SEOとは、Search Engine Optimizationの略で、検索エンジン最適化を意味する言葉だ。歯医者にとっては、検索結果で自身の歯科医院のWEBサイトがより多く露出されるために行う一連の取り組みのことを指す。
これからの歯医者においてSEOは、WEBマーケティングにて最短で歯科医院の売上を劇的かつ安定的にアップするために最も重要な取り組みだ。
- 来患者数を桁違いに増やすことができる
- 費用対効果が抜群に優れている
- 歯医者の特徴に特化することで結果を得やすい
開業前の歯医者がSEOを実施することで、開業前から見込患者を獲得することも可能だ。
また、既に時代はSEOを中心としたWEBマーケティング戦略を実施することにより、歯医者の立地条件は関係なくなりつつある。
SEOを実施していない歯科医院と比べ、立地条件に関係なくSEOを実施することで、WEB経由での患者数や売上は比較にならないほど増やすことは難しいことではないことを本記事でお伝えする。
目次
歯医者がSEOを実施する目的
歯医者にとってSEOに取り組む目的は、検索エンジンを通じて歯科医院の経営を成長させるためだ。
あなたのWEBサイトに検索患者の流入が多くなればなるほど来院患者数は多くなり、SEOがしっかりと実施すれば間違いなく売り上げは桁違いに増える。
また、求人においてもSEOを実施することで、効果のない求人広告に多額の費用を払い続けなくても、同じ方向を目指す質の高い歯科衛生士や勤務医を採用することも可能だ。
そして、採算が合わない程にすでに高額となっているWEB広告とは違い、SEOは検索患者からアクセスを集めるための費用はかからない。それどころか、歯医者にとってSEO対策はWEB広告とは違い、良質な検索患者を大量に来医院につなげることができるのだ。
歯医者はSEO対策を自分で経験してみるべき
ここまでの内容は、SEOは歯医者にとって良いことばかりという内容で、歯医者の興味を引くための「掴み」と感じるかもしれない。
何故なら、SEOやWEBマーケティング戦略がそんなに素晴らしいものであれば、「歯医者がみんなSEOを実施するやろ」と誰もが疑問を抱くのではないか?
実はその通りで歯医者がみんなSEOを実施すれば良いだけなのだ。しかし、ほとんどの歯医者はSEO対策やWEBマーケティングをホームページの作成を依頼した業者や、コンサルタント任せにしている。
歯科医療などの専門的なSEOは、人任せで成果に繋がるほど甘いものではない。例えば、「入れ歯」というキーワードの検索ボリュームは月間1万~10万もあり、候補を含めると10万~100万にも及ぶ。
しかし、この「入れ歯」には関連キーワードが無数にあり、そのキーワードにふさわしいコンテンツを提供することで「入れ歯」に関する検索患者の流入を可能とする。
ただ、検索患者の「こんなことが知りたい!あんなことが知りたい」という要求にしっかり答えるコンテンツの提供を歯科医療の専門家でない者が作成できるだろうか?
専門家であっても”デンチャー”や”クラスプ”などの専門用語を使わずに、一般の検索患者が理解しやすいように分かりやすく伝えることは容易なことではない。
上手なプレゼンとは、専門用語をなるべく使わずに小学生でもわかる説明を簡単に行うプレゼンである言われる。だが、そのようなプレゼンが行えるのは、その分野の専門家であり豊富な知識があるからなのだ。
コンテンツとして届ける文章は、歯科医療の専門家でないと作成したくてもできない。本来は、専門家が作成したコンテンツをコンサルタントなどが一般の検索患者でもわかる文章に添削する。という流れだ。
最近のSEO
SEOは日々進化している。そして、一昔前のSEO対策はブラックハットSEOと言われる戦略が主流であった。そして最近はホワイトハットSEOと言われるアプローチへと変化している。そして現在はホワイトハットSEOに対応する事が必須だ。
そして、従来通りブラックハットSEOを続けているサイトは軒並みGoogleからペナルティーを受けている。もう、真摯にホワイトハットSEOに取組むことでしかSEOで成果を得ることはできない時代なのだ。Googleからペナルティーを受けてた状態では、検索エンジンからの検索患者の流入は期待できないどころか逆効果だ。
しかし、そのことすら人任せにしていることで気付かず、知らない間に自身のホームページがペナルティーを受けている歯医者は数えきれないほどいる。少なくとも、歯医者自身がSEOのことを勉強し、コンテンツ制作の経験くらいは必要だ。そのことも難しいようであれば、変にSEO対策を依頼しないで何もしない方がマシかもしれない。
では、本題の歯医者にとってSEOが重要なことをお伝えしていきたい。そして、SEOの正しい知識を得ていただくことで、歯科業界からハッタリコンサルタントを退場させ、本物を目利きできる歯医者が増えることを期待したい。
1、SEOは歯科医院への来患者数を桁違いに増やす
ご存知の通り、歯医者は医療広告ガイドラインによって広告規制があるため、看板なども含め広告の範囲は限られる。
最近は抜け道の様に開業時に街でティッシュを配ったり、求人広告の裏に歯科医院開業の告知を行ったりしているのをよく見かける。求人広告の裏を利用するのは昔のピンクチラシと全く同じ発想で道徳的にも問題だ。
また、開業時の大々的な広告は、一時的な効果はあるが長続きはしない。それどころか一歩間違えると地域での信頼を失いかねないので注意が必要だ。
一方、WEBに関しては一方的な発信ではなく、興味を抱いた「検索ユーザーが自らサイトを訪問してくる」ことからも広告には当たらない。そのため医療広告ガイドラインには抵触しない。
実は歯医者にとってのSEOは広告規制がどうのこうのと言うよりも、この「検索ユーザーが自らサイトを訪問してくる」ということに重要なポイントがある。
1-1、SEOは歯医者にとって効果が高い
想像していただきたい。あなたが街を歩いているときに全く興味のない「歯医者の宣伝ティッシュ」を渡されて嬉しいだろうか?
タイミングを間違えて興味のない宣伝を歩行中にされても煙たがられるだけだ。歯医者に関わらず地域密着型の商売は、地域から嫌われると事業を立て直すことが不可能となる。
その一方で、SEOが他の広告媒体と比べものにならない程のコンバージョン率を生み出すのには理由がある。
理由は、歯科治療に関する様々なことに興味がある見込患者が、その“知りたいこと”に関連するキーワードを入力し、検索エンジンを介して「自らサイトを訪問してくる」からだ。
検索患者が、あなたの歯科医院や歯科治療に対し、自ら「興味があります」と手を挙げているようなものだ。
どんな商品やサービスであっても興味のない人に売るのは至難の業だ。その反対に「興味があります」と手を挙げている見込客に対し、商品やサービスを売ることは成約率が上がることは誰でもわかる。
1-2、歯医者のSEOは見込患者に売込むこと
この、「興味がある見込客に対してのセールス」は地域密着型の小規模事業でのマーケティングでは最も重要な考え方だ。
観光地で、観光目的のモノに関連する商品が最も売れるのもこのことからだ。当たり前だが「観光」を目的に来ている観光客には、目的に関する商品が売れる確率が最も高い。
“欲しがりそうな人に、欲しがりそうなタイミングで、欲しがりそうな商品を、サラッと売込むと成約率が高くなる。”
この言われれば誰でもわかる商売の原理原則が、売込む側になった途端に分からなくなるものだ。不思議なもので売る側に代わった途端に、「売りたい」という欲が前面に出てしまう。そのため、商品や治療の特徴やメリットを前面に出してしまう広告となってしまい、テレビコマーシャルや新聞折り込みなどで宣伝広告するような形の売込みになってしまう。
このようなマーケティング戦略はマスマーケティングといい、地域密着型ビジネスには一番不向きなマーケティング戦略であるにも関わらず。
特に歯科医療は、浪費的消費は生まれにくい分野だ。歯に関する悩みや不安を解決してくれるための説明ではなく、商品やサービスの説明の印象が先に来てしまえば、来院に繋げることは難しい。
人は理屈で消費するのではなく、感情が動いた時に消費という行動に移る。そのことから、
①、○○のようなことに困っていませんか?
⇩
②、このようなことが原因で解決できていないんです!
⇩
③、このような解決方法があるんです
という流れが必要なのだ。先に商品やサービスの詳しい説明をされても煙たがられるだけだ。
例えば、歯科医院のホームページのオールセラミックに関する説明ページが、オールセラミックとメタボンとの違いや前装冠との違いを詳しく説明しているページであれば問題だ。、しっかりと患者さんにどのような悩みがあり➔なぜ解決できていないのか➔オールセラミックという治療で解決できる。ということを伝えないと治療には繋がらない。
1-3、歯医者のSEOは見込患者集めを最大化する
この興味がある見込客にリアル社会で効率的に商品やサービスを売るのに最も優れている方法がセミナーや、商談会(歯科ではデンタルショーなど)だ。
セミナーなどで商品を紹介するとやたらと売れるのは、興味がある見込客を囲い込み、おまけに大人数を相手に前でプレゼンができるという特殊な環境をつくり上げているからだ。
当然、訪問販売などで興味があるか無いか分からない相手に対して、一人一人に御用聞き営業を仕掛けるのと比べると全てにおいて効率的であることは誰でもわかる。
歯医者がSEOを実施するということは、このセミナーや商談会のような効率的な販売戦略を、WEBというとてつもない利用者数の情報空間で、個人レベルで行えるマーケティングなのだ。
もし、あなたが矯正専門歯科で、あなたが書いた記事ページが歯科矯正のキーワードで上位表示されたらどんな事が起こるかを。ちなみに矯正の検索数は月間22,000回以上だ。
この月間22,000回以上の検索ユーザーは、正に見込患者だ。そして、この見込患者が信頼するのは有益で正確な情報を提供してくれた記事であり筆者ということとなる。
このコンテンツの筆者とサイト運営者があなたであれば、間違いなくこの時点で対応不可能なほどの患者さんの予約に悩ませられることとなる。
2、歯医者のSEOは費用対効果が抜群に優れている
WEBでの検索エンジンはとてつもない利用者数であることは誰でもわかる。しかし、SEOが魅力的な理由にはレバレッジ効果もある。
レバレッジ効果とは、金融用語で「てこの原理」という意味で、少ない資本で大きなリターンが期待できる効果のことだ。
この点についてもセミナー開催を想像していただきたい。200~300人の規模でもセミナーを開催しようとすると、開催までにどれだけのスタッフや準備期間、予算を必要とするだろうか?
しかし、SEOを実施しWEBを通じて集客しセミナー開催を企画した場合、当日の会場やスタッフの確保は必要となるが、開催までは十分一人で準備が可能だ。しかも、WEBを通じて集客するということは、ほぼ全ての作業を自動化できる。
たった一人で、広告を作成することも、資料を自動ダウンロードのすることも、自動で数千人にメール返信することも可能だ。しかも、そのほとんどがほぼすべてが無料で24時間宣伝し続けてくれる。
2-1、歯医者のSEOは革新的なビジネスモデル
これまでのビジネスモデルでは、数万人に広告宣伝を行い、これほどの資料請求に対応し、資料請求していただいた見込客に対し個々にアプローチするだけでも、いったいどれだけの費用とスタッフが必要となるだろうか?
WEBマーケティングは、これまでの大量生産・大量消費型のビジネスモデルに必要であった人・もの・金という経営資源を必要としないビジネスモデルなのだ。費用対効果は従来型のビジネスとは比べ物にならない。このことがレバレッジを効かせることができるということだ。
2-2、WEB広告
検索エンジンを通じて歯科医院のホームページに検索患者の流入を増やす方法としては、SEO以外にもある。その代表的な方法がPPC広告やリスティング広告だ。
PPC広告とリスティング広告に違いはあるが、その辺りの詳しい説明は本記事では割愛させていただく。
ただ、簡単に言うと検索エンジンにて検索されたキーワードに対して、広告が表示されるシステムだ。例えばGoogleの場合はGoogleアドワーズでYahoo!はYahoo!プロモーションだ。
検索していただければ詳しくわかるが、例えば「神戸 歯医者」という検索キーワードに対し広告を表示するように設定したとする。その場合、「神戸 歯医者」と検索された時に広告を表示し、クリックされれば広告費が課金されるシステムだ。
検索した場合に上記のスクリーンショットの「広告」と表示されたもので、簡単に言うと、そのキーワードでの上位表示をワンクリックいくらという形で広告費としてお金で買うシステムだ。
このような宣伝広告の方法も、興味をもってキーワードを入力してきた検索ユーザーに公告できることから、効果は高いと言われている。
しかし、そのことからすでに広告費は高騰し、よほどのセンスがあるマーケッター以外は、マスマーケティングのように資金力が必要な広告媒体となっている。
特に、医療・法律関係・不動産などはキーワード単価が高騰していることで有名だ。そのため、歯医者にとってPPC広告やリスティング広告は有効的な宣伝方法とは言えない。
WEB広告で言えることは単純なキーワードで歯科医院の宣伝を行っている歯医者はすぐにやめた方がよい。そして検索患者が検索する状況を徹底的に想像し、テストを繰り返すことだ。
少しヒントを教えるとすれば、PPC広告やリスティング広告で成果を得られるキーワードは、「緊急性が高いキーワード」や「相場が決まっていないキーワード」などだ。今まで私たちが実施して効果が高かったものは、水道工事(水漏れ)や鍵開け、害虫駆除などだ。
例え、見積もり無料で訪問したとしても、既に水漏れしていたり、羽アリが大量発生している状況では緊急性が高いことから高額なサービスでも依頼せざるを得ないので成約率は高くなる。
ただ、このようなキーワードもクリック単価が高騰してきているのが現状で、これからWEB広告は非常に厳しい状況になることは間違いない。歯医者であれば夜中の救急に特化して試してみたら面白いかなと思う。もし、これをヒントに試してみた方がいらっしゃれば、是非その結果を教えていただきたい。
2-3、SEOは無料
一方SEOは、PPC広告やリスティング広告と違って広告ではない。そのため、当然、何の費用も発生しない。それどころか検索上位表示されることは広告とは比べ物にならない検索患者からの流入がある。
すでに多くの検索患者は、広告と検索上位表示のコンテンツの違いは分かっている。当然、検索上位表示のコンテンツの方が有益で質の高いコンテンツである場合がほとんどだ。そのことも知っている。
これは、Googleなどの検索エンジンを提供する側が、検索ユーザーにとって有益なコンテンツを高く評価し上位表示しているためだ。そしてGoogleは今までもこれからも質の高いコンテンツを評価するために更なる技術革新を行い、その精度は高まる一方であろう。
何故なら、当然のことながら質の高いコンテンツが上位表示されていない検索エンジンなど誰も利用しなくなるからだ。このことは、Googleは理念としても示し、現にしょーもない情報が上位表示されることは激減している。これから更にこの傾向は続くであろう。
Googleの検索上位表示の決定要因を分析したものは多くあるが、Googleのシステムを知ることは不可能だ。しかし、間違いなく言えることは、質の高いコンテンツを提供することで評価を得る以外に方法は無くなっていくということだ。言い換えれば、そのことを徹底的に追及していけば誰にでも上位表示は可能ということだ。
3、SEOは歯医者の特徴に特化することで結果を得やすい
さて、ここまででSEOを実施することで歯医者には大きなメリットがあることはお分かりいただけたと思う。
だが、当たり前だが冒頭の「入れ歯」などのビッグキーワードで検索順位1位を獲得するのは不可能に近い(センスがあり、努力を続ければ10位圏内は可能かな?)。
しかし、このようなビッグキーワードで上位表示できるサイトは、歯科医院の売り上げなどどうでもいいほどの収入源を確保することが可能となる。
しかし、歯科医院の経営で考えるとそのようなサイトをつくり上げたところで、直接の来患には繋がらない。福岡の歯科医院のサイトに、東京の検索患者がいくら流入してきても、ほとんどの検索患者は来院することはないのだから。
歯医者は地域密着型SEO
よくインターネットの市場は、世界中や日本中であり、市場規模が非常に大きいことでも有名だ。
しかし、歯科医院の患者の来院エリアで考えると、そのエリアにスポットを当てたSEO対策が必要となる。そこで簡単な対策だが、重要で友好的なのが各コンテンツに地域名や医院名などのローカルキーワードを入れていくことで、その地域で各キーワードの検索上位を独占することは比較的容易となるのだ。
実はこのような地域密着型のSEO対策が注目を集めつつある。しかし、このようなSEOによる地域密着型のWEBマーケティングが有効な業種は限られる。そのことからも歯科医院経営において地域密着型のSEOを実施することには、効果も大きく経営を大きく成長させる可能性を秘めている。
当然、提供する歯科医療コンテンツが良質なものでなければならないが、日本中の強豪サイトがしのぎを削るマーケットではなく、まだまだ未開拓で競争相手の少ないローカルなマーケットでSEOを実施することは、とてつもない可能性があり、歯医者のローカルSEO対策は運ではなく、経営戦略として地域で圧倒的な信頼を勝ち取る歯医者となるための最も現実的な戦略であることは間違いない。
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