かいだ歯科医院(大阪府大阪市住之江区御崎一丁目9番34号)、 貝田 勝之(かいだ かつゆき)が診療報酬446万2,216円を不正に請求し得ていたことから取消処分となった。
令和5年2月8日 近畿厚生局
✅ 不正内容は以下の通り
- 実際には行っていない保険診療を行ったものとして診療報酬を不正に請求していた。(架空請求)
- 実際に行った保険診療を保険点数の高い別の診療に振り替えて、診療報酬を不正に請求していた。(振替請求)
- 実際に行った保険適用外である診療に係る費用を患者から受領しているにもかかわらず、同診療を保険適用である診療を行ったものとして、診療報酬を不正に請求していた。(二重請求)
- 実際に行った保険適用外である診療を、保険適用である診療を行ったものとして診療報酬を不正に請求していた。(その他の請求)
貝田 勝之(かいだ かつゆき)→不正請求→取消処分
令和5年2月1日に開催された近畿地方社会保険医療協議会において、「保険医の登録の取消」については了承するとの答申及び「元保険医療機関の指定の取消相当」については妥当との建議がありました。
これを受け、近畿厚生局長は次のとおり対応しましたので、お知らせします。
1 保険医療機関の指定の取消及び保険医の登録の取消
登録の取消となる保険医
- 氏名:貝田 勝之(かいだ かつゆき)(62歳)
- 登録取消年月日:令和5年2月8日
指定の取消となる保険医療機関
- 名称:かいだ歯科医院
- 所在地:大阪府大阪市住之江区御崎一丁目9番34号
- 開設者:貝田 勝之
- 指定取消年月日:令和5年2月8日
当該保険医療機関は令和4年9月30日付けで廃止していることから、指定の取消相当の取扱いとするものです。指定の取消相当の取扱いとは、指定の取消処分と同等の取扱いをするものです。
2 監査を行うに至った経緯
- 大阪府福祉部地域福祉推進室指導監査課から近畿厚生局指導監査課に対し、患者から自費診療のみを行ったにもかかわらず、医療費通知では保険診療したことになっている、実際に受診した日数より多い日数が保険請求されている旨の情報提供があった。
- 個別指導を実施したところ、実施通知において持参を指示した診療録の一部の持参がなかったため、指導の目的を達しえないと判断し、個別指導を中断した。
- 個別指導を再開したところ、領収証の控えがあるにもかかわらず、診療録に該当する診療日の記載が全くなかったことなど、不適切な事例が複数認められ、これらの事象が生じた経緯及び理由について、貝田歯科医師から明確な回答がなく、診療の事実が判然としなかったことから再度個別指導を中断した。
- 個別指導を再開。これまでの指導で認められた不適切な事例に加え、診療報酬請求している歯科技工物が納品書と相違していたなど、新たに認められた不適切な事例について、貝田歯科医師に確認したところ、診療の実態と異なる内容を診療録に記載し診療報酬を請求していたことを認めたことから、個別指導を中止し、令和2年1月23日から令和4年9月1日まで 計18日間の監査を実施した。
3 取消処分の主な理由
監査において判明した取消処分の理由となる主な事実は、以下のとおり。
- 実際には行っていない保険診療を行ったものとして診療報酬を不正に請求していた。(架空請求)
- 実際に行った保険診療を保険点数の高い別の診療に振り替えて、診療報酬を不正に請求していた。(振替請求)
- 実際に行った保険適用外である診療に係る費用を患者から受領しているにもかかわらず、同診療を保険適用である診療を行ったものとして、診療報酬を不正に請求していた。(二重請求)
- 実際に行った保険適用外である診療を、保険適用である診療を行ったものとして診療報酬を不正に請求していた。(その他の請求)
4 不正・不当請求金額
監査において判明した不正・不当請求金額は、監査で使用した平成27年1月分から令和元年12月分までのレセプトのうち以下のとおり。
不正請求額
不正請求金額 | 30 名分 | 217件 | 779,650円 |
不当請求金額 | 30 名分 | 535件 | 3,682,566円 |
なお、監査において判明した分以外についても、不正・不当請求のあったものについては、監査の日から5年前まで遡り保険者へ返還させることとしている。
5 再指定等
原則として、指定の取消の日及び登録の取消の日から5年間は、保険医療機関の再指定及び保険医の再登録は行わない。
(参考)取消処分の根拠条文
○ 保険医療機関の指定の取消
健康保険法第80条第1号、第2号、第3号及び第6号
○ 保険医の登録の取消
健康保険法第81条第1号及び第3号
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