える骨(歯槽骨)を溶かすことで歯がグラグラ
        3. 歯が抜け落ちる

        という歯を失う病気であることは広く知られるようになった。

        しかし、歯周病は単に歯の病気というだけでなく、実は命に係わる重大な病気であることが判明してきた。本記事ではこのことを中心にお伝えする。

        この記事のポイント
        1. 歯周病と糖尿病
        2. 歯周病と心筋梗塞
        3. 歯周病と早産・未熟児

         

        歯周病は世界で最も多い病気

        30代でも8割が歯周病と言われている。

        ちなみにギネスブックでは「全世界で最も患者が多い病気は歯周病である。地球上を見渡しても、この病気に侵されていない人間は数えるほどしかいない」と紹介されている。

        それほどまでに多い病気が歯周病だ。

        そして歯周病は冒頭にお伝えした通り、細菌や歯周病菌により、歯肉に炎症を起こし、歯槽骨を溶かすことで歯を失う病気で、虫歯と違い直接歯を痛める病気ではない。

         

        歯周病の症状

        • 歯磨き(ブラッシング)で歯茎から出血する
        • 歯肉が炎症を起こし赤くなっている。
        • 口臭が気になる
        • 朝起きたら口の中がベトベトする。
        • 歯肉から歯の萌出部分が多くなった
        • 歯と歯の萌出部分の隙間が広くなった

         

        ホントは怖い歯周病!①糖尿病

        歯周病は「糖尿病の第6の合併症」と言われている。

        糖尿病の治療ガイドラインには、歯周病の診療のために「歯科を受診すること」が書かれてある程に関連性が高い病気だ。

        実際に糖尿病患者のほとんどが歯周病にかかりやすい状態だ。また、重症化にも進みやすく、歯周病によりさらに血糖値を高めることで悪循環に至りやすい。

        歯周病の治療は、糖尿病との関連からも重要ということだ。

         

        ホントは怖い歯周病!②脳卒中・心筋梗塞

        歯周病が悪化すると心筋梗塞や心血管疾患、脳卒中を引き起こすリスクが高まることも解明されてきている。

        心筋梗塞や脳卒中を引き起こす要因となるのが動脈硬化だ。そして動脈硬化を起こした血管壁のアテローム(血管壁への沈着物)の中から歯周病菌が見つかっている。

        歯周病が動脈硬化を引き起こしたり、心臓の弁膜に血栓をつくる原因の起炎菌となることが報告されている。

         

        ホントは怖い歯周病!③早産・未熟児

        早産や未熟児の原因として、タバコやアルコール、高齢出産などはよく知られている。

        しかし、実は歯周病による早産・未熟児のリスクが、上記の原因よりもはるかに高いことはあまり知られていない。

        そのリスクは、歯周病の人は歯周病でない人に比べ、なんと7.5倍にもなる。

         

        歯周病の治療

        1、歯や歯周ポケットこびりついた歯垢・歯石の除去

        歯や歯周ポケットこびりついた歯垢・歯石の除去は、歯磨きでは取れない。

        そのため、歯科衛生士さんによる専門的なクリーニングで歯周ポケットや歯の表面に付着した歯垢の除去を行ってもらう。

        2、歯肉の炎症、歯槽骨の治療

        歯医者さんや歯科衛生さんによる専門的な治療で、痛んだ歯肉や骨を健康な状態へと治療してもらう。

        歯医者さんや歯科衛生士さんに歯周病治療を行ってもらうことで、歯周病の進行を阻止し健康な口を維持、取り戻すことが可能となる。

         

        歯周病の予防

        1、日々の歯磨き(ブラッシング)

        歯周ポケットをキレイにすることを気にかけて、日々の歯磨き(ブラッシング)を丁寧に行う。

        2、定期的なクリーニング

        歯科衛生士さんによる専門的なクリーニングやメンテナンスで歯周ポケットや歯の表面に付着した歯垢の除去を行ってもらう。

         

         

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          歯科技工士とは?歯科技工士に必要な資格や働き方とは

           

          歯科技工士とは、入れ歯や被せ物(差し歯やブリッジなど)などの義歯を作る仕事だ。

          職場は、

          ①歯科技工所に勤務(営む)が全体の7割

          ②歯科医院に勤務が全体の3割

           

          歯科技工所とは

          歯医者さんから外注委託にて義歯の製作を請負う製作所のこと。歯医者さんから歯型を持ち帰り歯科技工所で義歯を製作する。保健所への届出が必要。

           

          歯科技工士には国家資格が必要

          歯科技工士として働くには歯科技工士国家試験に合格しなければならない。

          また、試験に合格した者が、厚生労働大臣が指定する登録機関に申請することで歯科技工士名簿に登録される。そのことにより歯科技工士免許が交付される。

           

          歯科技工士専門学校

          歯科技工士国家試験の事件資格を得るためには、歯科技工士の養成機関で2年以上学ぶ必要がある。

          歯科技工士の養成機関は2年生・3年生・4年制大学・2年生短大や夜間部などがある。

          近年は歯科技工士の養成機関に入学する者が激減している。

           

          歯科技工士の働き方

          歯科技工士の働き方は冒頭に説明したように、大きく2つに分かれている。

          ①歯科診療所にて雇用され、診療所内で働く歯科技工士

          歯科技工士全体の約3割である。現在、直接雇用できている歯科診療所は、歯科診療所全体の1割程と少ない。

          ②歯科技工所にて働く歯科技工士

          歯科診療所にて治療のために歯形を採った後に、歯型を技工所という所に持って帰り、この歯形をもとに冠(かぶせもの)や入れ歯などの歯科技工物を製作する歯科技工士。

          外注技工士(所)と言われ、技工士全体の約7割。その内1~2人の個人経営の歯科技工所(一人ラボという)が約8割と個人事業者が多い構成となっていることが特徴である。

          外注技工所には、大手技工所とよばれる技工所も存在するが、最大手でも1000人規模であり、歯科技工産業において占めるシェアはそれほど大きくない。

           

          歯科技工士の就労環境

          歯科技工所は、「入れ歯専門」や「保険外技工専門」など様々な経営スタイルの技工所がある。

          ほとんどの歯科技工所では、深刻なレベルの慢性的な長時間労働・低賃金の状況にある。そのため、過酷な就労環境となっている。

          参考はこちら👉歯科技工士の本当の年収は?時給で計算すると170円だった!

          また、そのことにより養成機関を卒業した歯科技工士の約8割が離職するという異常事態となっている。

          参考はこちら👉歯科技工士の実態と離職率!5年以内の離職率は?マジか80%

          現段階では、歯科技工士の劣悪な就労環境・離職問題を解決するための業界全体の動きなどは一切見られない。

           

          海外で活躍する歯科技工士

          日本の歯科技工士の技術レベルは間違いなく世界トップクラスだ。

          歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士という歯科医療従事者の中でグローバルに活躍しているのは圧倒的に歯科技工士が多い。

          日本では歯科技工士の評価は著しく低いが、歯科技工という技術を習得し、歯科技工士に対して評価の高い海外で活躍するという夢を抱き歯科技工士を目指すことは夢があるのではないか。

           

          歯科技工士とは:まとめ

          歯科技工士になるには

          • 歯科技工士専門学校(養成機関)で2年以上学ぶ必要がある
          • 歯科技工士国家試験に合格し、歯科技工士免許を得る必要がある

          歯科技工士の働き方

          • 歯科技工所と歯科診療所がある
          • 7割が歯科技工所、3割が歯科診療所で働いている

          歯科技工士の就労環境

          • 長時間労働・低賃金という劣悪な就労環境である
          • 卒後5年以内の歯科技工士の離職率は約8割と異常な状況
          • 海外で活躍できる可能性のある仕事でもある

           

           

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            歯科技工士(所)が開業前に絶対に知るべき5ステップ

            歯科技工士数が減少する一方、歯科技工所の開業は増えている。しかし、歯科技工士の経営状況は非常に厳しいのが実態だ。

            独立開業に至るまでに高い技術・技能を習得し、夢と希望で満ち溢れ自信たっぷで開業する歯科技工士も多いと思う。

            一方で、独立開業への大きな不安を抱く歯科技工士はそれ以上に多いと思う。そこで本記事では歯科技工士の独立や、歯科技工所経営で絶対に知っておくべき知識を各ステップごとにお伝えする。

            この記事のポイント

            この記事では、経営に必要な知識(特に資金繰り)をお伝えする。

            そのため、どれ程の技術を身に着けるべきかや、どれだけ営業に力を入れるか。といった個人差が大きい根性論には触れない。

            誰もが同じような成果を上げることができるノウハウをお伝えする。

             

            1、歯科技工所の開業資金を知る

            最近は鋳造機一つとっても歯科技工関連機器は高額化の傾向にある。デンチャー or クラウン・ブリッジによっても違うが、CAD/CAM装置となれば、それだけで1000万円程度する。

            欲しい設備をすべて整えようとすれば、開業資金はいくらあっても足りない。そこで、最初は必要最低限の設備からスタートするべきだ。

            そのことを踏まえて開業資金は700万円程度と考える。というよりは、中古などを活用してでも700万円程度に抑える必要がある。自身があっても1000万円以内には抑えるべきだ。

            理由は様々ある。そのあたりは後でお伝えするが、お金と時間の関係を知ることが最も重要だ。

            2、開業資金は金融機関から調達

            次に開業資金をどう用意するかだ。ここでは起業家としての考え方が必要となる。

            「お金が貯まったら」や「もう少しお金を貯めないと」という声をよく聞く。結論から言うと、開業するのにお金を貯める必要も無ければ、「お金が無いから開業できない」という考え自体が間違っている。

            単純に考えてみてほしい。仮に開業資金に1000万円が必要だとする。1000万円を貯めるために

            1. どれだけの時間と労力を費やす必要があるだろう?
            2. 税金や保険料はどれだけ払う必要があるだろう?
            3. 必死にためた1000万円を使い切って運転資金は大丈夫なのか?

            1000万円を貯めるためには、とてつもなく時間も労力もかかるということだ。自宅を購入するのであれば貯めることにメリットもある。だが事業を起こし営むにはあまり必要ない。

            2-1、金融機関から調達するメリット

            では、開業資金をどうするか?ということになるが金融機関から調達すべきだ。理由は、

            1. 時間や労力を必要としない。
            2. 借入金は負債であるため税金はかからない。
            3. 回収する必要が無く、レバレッジを効かすことができる。

            金融機関からの融資の方が、1000万円を貯めるより圧倒的にメリットが多くスピード感がある。

            金融機関からの借入金の原資は預金者の預金だ。わざわざ苦労して貯めなくても、苦労して貯めてきた人たちの預金を活用するということだ。こういった考え方を起業家や経営者としては持つ必要がある。

             

            ※借金を抱えることが怖いと思う方も多いと思う。実はそんな不安を抱く必要は全くない。そのことは後に説明するので、このまま読み続けていただきたい。

            3、開業資金は公的金融機関から

            では、実際に歯科技工所を開業するにあたって、どのような金融機関から融資を受けるべきかをお伝えする。

            開業資金は国や自治体が実施する公的融資と呼ばれる融資制度を活用する。開業資金に最も適当なのが

            • 日本政策金融公庫
            • 制度融資(保証付き融資)

            の2つだ。

            それではこの2つの公的融資の特徴を説明する。

            3‐1、歯科技工士の開業資金は日本政策金融公庫

            まだ、信用がない開業時に民間金融機関から好条件で融資を受けることは不可能に近い。そこで公的創業融資である日本政策金融公庫の新創業融資を活用するべきだ。

            そこで、開業時に日本政策金融公庫の新創業融資を活用する理由を示す。

            1. 最近の傾向として、政府として起業を積極的に促し、開業融資を積極的に実行している。
            2. 自己資金要件が10分の1以上に緩和されたうえ、設備・運転資金で最大2年の据置期間がある。
            3. 3000万円まで無担保・無保証で融資が可能。

            大きな特徴は、自己資金要件が3分の1から10分の1に大幅に緩和され、据置期間も最大2年に拡充されたことだ。

            要するに、1000万円の事業であれば自己資金100万円で900万円の融資を受けることができ、返済は2年後からスタートということになる。

            政府が融資に積極的に取り組んでいることもあり、無担保・無保証なのでリスクは無いと言ってもよい状況だ。開業時には積極的に活用するべきと考える。

            ✅自己資金0円での融資も可能

            一般的には上記に示した通り自己資金要件は10/1だ。

            だが、1000万円以下に限られるが、実務経験が5年以上ある者や、専門家からの経営支援を受けた場合などは自己資金ゼロでの融資も可能だ。

            歯科技工士の場合、ほとんどが実務経験は5年以上であることから自己資金ゼロでの融資は可能な場合が多い。

            融資実行のポイント

            とは言え、融資を断られることもある。そこで、日本政策金融公庫がどこを見て融資判断を行っているかを、私の経験も含めお伝えする。

            通帳のここを見る

            融資を受けるためには面接がある。そこでは通帳の中身を確認される。これは預金が多いか少ないかを見ているわけではない。見るポイントは日本政策金融公庫が公的な機関であるという特徴が出る。そのことから、

            公共料金や税金の支払い

            電気・ガス・水道といった公共料金が遅れずに引き落としされているか。税金(勤務であれば固定資産税など)の支払いが遅れていないかを見る。

            これは、お金にルーズかどうかを見ているのと、公的機関が融資するということに理由がある。公共料金が遅れたりしそうな方は、引き落としでなく、コンビニ払いなどにしておくと多少遅れても言い訳できる。

            自己資金

            10分の1の自己資金だが、単純にあるか無いかを見ているのではない。自己資金100万円で900万円の融資を受けるのに、預金が1000万円あれば通常は安心して融資が実行されると思いがちだが、決してそういうことではない。

            その自己資金ができるまでの経緯を見ている。なので、裕福なバカボンが「親が援助してくれた資金です」などといっても、それはあなたが管理していたものではないので意味がない。これから事業を継続していくための資金管理能力を見ている。

            最も重要なのは事業計画書

            ここまでで分かるように自己資金要件が10/1となった今では、融資可能かどうかの判断はその事業内容次第ということになる。正確には今から開業なので事業計画次第ということだ。

            そして、その事業計画を伝えるすべは事業計画書のみだ。したがって事業計画書を見て、この事業の

            • 将来性はどうか?
            • 客観的に正確に分析できているか?
            • 実現性は高いか?

            などが総合的に判断され、融資が実行されるかが決まる。当然、金融機関は、返済が焦げ付かないかは最低限の判断基準となる。

            事業計画書には書き方がある。私たちは融資や補助金の獲得などにおいて事業計画書では今のところ100%の採択率だ。

            事業計画書の作成はこちらを参考にしていただきたい👉歯医者も補助金・助成金・融資で必須!事業計画書の作成方法

            断られても交渉

            満額融資が断られることも多い。ほとんどの人はここで諦めるが、「融資は断られてからが本番」というくらいに考えていた方がよい。

            一発で融資が実行されるよりも、交渉で融資が実行されることの方が、私たちは多い。一度断られたくらいで凹むハートの弱さでは話にならない。

            また、最近では事業計画書が融資実行の重要な判断材料となっている。ここでいう事業計画書とは、日本政策金融公庫から求められるレベルの計画書ではない。一般企業の事業コンペやエンジェル(ベンチャーキャピタル投資家)、補助金の獲得などで作成するレベルの事業計画書のことだ。事業計画書については、また別記事で説明する。

            3‐2、歯科技工士の開業資金は制度融資

            制度融資とは、市町村などの自治体が、個人や中小企業をサポートする目的の融資制度だ。

            各自治体にある信用保証協会が個人や中小企業の保証をすることで、金融機関からのからの融資がスムーズに行われる。そのため、保証協会付融資とも呼ばれる。

            制度融資でも開業資金の調達は可能だが、自治体によって自己資金要件にはかなり違いがある。

            最近は自己資金ゼロでの開業融資を行っている自治体もあるので要チェック

            例えば滋賀県や兵庫県などは自己資金要件が0円だ。そのため日本政策金融公庫よりも活用しやすい。

            だが、一方で自己資金要件が2割以上の自治体もある。県と市によっても違うので歯科技工所の在る自治体に確認していただきたい。

            個人的には、事業の途中での使い勝手は日本政策金融公庫よりも制度融資の方が良いように感じる。

            制度融資も日本政策金融公庫と同じく公的融資のため、スムーズに融資が実行されることと金利が低いことが特徴だ。

            市と県での違い

            制度融資でポイントとなるのが、市と県によって制度融資の内容が違う場合がある。例えば、市の制度融資は保証料がかかるが、県は保証料が無料などだ。どちらを選択するのかによって違いが生じる場合があるので、あらかじめ確認する必要がある。

            市県民税

            次に、保証協会と金融機関がどこを見るかと言えば、売り上げを中心的にみている。何故だかよくわからないが利益率や営業利益ではなく売上を見る。

            後は、市県民税の税額によって融資枠を決める傾向がある。そのため、多額の資金が必要な状況など、場合によっては修正申告なども考える必要がある。

            融資条件

            制度融資も日本政策金融公庫と同じく、ほとんどの場合が無担保・無保証・低金利で借りることができる。

            また、制度融資と連動して様々な公的融資のパッケージが出される。そのような新たな制度を常にチェックしておくことで、他者よりも返済条件や借換条件などが好条件となる状況が生まれる。

            また、ここでも日本政策金融公庫と同じく事業計画書を作成することでスムーズな融資実行に繋がる。「あーだこーだ」口頭で説明されても担当者以外は理解できないうえ、事業が持続的に発展する根拠がない。論理的で経営知識があることが感じられる事業計画書で示す以外に、具体的な事業計画を伝える方法は無い。そのため、事業計画書がスムーズな融資実行に繋がるということだ。

            4、借入金が返済できなくなったら?

            冒頭に少し触れたが借金が返せなくなる不安を抱く人は多い。

            ここまでで歯科技工士の開業資金の調達先として、日本政策金融公庫と制度融資を挙げた。その特徴を読んでいただいた方の中には既にお気付きの方もいらっしゃると思うが、この2つの公的融資はどちらも基本的に無担保・無保証だ。

            つまり簡単に言うと、返済不可能となり借金を踏み倒しても、取られる担保も無ければ迷惑をかける保証人もいない。

            極端な良い方だが、「開業前と同じ状態」になるだけだ。なので必要以上に借入を怖がる必要はない。むしろ積極的に活用するべきだ。

            正確には返済が困難な場合は、条件変更や条件変更型借換保証といった制度も活用できる。

            それでも返済不可能になっても代位弁済でも事業は継続できる。制度を知っているにと知らないのとでは天と地ほど違いがあるのだ。

            5、お金と時間の関係を知る

            さて、ここからが重要なポイントとなってくる。ここからはお金と時間の関係を理解する時間だ。ここまでで歯科技工士の開業にあたっては

            • 自己資金ではなく融資を活用する
            • 公的融資の活用と特徴(日本政策金融公庫・制度融資)

            についてお伝えした。

            そしてここからは、その返済方法で利益(キャッシュ・フロー)にとてつもなく大きな差が生じることをお伝えする。

            ■歯科技工士にとって利益とは

            利益とは簡単に言うと、単純に「入り」から「出」を差引いた残りだ。だが、単純に利益と言ってもキャッシュ・フローではない。

            何故なら、決算上は売上から経費を差引いた残りが利益となるが、その利益から設備投資費を捻出することとなれば、利益=キャッシュ・フローとはならない。

            そのため、キャッシュ・フローをいかに多く生み出すかが強い経営のポイントとなる。どんな理想的なビジネスでもキャッシュが枯渇すると最悪倒産する。

            キャッシュは経営資源の王様なのだ。そのため、理想は、

            1. 利益率を最大化し、
            2. キャッシュインとキャッシュアウトに大きな差を生じさせ、
            3. そのサイクルをいかに強く・大きく・早くするか

            ということとなる。

            そこで、どのようにしてキャッシュ・フローを生み出すのかをお伝えする。ここでは理解しやすいように同じ条件の歯科技工所を例えに比べる。ここを理解するだけでも飛躍的に経営力はアップするのでしっかり理解してほしい。

            同じ条件とは、

            ①同じ売上、同じ経費、同じ利益率

            ②同じ借入額・負債額

            で検証してみる。

            5‐1、キャッシュ・フローで歯科技工所は大きな差が生じる

            まず、キャッシュ・フローの管理で、歯科医院にどのような違いが生じるかを示す。売上は同じだが、

            • A.は資金繰り面で最もよい条件で経営する歯科技工所
            • B.は資金繰り面で最低な条件で経営する歯科技工所

            2つを比較してみよう。

             

            A歯科技工所

            B歯科技工所

            比較

             

            A技工所は先に収入があり、材料などを仕入れているので、資金が枯渇することがない。絶対潰れない技工所だ。

            一方でB技工所は先に材料を仕入れて在庫を確保している。多くの技工所がB技工所と同じやり方をしている

            あなたは、「現実にはA技工所のような経営は不可能だ。」と考え諦めているだけだ。しっかりと支払いサイクルを見直すことでA技工所の状況に近づけることは間違いない。

            5‐2、借入方法や返済方法で技工所の固定費に大きな差が生じる

            ここでは、借入を一本化することで月々の返済額を少なくし、キャッシュ・フローを最大化する方法をお伝えする。

            なるべく解りやすいように公的制度である「借換保証制度」という公的制度で説明するが、必ずしも「借換保証制度」を活用する必要はない。

            現在、返済が順調であれば「借換保証制度」を活用しなくても、金融機関や信用保証協会との交渉で「借換保証制度」以上の好条件での一本化は可能だからだ。

            中小企業・小規模事業者の資金繰り支援・「借換保証制度」とは

            複数の保証付借入金を新たに借換えて一本化することで、月々の返済負担を軽減し、中小・小規模事業者の資金繰りの円滑化をうながす制度。

             

            一本化することで、なぜ返済負担が軽減されるのか?

            ピンとこないが、複数の借入先から別々に融資を受けている場合に一本化することで、月々の返済負担が軽減される場合は多い。具体的には簡単にシュミレーションをしてみると理解しやすい。

            例えば、総額5000万円の借入金があり、返済しているとする。(単純計算なので、返済期間は5年。金利は考えずに計算する)

            [pdf-embedder url=”http://nobiru-shika.com/wp-content/uploads/2017/06/▲借換保証 図.pdf”]

             

             

            この場合、4年目の月々の返済額の合計は84万円。借入残高は2780万円となっている。

            この時点で一本化したとする。その場合の月々の返済額は

            2780万円÷5(年)÷12(カ月)=46万円。となる。

             

            このように一本化することにより、月々の返済額が84万円から46万円となり、月々38万円返済が軽減されたこととなる。

            また、実際の借換保証の場合は、保証料がかかるが、金利の引き下げや据え置き期間などもあるので、間違いなく大きな負担軽減となる。

            対象者
            • 保証申込時点において、保証付きの既往借入金の残高がある方
            • セーフティネッ ト保証による借換えを利用する場合は、セーフティネット保証の 認定を受け適切な事業計画を有している方
            本制度のメリット
            • 複数の債権を一本化して、経営実態に合わせて返済計画を新たに設定する。
            • 借換実施時に、返済開始までの据え置き期間を設けることが可能。
            • 経営改善が図られ、審査が通れば新規借入も可能。

            ※経営力強化保証による借換を行う場合、信用保証料の割引(通常よりも概ね0.2%低い)がある。

            また、100%保証の保証付き借入金を同額以内で借り換えるときに、100%保証で借り換えることができる。

            保証期間

            セーフティネット保証による借換の場合、原則10年以内(据置期間1年以内)

            借換保証のまとめ

            借換保証は、経営環境の悪化のより、セーフティーネット保証と併せて利用することをいう。

            しかし、経営悪化だけでなく、経営が順調に進んでいる方も借入の一本化は検討するべきだ。経営が順調な方は、制度活用をしなくても金融機関との交渉を優位に行える。

            5‐3、資金繰りを劇的に改善する

            売上げなどが同じ技工所でもキャッシュインとキャッシュアウトの関係や、融資の方法やタイミングを把握することでキャッシュ・フローは全く違う状況となる。

            開業時に必要以上に借入しない

            歯科技工士が開業時に最大借入額を1本で借入れることは、開業と同時に最大の返済額が長期間決定することとなることはこれまでの説明してきた。

            そのため、開業時の借入額は最小限にとどめ、成長にあわせて設備と借入額を計画的に増やしていくことが最も重要なポイントとなる。

            おそらく開業時は様々な業者やメーカーが必要以上に設備投資を勧めてくる。何故なら彼らは開業時が一番売りやすく儲かるから勧めてくることを理解しよう。すでに商売は始まっている。

            この辺りのテクニックが将来、キャッシュ・フローにとてつもない差を生じさせることは、また別記事で紹介する。お金のことを理解することだ。

            事業計画書の共有

            また、事業計画書を金融機関と共有することもスムーズな融資の実行へと繋がる。

            事業計画としては中長期計画を作成することで、いつ、どのタイミングで、何のために、いくら必要で、どのような効果をもたらすかなどを明確に共有できていれば、間違いなく融資はスムーズに実行される。

            目安は3年後がよい。理由は創業3年後の廃業率が70%とも言われていることからだ。多くの場合は融資の際に3年分の確定申告や決算書の提出を求められるのもそういった理由からであろう。

            経営が存続しているだけでも評価は高いということだ。

            歯科技工士(所)が開業前に絶対に知るべき5ステップ:まとめ

            この記事では技術や設備に関しては全く触れていない。技術が大事なことは百も承知だ。設備や営業力が必要なことも知っている。

            しかし、それらはもはや当たり前のこととなっている。そして、それらは何よりマーケティングの強みの要素であっても経営のすべてではない。

            何故なら、あなたが日本一うまい歯科技工士であっても、そのことを歯医者に知らせなければ仕事には繋がらない。

            例え知ったとしても、その歯医者がメリットを感じなければ仕事や利益には繋がらない。言い換えればマーケティング戦略によっては、ヘタクソ技工士が日本一技工士に勝つことは対して難しいことではない。

            歯科技工士にとって経営知識は重要

            今回はお金と時間の関係を中心に説明した。これは経営知識のほんの一部だ。しかし知っているのと知らないのとでは天と地ほどの差が生じる。

            「先ずは技術」や「技術を付けたら大丈夫」、「修行の期間」などと多くの歯科技工士は言う。確かに重要だが、それと同じくらい経営知識を付けることは重要だ。

            歯科技工士が長時間労働・低賃金である状況において、「技工バカ」のバカ職人ではいけない。経営知識は就労環境を改善することにも繋がる。雇用の創出にも繋がる。

            バカ同士の競争ほど悲惨なことはない。少なくとも今の厳しい状況は技工バカ同士の競争によって創られた部分も大きい。

            是非、賢い歯科技工士が増え、歯科技工士の地位向上と業界全体の力を強めるためにも協力し合える歯科技工士が増えることを願っている。

             

             

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              〒910-3143

              0776-83-0033

              村崎 洋摩 村崎 洋摩  昭44. 6. 5 歯 診療所

              福井市砂子坂町7-75 常 勤: 1 新規 現存
              (歯 1) 平29. 6. 5
              非常勤: 1
              (歯 1)

               

               

              武川歯科医院

              〒918-8055

              0776-36-6332

              武川 俊一 武川 俊一 昭47. 8. 1 歯 診療所

              福井市若杉町25-19-1 常 勤: 1 新規 現存
              (歯 1) 平23. 8. 1

               

               

               

              杉田歯科医院

              〒918-8027

              0776-35-0456

              杉田 宣博 杉田 宣博 昭62.10.16 歯 診療所

              福井市福1-1218 常 勤: 1 移動 現存
              (歯 1) 平23.10.16

               

               

               

              小林歯科医院

              〒910-0857

              0776-23-6233

              小林 隆一 小林 隆一 昭61. 6. 1 歯 診療所

              福井市豊島2-7-9 常 勤: 1 移動 現存
              (歯 1) 平28. 6. 1

               

               

               

              パール歯科

              〒910-0854

              0776-24-8023

              松田 和彦 松田 和彦 昭49. 8. 5 歯 矯歯 小歯診療所

              福井市御幸4-20-16 福井常 勤: 1 新規 現存
              産業ビル 2F (歯 1) 平28. 8. 5

               

               

              英歯科

              〒910-0858

              0776-24-1357

              英 賢 英 賢 昭50. 2. 1 歯 診療所
              福井市手寄1-10-10 常 勤: 2 新規 現存
              (歯 2) 平29. 2. 1

               

               

              松下歯科医院

              〒910-0859

              0776-21-6004

              松下 秀博 松下 秀博 昭59. 6.18 歯 小歯 歯外診療所

              福井市日之出2-3-21 常 勤: 2 移動 現存
              (歯 2) 平29. 6.18
              非常勤: 1
              (歯 1)

               

               

              ニハラ歯科

              〒910-0019

              0776-24-2882

              丹原 英一 丹原 英一 昭52. 5. 5 歯 診療所

              福井市春山2-6-5 竹島ビル常 勤: 1 新規 現存
              2F (歯 1) 平28. 5. 5

               

               

              松田歯科医院

              〒910-0856

              0776-25-0300

              松田 俊男 松田 俊男 昭58. 6.21 歯 歯外 矯歯診療所

              福井市勝見3-1-14 常 勤: 1 移動 小歯 現存
              (歯 1) 平28. 6.21

              歯科技工士数と歯科技工所数の推移:その驚きの結果とは!

              歯科技工士数の推移

              (厚生労働省「衛生行政報告例」から)

               

              歯科技工所数の推移

              (厚生労働省「衛生行政報告例」から)

               

              歯科技工士の減少から見えること

              上記の歯科技工士数と歯科技工所数のデータは厚生労働省「衛生行政報告例」からだ。2004年~2014年までの10年間で1,173人の歯科技工士が減少していることがわかる。

              何故だろうか?

              ■歯科技工士国家試験の合格者数の推移

              2016年度の歯科技工士国家試験の合格者は987人で、この10年間に新たに歯科技工士養成学校へ入学・卒業する新たな歯科技工士は減少し続けている。

              それでも2002年~2016年までの14年間で23,000人以上は間違いなく新たに歯科技工士として誕生しているはずだ。

              しかし、歯科技工士数は減少し続けている最大の理由は、若い歯科技工士の離職率が異常に高いことにある。

              ■離職率80%が最も大きな要因

              現在、歯科技工士の就労環境は、超長時間労働・低賃金といった劣悪な環境にあり、現代の奴隷制度やブラック産業と言われている。

              そのことで卒後5年以内の離職率は約80%となっている。これは、離職率が非常に高い教育・介護職(40%程度)と比べても異常な状況であることが分かる。

              歯科技工士養成学校への入学者数の減少が問題視されている。また学校の廃校も問題視されている。

              しかし技工士の減少はそんなことが原因ではない。どう考えても原因はこの離職率の高さだ。離職率が歯科医師並みになれば何の問題もない。

              長年、これだけの若い歯科技工士を犠牲にしてきたということだ。他にこれほどまでに若者を犠牲にしている産業が他にあるだろうか?

              ■歯科技工士の高齢化や途中リタイアも原因

              歯科技工士全体の年齢構成は50歳以上が約半分を占める。アンバランスな年齢構成と高齢化も歯科技工士数の減少の原因であろう。

              約80%が離職すると考えても毎年1000人程度は歯科技工士が誕生しているにもかかわらず、近年、歯科技工士数の減少が加速化していることは現役歯科技工士の離職・リタイアも大きな原因であろう。

              ただ、年齢構成や高齢化による歯科技工士数の減少に関しては、対策や予測は十分可能だ。そして、若い歯科技工士の離職率が低くなれば技術・技能の継承の問題も解決できる。

              それでも若い歯科技工士をボロボロになるまで酷使し続けることを改めない歯科業界全体に大きな問題があることは間違いない。

               

              歯科技工所の増加から見えること

              歯科技工士数が減少する一方で歯科技工所数は19233軒から20166軒へと増加している。

              ここで注目すべきポイントは、2004年の歯科技工所の就労人数は平均1.85人であったのに対し、2014年は1.22人であった。

              平均1.22人ということは、ほとんどの技工所が一人ラボということとなる。開業は良いことだが、この多くの開業した歯科技工士たちは果たして前向きな開業であったのだろうか?

              ■希望をもった開業なのだろうか?

              歯科技工所数の増加に関しては、歯科技工士たちが夢と希望に満ちて開業したわけではないと私は感じる。

              おそらく多くの歯科技工士が就労先の労働環境に限界を感じ、開業という選択肢しか残されなかったか、「雇われよりは、まだマシかも」と考えて開業に至ったように感じてならない。

              ただ、どのような状況下で開業したとしても歯科技工所数は増加しており、一人ラボが増加しているということから、一人ラボや個人事業への対策を強化していく必要があるということだ。

              若い歯科技工士たちが、将来に夢と希望をもてる歯科業界になる日は来るだろうか。

              ■歯科医療の質と安全性、患者に不利益ではない

              この若い歯科技工士の離職問題は、歯科医療を受ける患者さんにとっての不利益が問題とされている。当然、歯科技工物の質と安全性の確保と、供給の問題としてだ。

              このような問題提起は間違いなく正しい意見で、最も重要な問題として考えなければならない。

              しかし、倫理観などどうでもよい私個人の意見として言いたい。

              「じゃあ、言ってるお前らが社会貢献として歯科技工をやったらええやん」

              歯科技工士養成学校へ「歯科技工を通じて社会に貢献したい」との思いから純粋に入学してくる若者には、全く歯科技工士の現状は伝えないばかりか、この問題の当事者である現役の歯科医療関係者のほとんどは歯科技工士の状況を改善しようと行動など起こしていない。

              ■歯科技工士専門学校への入学は注意が必要

              歯科技工士養成学校の学費は非常に高額だ。奨学金を受け卒後すぐに多額債務者となる新歯科技工士も多い。養成学校には補助金も交付されている。

              学費だけはちゃっかりむしり取りながら、卒後はブラック産業に放り込む現状は国家ぐるみの詐欺と言って良い。

              歯科技工士の減少問題を、養成学校の定員割れや入学者数・卒業者数などの問題としてはいけない。若い歯科技工士の異常に高い離職率と、歯科技工士のブラックな労働環境と、問題解決のための対策が何もなされていないことが問題なのだから。

               

               

               

               

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                歯医者の年収と推移:年収を確実に倍化させる3つの方法とは

                歯科診療所:歯医者(開業医)医院長の年収の推移

                (厚生労働省「医療経済実態調査」から)

                [pdf-embedder url=”http://nobiru-shika.com/wp-content/uploads/2017/06/▲グラフ2 歯科診療所:歯医者(開業医)医院長の年収の推移.pdf”]

                 

                歯医者の平均年収

                平成27年度「医療経済実態調査」では、個人開業医で

                1,275万円

                 

                ◆「医療経済実態調査」の信憑性

                「医療経済実態調査」については、日本医師会など多くの医療関係団体がその調査方法について批判的だ。

                理由は、調査年度と診療報酬改定年度のずれや、医療費の動向」調査「MEDIAS(メディアス)」との比較では数値が大きく乖離しているためだ。

                また、実際の現場感覚としても正確な情報とは考えにくい。歯科医療費が長年据置であるのに対し、歯科医師数は10万人を超え増え続けているため少ないパイの奪い合いの状況であることは間違いない。

                そのため、実態を正確に表しているとは言えず、あまり鵜呑みにしない方がよい。

                 

                ◆法人と個人では「歯医者の年収」は同等に比べることはできない

                上記の表は「医療経済実態調査」を基に歯医者(開業医)の年収の推移を示したものだが、法人と個人では同じ「歯医者の年収」と言っても少し異なる。

                ■法人(法人歯科の医院長報酬)

                法人における歯医者(医院長)の年収は法人決算により示された報酬であるため、比較的正確に示されたものであると考えられる。

                ■個人(歯医者(個人)の開業医の年収)

                個人の場合、確定申告による自己申告のため、示された報酬が正確であるかを掴むことは難しい。

                この記事のポイント
                1. キャッシュ・フローで歯科医院は大きな差が生じる
                2. 歯科医院の返済固定費に大きな差が生じる
                3. 資金調達のタイミングと計画性

                 

                財務テクニックにより歯医者の年収は倍化する

                「歯医者の年収」と言っても正確な数字を掴むことは難しいことは理解していただけたかと思う。

                しかし、研究機関や政策提言などを目的とする専門家でない者にとって、歯医者の平均年収を知ることに何の意味があるのだろうか?

                そんなことよりも歯医者の年収をアップさせる経営ノウハウを知ることの方が重要だ。平均値を知ったところで自らの年収アップには繋がらないのだから。

                ほとんどの歯医者は個人開業医であるため、「歯医者の年収」=「個人開業医の年収」に絞り、利益(キャッシュ・フロー)の最大化が個人開業医の歯医者の収入につながるということとしてお伝えする。

                法人の財務強化にも当然つながるが、それが勤務医の年収アップや法人歯科の役員報酬につながるかは責任者の判断次第なので間接的ということとなる。

                まぁ、とにかく歯医者の年収アップは財務テクニックにより倍化できることをこの記事ではお伝えする。

                 

                資金繰りを劇的に改善する

                利益とは簡単に言うと、単純に「入り」から「出」を差引いた残りだ。だが、単純に利益と言ってもキャッシュ・フローではない。

                何故なら、決算上は売上から経費を差引いた残りが利益となるが、その利益から設備投資費を捻出することとなれば、利益=キャッシュ・フローとはならない。

                そのため、キャッシュ・フローをいかに多く生み出すかが強い経営のポイントとなる。どんな理想的なビジネスでもキャッシュが枯渇すると最悪倒産する。キャッシュは経営資源の王様なのだ。

                そのため理想は、

                ①利益率を最大化し、

                ②キャッシュインとキャッシュアウトに大きな差を生じさせ、

                ③そのサイクルをいかに強く・大きく・早くする

                ということとなる。

                そこで、どのようにしてキャッシュ・フローを生み出すのかをお伝えする。ここでは理解しやすいように同じ条件の歯科医院を例えに比べる。ここを理解するだけでも飛躍的に経営力はアップするのでしっかり理解してほしい。

                同じ条件とは、

                ①同じ売上、同じ経費、同じ利益率

                ②同じ借入額・負債額

                で検証してみる。

                 

                 

                1、キャッシュ・フローで歯科医院は大きな差が生じる

                まず、キャッシュ・フローの管理で、歯科医院にどのような違いが生じるかを示す。売上は同じだが、

                • Aは資金繰り面で最もよい条件で経営する歯科医院
                • Bは資金繰り面で最低な条件で経営する歯科医院

                2つを比較してみよう。

                次にキャッシュ・フローを比較してみる

                 

                A歯科医院は先に収入があり、材料などを仕入れているので、資金が枯渇することがない。絶対潰れない歯科医院だ。

                一方でB歯科医院は先に材料を仕入れて在庫を確保している。多くの歯科医院がB歯科と同じやり方をしている

                あなたは、「現実にはA歯科医院のような経営は不可能だ。」と考え諦めているだけだ。しっかりと支払いサイクルを見直すことでA歯科医院の状況に近づけることは間違いない。

                 

                 

                2、歯科医院の返済固定費に大きな差が生じる

                ここでは、歯医者の開業資金などの借入を一本化することで月々の返済額を少なくし、キャッシュ・フローを最大化することで歯医者の年収をアップさせる方法をお伝えする。

                なるべく解りやすいように「借換保証制度」という公的制度で説明するが、必ずしも「借換保証制度」を活用する必要はない。

                現在、歯医者の借入金の返済が順調であれば「借換保証制度」を活用しなくても、金融機関や信用保証協会との交渉で「借換保証制度」以上の好条件での一本化は可能だからだ。

                 

                中小企業・小規模事業者の資金繰り支援・「借換保証制度」とは

                複数の保証付借入金を新たに借換えて一本化することで、月々の返済負担を軽減し、中小・小規模事業者の資金繰りの円滑化をうながす制度。

                一本化することで、なぜ返済負担が軽減されるのか?

                ピンとこないが、複数の借入先から別々に融資を受けている場合に一本化することで、月々の返済負担が軽減される場合は多い。具体的には簡単にシュミレーションをしてみると理解しやすい。

                例えば、総額5000万円の借入金があり、返済しているとする。(単純計算なので、返済期間は5年。金利は考えずに計算する)

                [pdf-embedder url=”http://nobiru-shika.com/wp-content/uploads/2017/06/▲借換保証 図.pdf”]

                 

                 

                この場合、4年目の月々の返済額の合計は84万円。借入残高は2780万円となっている。

                この時点で一本化したとする。その場合の月々の返済額は

                2780万円÷5(年)÷12(カ月)=46万円。となる。

                 

                このように一本化することにより、月々の返済額が84万円から46万円となり、月々38万円返済が軽減されたこととなる。

                また、実際の借換保証の場合は、保証料がかかるが、金利の引き下げや据え置き期間などもあるので、間違いなく大きな負担軽減となる。

                対象者

                • 保証申込時点において、保証付きの既往借入金の残高がある方
                • セーフティネッ ト保証による借換えを利用する場合は、セーフティネット保証の 認定を受け適切な事業計画を有している方

                本制度のメリット

                • 複数の債権を一本化して、経営実態に合わせて返済計画を新たに設定する。
                • 借換実施時に、返済開始までの据え置き期間を設けることが可能。
                • 経営改善が図られ、審査が通れば新規借入も可能。

                ※経営力強化保証による借換を行う場合、信用保証料の割引(通常よりも概ね0.2%低い)がある。

                また、100%保証の保証付き借入金を同額以内で借り換えるときに、100%保証で借り換えることができる。

                保証期間

                セーフティネット保証による借換の場合、原則10年以内(据置期間1年以内)

                借換保証のまとめ

                借換保証は、経営環境の悪化により、セーフティーネット保証と併せて利用することをいう。

                しかし、経営悪化だけでなく、経営が順調に進んでいる方も借入の一本化は検討するべきだ。経営が順調な方は、制度活用をしなくても借換保証制度と比較することで金融機関との交渉を優位に行える。

                 

                 

                3、資金調達のタイミングと計画性

                売上げなどが同じ歯科医院でもキャッシュインとキャッシュアウトの関係や、融資の方法やタイミングを把握することでキャッシュ・フローは全く違う状況となり、将来、歯医者の年収には大きな差が生じることとなる。

                歯医者は開業時に必要以上に借入しない

                これまでの説明で開業時に最大借入額を1本で借入れることは、開業と同時に最大の返済額が長期間決定することとなる。

                開業資金が高額である歯科医院においては、開業時に多額の借入を行うことは、長年、多額の返済費が固定費として定着してしまうことで経営を圧迫する。

                例えばチェアが3台設置可能な施設であっても徐々に増やしていくなど、開業時の借入額は最小限にとどめ、成長にあわせて設備と借入額を計画的に増やしていくことが最も重要なポイントとなる。

                おそらく開業時は様々な業者やメーカーが必要以上に設備投資を勧めてくる。何故なら彼らは開業時が一番売りやすく儲かるから勧めてくることを理解しよう。すでに商売は始まっている。

                この辺りのテクニックが将来、キャッシュ・フローにとてつもない差を生じさせることは、また別記事で紹介する。お金のことを理解することだ。

                事業計画書の共有

                また、事業計画書を金融機関と共有することもスムーズな融資の実行へと繋がる。

                事業計画としては中長期計画を作成することで、いつ、どのタイミングで、何のために、いくら必要で、どのような効果をもたらすかなどを明確に共有できていれば、間違いなく融資はスムーズに実行される。

                目安は3年後がよい。理由は創業3年後の廃業率が70%とも言われていることからだ。当然、歯科医院の廃業率はそんなに高いわけがない。ここは歯医者であることがラッキーということだ。

                多くの場合は融資の際に3年分の確定申告や決算書の提出を求められるのもそういった理由からであろう。経営が存続しているだけでも評価は高いということだ。

                 

                 

                まとめ:歯医者の年収は経営力次第

                歯医者の年収の平均額や推移を知ったところで経営的には何の意味もない。

                本記事では、お金の知識を強化することでテクニカル的に歯医者の年収はアップさせることができるということをお伝えした。

                しかし、財務テクニカルにおいての年収アップには限界があり、10倍にすることは難しい。だが、マーケティング戦略により売上を10倍にすることは決して難しいことではない。

                利益率やキャッシュ・フローを最大化することで、歯医者の年収を最大化することも難しいことではない。

                このような経営力アップにつながるノウハウは、本サイトの別記事で様々なノウハウを紹介しているので参考にしていただきたい。

                 

                 

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