いい歯医者の選び方! 11の見分けるポイント言っちゃいます

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「良い歯医者」とは簡単にいうと「腕がいい歯医者」や「医療倫理がある歯医者」ということになるかと思う。

「医療倫理?あたりまえやろ!」と思われた患者さんがほとんどではないだろうか?しかし、今は歯医者のモラルハザードの欠如は大きな問題となっている。

患者さんは“愛想がいい歯医者”は分かっても、「腕がいい歯医者」を選別するのは不可能に近い。口コミサイトなどの評判はデタラメもいいところだ。

それなら、歯医者の技術力を目利きでき、裏事情もよく知る歯科技工士に「良い歯医者」を選ぶポイントを聞けば良い。そのポイントを本記事では全てをお伝えする。

良い歯医者は100軒に1軒

コンビニの数よりもはるかに多い歯医者だが、私自身が行きたいと思える歯科医院や、親しい人に安心して紹介できる歯医者となると50軒に1軒もない。100軒に1軒あれば良い方だ。「悪い歯医者」の方が圧倒的に多いのは間違いない。

それほどまでに良い歯医者は無いという残念な現状であることは冒頭にお伝えしておきたい。

✅注意!

「保険治療では良い治療ができない」などの説明は歯医者が儲けたいだけのセールストークなので騙されないように。

何故なら、保険が効かない高額な自由診療の値段は、それぞれの歯医者が自由に設定できる。なので0円でも100万円でも良い。高額治療と「腕がいい歯医者」であることは全く関係ないのだ。

ここでは、ほとんどの患者さんが行う保険治療での話をさせてもらう。言い換えれば保険治療で良い治療をする歯医者は、自由診療でも「いい歯医者」ということができる。

 

1、不正請求・過剰診療がない歯医者を選ぶ

歯医者では不正請求・過剰診療が横行していることをご存じだろうか?歯医者の不正請求は本当に多いので患者さんは気を付けてほしい。

  • H23年~H27年の5年間で9,921人の歯医者が個別指導を受けている
  • H23年~H27年の5年間で25,191件の歯科医療機関が集団的個別指導を受けている
  • H23年~H27年の5年間で約620億円(医科を含む)が返還されている

※実際に不正請求を行っている歯医者は多く、指導・監査を受けている歯医者は氷山の一角。

※悪質であれば最悪の場合、保険医療機関としての指定を取消される。

不正請求・過剰診療の種類

不正請求の手口を細かく上げればきりがないので、大まかに分類すると

①付増請求

保険治療を行った際に、実際に行っていない治療を付け加えて請求すること。

②振替請求

行った保険治療とは異る、実際には行っていない保険点数の高い治療を行ったこととして請求すること。

③不当請求

そもそも行っていない治療や、算定要件を満たさない診療報酬を不当に請求すること。

④過剰診療

必要のない治療を行い保険請求すること。

などがある。この不正請求を患者さんが見抜くことは難しい。

しかし、

①健康保険組合からの通知書を確認

付増請求や不当請求が無いかは、通知書の自己負担額と実際に支払った自己負担の領収書を見比べることで確認することができる。

②レセプト開示請求をする

通知書が無くてもレセプト開示請求をすることで上記の不正が無いかを確認することができる。

※レセプトとは、歯医者が健康保険組合に提出する月ごとの診療報酬明細書のこと。レセプト開示請求は定期的に行った方がよい。

③通知書・レセプトの治療内容を確認

振替請求は通知書・レセプトの治療内容を確認することで判断できるが、専門用語となっているため難しい。

④セカンドオピニオン

過剰診療もまた見つけるのが難しい。しかし、過剰診療まで行う歯医者は悪質なのでどんどんエスカレートしていく傾向がある。ひどい場合は必要ない場所にインプラントを打ったり、虫歯でない歯を削ったりする歯医者もいる。

不正請求をしない歯医者は「いい歯医者」というよりは、不正請求をする歯医者は「悪い歯医者」と言うべきであったような感じもするが・・・。

 

歯医者の不正請求の実態など詳しい情報はこちら👉専門家が伝える!知って得する歯医者に関する情報のすべて

 

 

2、いい歯医者は、安い義歯を扱っていない

義歯は歯科技工士が一人ひとりの患者さんの口の中にぴったり合うように製作しているため、義歯の精度が高いことは「いい歯医者選び」の最も重要なポイントだ。

しかし、残念ながらほとんどの歯医者で提供されている「入れ歯」や「被せ物」は安物の義歯ということをご存じだろうか?

はじめに引き続きショッキングな内容をお伝えして申し訳ないが、これが事実だ。みなさんは、自分の口の中に入る義歯の値段に違いがあることは知らないと思う。

詳しい説明の前に結論から言うと、

①適正価格の義歯=良い義歯(高品質)

②安物義歯=悪い義歯(低品質)

と言える。そして、

①(良い義歯)を扱う歯医者=良い歯医者

②(悪い義歯)を扱う歯医者=悪い歯医者

という関係が成立する。当たり前の話で恐縮だが・・・。

歯医者によって義歯の仕入価格は全然違う

みなさんは疑問に感じないだろうか?保険制度では、どの歯医者を選んでも治療費や窓口負担の金額は同じだ。なので義歯の値段が高くても安くても患者さんが支払う治療費は同じだ。

では、どうして義歯の値段に違いが発生するのか?実はここに歯科医療の保険システムのからくりがある。

安い義歯を仕入れた方が歯医者は儲かる

ほとんどの歯科医院は歯科技工士を雇用していないため、義歯の製作は外部の歯科技工士に委託している。

この義歯の委託料に大きな違いがある。当然、安物義歯は患者さんにとっては良くない。そのため、国(厚生労働省)は適正価格を「大臣告示」というもので示し、適正価格での取引を促している。

しかし、「大臣告示」を無視して安物義歯を選んで患者さんの口に放り込んでも罰則はない。そのことをいいことに、歯医者はなるべく安い値段で義歯を製作する技工士をさがし委託している。ヘタすると中国製だ。当然、安かろう悪かろうだ。

安物義歯で得するのは歯医者だけ

歯医者は義歯を安くするほど儲かる。なぜなら、売上である治療費(保険点数)は国から確実に入るのに対し、経費である義歯代を安くすることで差益は大きくなるからだ。

しかし、患者さんである皆さんは、「ふざけるな!」となるであろう。どの歯医者に行っても治療費は同じなのに、知らないところで安物の義歯を装着されているのだから。

保険治療費は、歯科治療の質と安全性を確保するために必要な経費ということで国が決めている。そのことを無視して患者さんに安物義歯を装着する歯医者は詐欺師に近い。

ここでもまた「いい歯医者選び」というよりは「悪い歯医者」に引っかからないようなポイントと思われるかもしれないが、適正価格の義歯を扱う歯医者は驚くほど少ない。

 

あなたの義歯はいくら?適正価格のチェック方法など詳しくはこちら👉歯医者の費用と「治療の質」が違いすぎるたった1つの理由!

 

3、歯を削るドリルの滅菌を行っている歯医者を選ぶ

厚生労働省の調べによると、歯を削るドリル(ハンドピース)の扱いは以下のようになっていて、半数が滅菌処理を行っていないことが明らかだ。

しかし、実際には交換・滅菌している歯医者はもっと少ない。

理由は厚労省からこのような調査への回答を求められると、交換・滅菌を行っていなくても「交換・滅菌を行っている」と答えるに違いないからだ。

2017年7月4日モーニングショーでも放送

以下は2017年7月4日に放送されたモーニングショーで、ハンドピースの滅菌問題が取り上げられていた映像だ。

なぜハンドピースの交換・滅菌が必要かというと、ドリルは歯を削るとき空気と水を放出しながら回転する。そして、回転を止めるときには逆回転して止める。

そのとき、患者さんの血液や菌をドリルが吸い込んでしまう。そのため、次の患者さんに使用する場合に、前の患者さんの血液や菌が放出されることによる感染の危険性がある。

また、根管治療に使用するリーマーとうものの使いまわしも問題となっている。

感染は非常に危険

※前の患者さんがB型肝炎やC型肝炎、HIVの患者さんであれば、その危険性は容易に想像できると思う。全員が自己申告してくれるのであれば対策もとれるが、自身も気付いていない患者さんも多い。

しっかりと滅菌処理を行うためには、オートクレーブなどの専用機器での滅菌処理が必要で、消毒液では不十分と言われている。

経費削減に重点を置く歯医者は本当に危険なのだ。

詳しい内容はこちら👉歯を削るドリル(ハンドピース)を半数の歯医者が使い回し

 

4、説明を丁寧に行う歯医者を選ぶ

歯医者を受診するには様々な理由があると思う。しかし、なぜ治療が必要で、どのような種類の治療があり、どんな選択肢があるのか?費用はいくらか?などが患者さんは最も説明してほしいことではないだろうか。

また、歯の治療は何回も歯医者に通わなければならない場合が多く、どういったプランで治療が完了するのかが分からないことに不安を抱く患者さんも多い。そのことから、歯科治療では治療中断や完治まで治療が続かない場合が非常に多い。

「説明」はほとんど利益にならないため、なるべく早く治療を行いたい歯医者の気持ちもわかるが、歯科治療は患者さんと一緒に進めていかないと良い治療を行うことは難しい。

やはりしっかりと説明することで、患者さんの疑問や不安に答えるだけでなく「あれが知りたい、これが知りたい」という要求にもしっかりと丁寧に説明を行う歯医者は「良い歯医者」と言える。

 

 

5、治療は丁寧!義歯の装着は早い!は良い歯医者

例えば、虫歯の治療は簡単に言うと以下のような流れで行う。

 

①虫歯を削り除去する

②削った歯型を採る

③歯型をもとに義歯を作り装着する

治療に時間をかける

治療は一回に請求できる上限のようなものがある。なので、数回にわたり治療することが多い。そのため、なるべく1回の治療時間を短くし、次の患者を診ることで回転数を上げる。そのことで歯医者は利益を最大化できる。

だが、患者さんにとっては丁寧な治療を行ってほしいものだ。そこでポイントとなるのが、上の各ステージでの内容だ。

①と②の治療をもとに義歯は作られる。そのため①②の治療は時間をかけ丁寧に行われなければ③の良い義歯は出来上がらない。

言い換えれば、①と②で時間をかけて丁寧にしっかりと治療されていれば、③の義歯も高品質なものとなる。

そのような丁寧な治療を行う歯医者で義歯を装着せれば、驚くほど違和感がなく、無調整でスムーズに義歯が装着される。

当然、①②を丁寧に行っている歯医者であれば、低品質な義歯をつくる歯科技工士を選び義歯製作を依頼することはない。それまでの良い治療が台無しになるのだから。

 

 

6、保険外の高額治療ばかり進めてこない歯医者

ご存じの通り歯科治療には、“保険が効く治療”と保険が効かない“高額な自由診療”がある。

そのほとんどは義歯の材料の違いのみで、治療自体の違いはほとんどない。そのため、保険で治療したものはダメで、保険外の高額治療は良いということにはならない。

材料の違いではなく、保険が効かない治療は以下のようなものがある。

  • インプラント治療
  • 歯科矯正
  • ホワイトニング
  • 予防

例えば、前歯の保健治療でおこなえる前装冠という種類の義歯がある。歯医者のホームページなどでは、この前装冠は期間が経つと変色するのでセラミックにした方がよい。との説明があるが、それは昔の話で今の前装冠の硬質レジンという素材はそんな簡単に変色などしない。

保険治療では白い歯でなく銀歯でしか治療できない歯もある。この様な保険が効く治療と効かない治療の材料の違いを丁寧に説明してくれる歯医者は良心的でいい歯医者と言える。

しかし、患者さんに選択肢を提示せず、高額な保険外治療に誘導する歯医者はセールス中心の考え方なので気を付けた方がよい。

 

 

7、歯科衛生士の役割を十分発揮させている歯医者を選ぶ

最近は歯のクリーニングだけでなく、口腔ケアなどでもその役割がより重要となっている歯科衛生士さん。

歯科衛生士は歯科助手とは違い、国家資格を持つ専門職で技術職だ。また、最近は歯科衛生士の役割は非常に重要視され、活躍の場が大きく広がっている。

その歯科衛生士の活躍を歯科医院内でマネイジメントするのが歯科医師なのだが、未だに歯科助手と同じ扱いや、「うちの女の子」などと上から目線で扱う歯医者は多い。中には歯科助手を歯科衛生士と偽って業務を行っている歯医者もいる。

いい歯医者を選ぶ基準として、歯科衛生士に活躍の場を与え、やりがいを感じさせている歯医者は非常に優秀と言える。

歯科衛生士の技術力は患者さんの歯の健康に大きくかかわるポイントだ。

 

 

8、歯科衛生士さんがすぐに辞めない歯医者を選ぶ

上記で示したように歯科衛生士とは、歯科助手とは違い国家資格を有した専門職だ。そして活躍の場が広がり続ける歯科衛生士だが、有資格者の6割が未就業という状況だ。

そのため、多くの歯科医院では歯科衛生士の確保に困っている。歯科衛生士の離職率が高い理由は、その役割に対し評価が低いことがある。

離職の理由として「結婚」によるものも多いのは確かだが、これほどまでに共働き世帯が増えている現在において「結婚」が最大の理由ではない。

実際、私たちの周りの歯科医院を見ても、歯科衛生士さんの役割を評価し、やりがいを与えている歯科医院は結婚しても辞めない。そのことで経験豊富な歯科衛生士さんが質の高い歯科医療を提供することが可能となっている。

一方、若い歯科衛生士がころころ入れ替わる歯科医院は多い。表面的には分からないが、裏では歯科衛生士を正当に評価していない表れであろう。このような歯医者は、提供する歯科医療の質という面から注意が必要だ。

 

 

9、専門医を紹介する

歯医者にも得意・不得意な治療がある。自分が苦手な治療が患者さんに必要な場合、その治療を得意とする歯医者を紹介するのは「良い歯医者」と言える。

凄く勇気が必要な行為に感じられるかもしれないが、言い換えれば得意な治療には非常に自信があるということだ。この様な歯医者は、得意な治療は他の歯医者から患者さんを紹介されるような場合が多い。

分かりやすい例がインプラント治療だ。インプラントは非常に高額な治療で知られる。そのため、できもしないのに儲けのために飛びついた歯医者は非常に多い。そのことでインプラント治療の質が非常に問題となっているのだ。

その一方で儲けに飛びつくことなく、インプラントが最もよいであろう場合に、インプラント治療を得意とする歯科医院を紹介していた歯医者も多くいる。そのような歯医者は患者さんからの信頼も得ていることは間違いない。

 

 

10、予防に力を入れている歯医者を選ぶ

最近はよく知られるように病気にならないために予防が大事と言われている。特に歯は予防対効果が大きい。

体の病気は生活習慣に気を使っていてもどの程度予防できるのかはハッキリしない。しかし、歯に関しては予防することで健康な状態を維持できる可能性は非常に高い。

現に子どもの虫歯は昔に比べ激減している。これはブラッシングの大切さや、仕上げ磨きの指導などといった歯医者の啓蒙活動での貢献が大きい。

最近では口腔ケアを行うことで誤嚥性肺炎を予防できることも分かった。日本人の死因の3位が肺炎で、そのほとんどが誤嚥性肺炎によるものだ。口腔ケアは、歯を守る予防ではなく命を守るという大事な予防でもある。

良い予防・悪い予防

予防は非常に良いことなのは明らかだが問題もある。それは予防には保険が効かないということだ。そのため、今後は非常に高額な料金設定でクリーニングなどを実施する歯医者が増えてくることが予想される。

今後は、今まで保険が効かない先端医療技術で作られる義歯も、どんどん保険導入されることが予想される。そのことから、今まで保険外で儲けてきた歯医者が高額な予防や、不必要な歯科矯正まで儲けのために行う可能性は十分にある。

急に方向性を予防に切り替える歯医者は要注意だ。本当に患者さんのためを思って長く予防の大切さを謳っている歯医者を選ぶべきだ。

 

 

11、過剰な宣伝広告を行っていない歯医者

最近は歯医者の開院の際に、街中で同じコスチュームでティッシュ広告やアメを配ったりしている光景をよく見る。

また、折り込みチラシなどで大々的に宣伝広告を行っている歯医者を見たことはないだろうか?実は歯医者のチラシ広告などは本来許されていない。また、派手な看板も許されてはいない。

何故なら、「地域No1歯医者です!」などと宣伝をされても患者さんがそのことを判断できないためだ。また、近年ではWEB広告の広告費も高騰している。

過剰な広告を行うこと自体が悪いということではなく、そのためには多額の広告費をつぎ込んでいる。その広告費の原資は患者さんの治療費だ。

そして更に利益を上げるために派手に広告を行う。そのことは患者さんの治療費の高騰や過剰な治療につながりかねない。どうしても広告費以上の利益を上げるために無理が生じることとなるのだ。

いい歯医者選びは大事だが、広告に騙されてはいけない。

 

 

まとめ

本記事では「良い歯医者」の選び方というよりは「悪い歯医者」を見抜く方法のように感じられるかと思う。

しかし、あくまで「良い歯医者」の選び方だ。ここまでの要件をクリアしている歯医者はそれだけで良い歯医者と言える。言い換えれば、これほどまでに患者さんにとって良い歯医者を選ぶことが難しいということだ。

その他の「良い歯医者」の要件

  • 最新の治療に必要な設備を完備している歯医者
  • 受付や歯科衛生士の教育がしっかりとしている歯医者
  • ホームページがしっかりしている

などなどがあるが、そんなことは対して「良い歯医者」を選別する判断材料とはならない。

歯医者選びは本当に大事

私は正直、「良い歯医者」とも「悪い歯医者」とも長年にわたり取引がある。

そこで本当に怖いのが、「悪い歯医者」に通う患者さんは全員と言って良いほど口の中がボロボロになって行く。逆に「良い歯医者」に通う患者さんの口の中は非常にきれいな状態にある。

最初は地域性かな?などと思っていたが、明らかにどの歯医者を選ぶかで将来の口の中が天国にも地獄にもなることが分かった。

また、質が悪いことに私の取引先の「悪い歯医者」は非常に愛想もよく、この歯医者に歯をボロボロにされたとは患者さんは夢にも思っていないだろう。おそらく「悪い歯医者」に通う患者さんは、歯がボロボロになる理由が自分の体質や生活習慣と思っている方が多いと思う。

本記事が、このような悲惨な患者さんを生まないためにも、歯医者選びで困っている多くの患者さんの参考となれば幸いだ。

 

 

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