おだいじに薬局(森 政人)が452万2,648円を不正請求で取消処分【事件】

おだいじに薬局(三重県伊賀市下柘植字寺之後999-5)、エスペランサ株式会社:代表取締役 森 政人(もり まさと)が452万2,648円を不正に請求し得ていたことから取消処分となった。

 

保険医療機関の指定の取消及び保険医の登録の取消について

令和5年6月15日 東海北陸厚生局

 

 

不正内容は以下の通り

  1. 「調剤基本料1」の施設基準(処方箋集中率が 95%を超え、処方箋の受付回
    数が1月に 1,800 回を超えないもの)に適合していないため、「調剤基本料2」
    で届け出るべきところ、処方箋の受付回数を操作し、「調剤基本料1」の施設基
    準に適合しているとして虚偽の届出を行い、調剤報酬を不正に請求していた。
  2. 「地域支援体制加算」の施設基準(調剤基本料1以外を算定する保険薬局)
    に適合していないにもかかわらず、調剤基本料1を算定する保険薬局の区分に
    て虚偽の届出を行い、調剤報酬を不正に請求していた。
  3. 「令和3年度施設基準実施状況報告書」について、虚偽の報告を行った。
  4. 不正請求分に係る一部負担金を受領していた。

 

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おだいじに薬局(森 政人)→不正請求→取消処分

標記について、令和5年6月 14 日に開催された東海北陸地方社会保険医療協議会に「保険薬局の指定の取消相当」について意見伺いをした結果、「取消相当が妥当」との建議がありました。

これを受け、東海北陸厚生局長は以下のとおり行政処分等することを決定しましたのでお知らせいたします。

 

1 行政処分の内容

保険薬局の指定の取消相当の取扱い

  • 名称:おだいじに薬局
  • 所在地:三重県伊賀市下柘植字寺之後999-5
  • 開設者:髙木 勇宜
  • 指定取消年月日:エスペランサ株式会社【代表取締役 森 政人(もり まさと)】
  • 取消相当年月日:令和5年6月 16 日

当該保険薬局は、令和5年2月 25 日付けで廃止となっていることから、指
定の取消相当の取扱いとするものです。指定の取消相当の取扱いとは、指定の
取消処分と同等の取扱いをするものです。

 

2 行政処分に至った経緯

  1. 令和3年4月7日、匿名の者から東海北陸厚生局三重事務所に対し、おだいじ
    に薬局において、処方箋の受付回数が1月に 1,800 回を超えないように一部の患
    者のレセプトコンピュータで保存している調剤報酬データを消去して調剤報酬
    の請求をしている。これは、調剤基本料の点数が、42 点から 26 点に減らないよ
    うにしているからだと思う旨の情報提供があった。
  2. 令和3年 12 月 16 日、個別指導を実施したところ、複数名の患者について、処
    方箋、調剤録及び薬剤服用歴の記録があるにもかかわらず、当該患者の調剤報酬
    の請求が行われていないことを確認し、このことについて、管理薬剤師に確認し
    たところ、一部の患者について調剤報酬の請求を行っていないことを認め、関係
    資料の精査が必要なため、個別指導を中断した。
  3. 令和4年1月 27 日、個別指導を再開したところ、管理薬剤師は次の事実につ
    いて認めたため、個別指導を中止した。
  4. ① 令和3年3月 15 日に提出した調剤基本料1の施設基準届出書の処方箋の受
    付回数について、調剤基本料1の施設基準を満たすよう一部の患者の処方箋受
    付がなかったように装い、実際の処方箋受付回数より少ない数字に改ざんの
    上、記載して届出している。
  5. ② 併せて、調剤基本料1の施設基準を届出することにより、令和3年6月1日
    に、本来届出できない地域支援体制加算の施設基準を届出している。
  6. 以上より、調剤報酬の請求に関して不正又は著しい不当が強く疑われたた
    め、監査要綱の第3の1及び2に該当するものとして、令和4年3月 23 日か
    ら同年 10 月6日まで計5日間の監査を実施した。

 

3 取消処分の主な理由

監査において判明した取消処分の理由となる主な事実は、以下のとおり。

  1. 「調剤基本料1」の施設基準(処方箋集中率が 95%を超え、処方箋の受付回
    数が1月に 1,800 回を超えないもの)に適合していないため、「調剤基本料2」
    で届け出るべきところ、処方箋の受付回数を操作し、「調剤基本料1」の施設基
    準に適合しているとして虚偽の届出を行い、調剤報酬を不正に請求していた。
  2. 「地域支援体制加算」の施設基準(調剤基本料1以外を算定する保険薬局)
    に適合していないにもかかわらず、調剤基本料1を算定する保険薬局の区分に
    て虚偽の届出を行い、調剤報酬を不正に請求していた。
  3. 「令和3年度施設基準実施状況報告書」について、虚偽の報告を行った。
  4. 不正請求分に係る一部負担金を受領していた。

 

4 不正・不当請求金額

監査で判明した不正件数、金額は次のとおり。

不正請求額
不正請求 2,326 名 10,991 件 4,522,648 円

なお、監査で判明した以外の分についても不正請求等があったものについては、
監査の日から5年前まで遡り、保険者等へ返還させることとしている。

 

 

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