歯科技工士とは?歯科技工士に必要な資格や働き方とは

 

歯科技工士とは、入れ歯や被せ物(差し歯やブリッジなど)などの義歯を作る仕事だ。

職場は、

①歯科技工所に勤務(営む)が全体の7割

②歯科医院に勤務が全体の3割

 

歯科技工所とは

歯医者さんから外注委託にて義歯の製作を請負う製作所のこと。歯医者さんから歯型を持ち帰り歯科技工所で義歯を製作する。保健所への届出が必要。

 

歯科技工士には国家資格が必要

歯科技工士として働くには歯科技工士国家試験に合格しなければならない。

また、試験に合格した者が、厚生労働大臣が指定する登録機関に申請することで歯科技工士名簿に登録される。そのことにより歯科技工士免許が交付される。

 

歯科技工士専門学校

歯科技工士国家試験の事件資格を得るためには、歯科技工士の養成機関で2年以上学ぶ必要がある。

歯科技工士の養成機関は2年生・3年生・4年制大学・2年生短大や夜間部などがある。

近年は歯科技工士の養成機関に入学する者が激減している。

 

歯科技工士の働き方

歯科技工士の働き方は冒頭に説明したように、大きく2つに分かれている。

①歯科診療所にて雇用され、診療所内で働く歯科技工士

歯科技工士全体の約3割である。現在、直接雇用できている歯科診療所は、歯科診療所全体の1割程と少ない。

②歯科技工所にて働く歯科技工士

歯科診療所にて治療のために歯形を採った後に、歯型を技工所という所に持って帰り、この歯形をもとに冠(かぶせもの)や入れ歯などの歯科技工物を製作する歯科技工士。

外注技工士(所)と言われ、技工士全体の約7割。その内1~2人の個人経営の歯科技工所(一人ラボという)が約8割と個人事業者が多い構成となっていることが特徴である。

外注技工所には、大手技工所とよばれる技工所も存在するが、最大手でも1000人規模であり、歯科技工産業において占めるシェアはそれほど大きくない。

 

歯科技工士の就労環境

歯科技工所は、「入れ歯専門」や「保険外技工専門」など様々な経営スタイルの技工所がある。

ほとんどの歯科技工所では、深刻なレベルの慢性的な長時間労働・低賃金の状況にある。そのため、過酷な就労環境となっている。

参考はこちら👉歯科技工士の本当の年収は?時給で計算すると170円だった!

また、そのことにより養成機関を卒業した歯科技工士の約8割が離職するという異常事態となっている。

参考はこちら👉歯科技工士の実態と離職率!5年以内の離職率は?マジか80%

現段階では、歯科技工士の劣悪な就労環境・離職問題を解決するための業界全体の動きなどは一切見られない。

 

海外で活躍する歯科技工士

日本の歯科技工士の技術レベルは間違いなく世界トップクラスだ。

歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士という歯科医療従事者の中でグローバルに活躍しているのは圧倒的に歯科技工士が多い。

日本では歯科技工士の評価は著しく低いが、歯科技工という技術を習得し、歯科技工士に対して評価の高い海外で活躍するという夢を抱き歯科技工士を目指すことは夢があるのではないか。

 

歯科技工士とは:まとめ

歯科技工士になるには

  • 歯科技工士専門学校(養成機関)で2年以上学ぶ必要がある
  • 歯科技工士国家試験に合格し、歯科技工士免許を得る必要がある

歯科技工士の働き方

  • 歯科技工所と歯科診療所がある
  • 7割が歯科技工所、3割が歯科診療所で働いている

歯科技工士の就労環境

  • 長時間労働・低賃金という劣悪な就労環境である
  • 卒後5年以内の歯科技工士の離職率は約8割と異常な状況
  • 海外で活躍できる可能性のある仕事でもある

 

 

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歯科技工士(所)が開業前に絶対に知るべき5ステップ

歯科技工士数が減少する一方、歯科技工所の開業は増えている。しかし、歯科技工士の経営状況は非常に厳しいのが実態だ。

独立開業に至るまでに高い技術・技能を習得し、夢と希望で満ち溢れ自信たっぷで開業する歯科技工士も多いと思う。

一方で、独立開業への大きな不安を抱く歯科技工士はそれ以上に多いと思う。そこで本記事では歯科技工士の独立や、歯科技工所経営で絶対に知っておくべき知識を各ステップごとにお伝えする。

この記事のポイント

この記事では、経営に必要な知識(特に資金繰り)をお伝えする。

そのため、どれ程の技術を身に着けるべきかや、どれだけ営業に力を入れるか。といった個人差が大きい根性論には触れない。

誰もが同じような成果を上げることができるノウハウをお伝えする。

 

1、歯科技工所の開業資金を知る

最近は鋳造機一つとっても歯科技工関連機器は高額化の傾向にある。デンチャー or クラウン・ブリッジによっても違うが、CAD/CAM装置となれば、それだけで1000万円程度する。

欲しい設備をすべて整えようとすれば、開業資金はいくらあっても足りない。そこで、最初は必要最低限の設備からスタートするべきだ。

そのことを踏まえて開業資金は700万円程度と考える。というよりは、中古などを活用してでも700万円程度に抑える必要がある。自身があっても1000万円以内には抑えるべきだ。

理由は様々ある。そのあたりは後でお伝えするが、お金と時間の関係を知ることが最も重要だ。

2、開業資金は金融機関から調達

次に開業資金をどう用意するかだ。ここでは起業家としての考え方が必要となる。

「お金が貯まったら」や「もう少しお金を貯めないと」という声をよく聞く。結論から言うと、開業するのにお金を貯める必要も無ければ、「お金が無いから開業できない」という考え自体が間違っている。

単純に考えてみてほしい。仮に開業資金に1000万円が必要だとする。1000万円を貯めるために

  1. どれだけの時間と労力を費やす必要があるだろう?
  2. 税金や保険料はどれだけ払う必要があるだろう?
  3. 必死にためた1000万円を使い切って運転資金は大丈夫なのか?

1000万円を貯めるためには、とてつもなく時間も労力もかかるということだ。自宅を購入するのであれば貯めることにメリットもある。だが事業を起こし営むにはあまり必要ない。

2-1、金融機関から調達するメリット

では、開業資金をどうするか?ということになるが金融機関から調達すべきだ。理由は、

  1. 時間や労力を必要としない。
  2. 借入金は負債であるため税金はかからない。
  3. 回収する必要が無く、レバレッジを効かすことができる。

金融機関からの融資の方が、1000万円を貯めるより圧倒的にメリットが多くスピード感がある。

金融機関からの借入金の原資は預金者の預金だ。わざわざ苦労して貯めなくても、苦労して貯めてきた人たちの預金を活用するということだ。こういった考え方を起業家や経営者としては持つ必要がある。

 

※借金を抱えることが怖いと思う方も多いと思う。実はそんな不安を抱く必要は全くない。そのことは後に説明するので、このまま読み続けていただきたい。

3、開業資金は公的金融機関から

では、実際に歯科技工所を開業するにあたって、どのような金融機関から融資を受けるべきかをお伝えする。

開業資金は国や自治体が実施する公的融資と呼ばれる融資制度を活用する。開業資金に最も適当なのが

  • 日本政策金融公庫
  • 制度融資(保証付き融資)

の2つだ。

それではこの2つの公的融資の特徴を説明する。

3‐1、歯科技工士の開業資金は日本政策金融公庫

まだ、信用がない開業時に民間金融機関から好条件で融資を受けることは不可能に近い。そこで公的創業融資である日本政策金融公庫の新創業融資を活用するべきだ。

そこで、開業時に日本政策金融公庫の新創業融資を活用する理由を示す。

  1. 最近の傾向として、政府として起業を積極的に促し、開業融資を積極的に実行している。
  2. 自己資金要件が10分の1以上に緩和されたうえ、設備・運転資金で最大2年の据置期間がある。
  3. 3000万円まで無担保・無保証で融資が可能。

大きな特徴は、自己資金要件が3分の1から10分の1に大幅に緩和され、据置期間も最大2年に拡充されたことだ。

要するに、1000万円の事業であれば自己資金100万円で900万円の融資を受けることができ、返済は2年後からスタートということになる。

政府が融資に積極的に取り組んでいることもあり、無担保・無保証なのでリスクは無いと言ってもよい状況だ。開業時には積極的に活用するべきと考える。

✅自己資金0円での融資も可能

一般的には上記に示した通り自己資金要件は10/1だ。

だが、1000万円以下に限られるが、実務経験が5年以上ある者や、専門家からの経営支援を受けた場合などは自己資金ゼロでの融資も可能だ。

歯科技工士の場合、ほとんどが実務経験は5年以上であることから自己資金ゼロでの融資は可能な場合が多い。

融資実行のポイント

とは言え、融資を断られることもある。そこで、日本政策金融公庫がどこを見て融資判断を行っているかを、私の経験も含めお伝えする。

通帳のここを見る

融資を受けるためには面接がある。そこでは通帳の中身を確認される。これは預金が多いか少ないかを見ているわけではない。見るポイントは日本政策金融公庫が公的な機関であるという特徴が出る。そのことから、

公共料金や税金の支払い

電気・ガス・水道といった公共料金が遅れずに引き落としされているか。税金(勤務であれば固定資産税など)の支払いが遅れていないかを見る。

これは、お金にルーズかどうかを見ているのと、公的機関が融資するということに理由がある。公共料金が遅れたりしそうな方は、引き落としでなく、コンビニ払いなどにしておくと多少遅れても言い訳できる。

自己資金

10分の1の自己資金だが、単純にあるか無いかを見ているのではない。自己資金100万円で900万円の融資を受けるのに、預金が1000万円あれば通常は安心して融資が実行されると思いがちだが、決してそういうことではない。

その自己資金ができるまでの経緯を見ている。なので、裕福なバカボンが「親が援助してくれた資金です」などといっても、それはあなたが管理していたものではないので意味がない。これから事業を継続していくための資金管理能力を見ている。

最も重要なのは事業計画書

ここまでで分かるように自己資金要件が10/1となった今では、融資可能かどうかの判断はその事業内容次第ということになる。正確には今から開業なので事業計画次第ということだ。

そして、その事業計画を伝えるすべは事業計画書のみだ。したがって事業計画書を見て、この事業の

  • 将来性はどうか?
  • 客観的に正確に分析できているか?
  • 実現性は高いか?

などが総合的に判断され、融資が実行されるかが決まる。当然、金融機関は、返済が焦げ付かないかは最低限の判断基準となる。

事業計画書には書き方がある。私たちは融資や補助金の獲得などにおいて事業計画書では今のところ100%の採択率だ。

事業計画書の作成はこちらを参考にしていただきたい👉歯医者も補助金・助成金・融資で必須!事業計画書の作成方法

断られても交渉

満額融資が断られることも多い。ほとんどの人はここで諦めるが、「融資は断られてからが本番」というくらいに考えていた方がよい。

一発で融資が実行されるよりも、交渉で融資が実行されることの方が、私たちは多い。一度断られたくらいで凹むハートの弱さでは話にならない。

また、最近では事業計画書が融資実行の重要な判断材料となっている。ここでいう事業計画書とは、日本政策金融公庫から求められるレベルの計画書ではない。一般企業の事業コンペやエンジェル(ベンチャーキャピタル投資家)、補助金の獲得などで作成するレベルの事業計画書のことだ。事業計画書については、また別記事で説明する。

3‐2、歯科技工士の開業資金は制度融資

制度融資とは、市町村などの自治体が、個人や中小企業をサポートする目的の融資制度だ。

各自治体にある信用保証協会が個人や中小企業の保証をすることで、金融機関からのからの融資がスムーズに行われる。そのため、保証協会付融資とも呼ばれる。

制度融資でも開業資金の調達は可能だが、自治体によって自己資金要件にはかなり違いがある。

最近は自己資金ゼロでの開業融資を行っている自治体もあるので要チェック

例えば滋賀県や兵庫県などは自己資金要件が0円だ。そのため日本政策金融公庫よりも活用しやすい。

だが、一方で自己資金要件が2割以上の自治体もある。県と市によっても違うので歯科技工所の在る自治体に確認していただきたい。

個人的には、事業の途中での使い勝手は日本政策金融公庫よりも制度融資の方が良いように感じる。

制度融資も日本政策金融公庫と同じく公的融資のため、スムーズに融資が実行されることと金利が低いことが特徴だ。

市と県での違い

制度融資でポイントとなるのが、市と県によって制度融資の内容が違う場合がある。例えば、市の制度融資は保証料がかかるが、県は保証料が無料などだ。どちらを選択するのかによって違いが生じる場合があるので、あらかじめ確認する必要がある。

市県民税

次に、保証協会と金融機関がどこを見るかと言えば、売り上げを中心的にみている。何故だかよくわからないが利益率や営業利益ではなく売上を見る。

後は、市県民税の税額によって融資枠を決める傾向がある。そのため、多額の資金が必要な状況など、場合によっては修正申告なども考える必要がある。

融資条件

制度融資も日本政策金融公庫と同じく、ほとんどの場合が無担保・無保証・低金利で借りることができる。

また、制度融資と連動して様々な公的融資のパッケージが出される。そのような新たな制度を常にチェックしておくことで、他者よりも返済条件や借換条件などが好条件となる状況が生まれる。

また、ここでも日本政策金融公庫と同じく事業計画書を作成することでスムーズな融資実行に繋がる。「あーだこーだ」口頭で説明されても担当者以外は理解できないうえ、事業が持続的に発展する根拠がない。論理的で経営知識があることが感じられる事業計画書で示す以外に、具体的な事業計画を伝える方法は無い。そのため、事業計画書がスムーズな融資実行に繋がるということだ。

4、借入金が返済できなくなったら?

冒頭に少し触れたが借金が返せなくなる不安を抱く人は多い。

ここまでで歯科技工士の開業資金の調達先として、日本政策金融公庫と制度融資を挙げた。その特徴を読んでいただいた方の中には既にお気付きの方もいらっしゃると思うが、この2つの公的融資はどちらも基本的に無担保・無保証だ。

つまり簡単に言うと、返済不可能となり借金を踏み倒しても、取られる担保も無ければ迷惑をかける保証人もいない。

極端な良い方だが、「開業前と同じ状態」になるだけだ。なので必要以上に借入を怖がる必要はない。むしろ積極的に活用するべきだ。

正確には返済が困難な場合は、条件変更や条件変更型借換保証といった制度も活用できる。

それでも返済不可能になっても代位弁済でも事業は継続できる。制度を知っているにと知らないのとでは天と地ほど違いがあるのだ。

5、お金と時間の関係を知る

さて、ここからが重要なポイントとなってくる。ここからはお金と時間の関係を理解する時間だ。ここまでで歯科技工士の開業にあたっては

  • 自己資金ではなく融資を活用する
  • 公的融資の活用と特徴(日本政策金融公庫・制度融資)

についてお伝えした。

そしてここからは、その返済方法で利益(キャッシュ・フロー)にとてつもなく大きな差が生じることをお伝えする。

■歯科技工士にとって利益とは

利益とは簡単に言うと、単純に「入り」から「出」を差引いた残りだ。だが、単純に利益と言ってもキャッシュ・フローではない。

何故なら、決算上は売上から経費を差引いた残りが利益となるが、その利益から設備投資費を捻出することとなれば、利益=キャッシュ・フローとはならない。

そのため、キャッシュ・フローをいかに多く生み出すかが強い経営のポイントとなる。どんな理想的なビジネスでもキャッシュが枯渇すると最悪倒産する。

キャッシュは経営資源の王様なのだ。そのため、理想は、

  1. 利益率を最大化し、
  2. キャッシュインとキャッシュアウトに大きな差を生じさせ、
  3. そのサイクルをいかに強く・大きく・早くするか

ということとなる。

そこで、どのようにしてキャッシュ・フローを生み出すのかをお伝えする。ここでは理解しやすいように同じ条件の歯科技工所を例えに比べる。ここを理解するだけでも飛躍的に経営力はアップするのでしっかり理解してほしい。

同じ条件とは、

①同じ売上、同じ経費、同じ利益率

②同じ借入額・負債額

で検証してみる。

5‐1、キャッシュ・フローで歯科技工所は大きな差が生じる

まず、キャッシュ・フローの管理で、歯科医院にどのような違いが生じるかを示す。売上は同じだが、

  • A.は資金繰り面で最もよい条件で経営する歯科技工所
  • B.は資金繰り面で最低な条件で経営する歯科技工所

2つを比較してみよう。

 

A歯科技工所

B歯科技工所

比較

 

A技工所は先に収入があり、材料などを仕入れているので、資金が枯渇することがない。絶対潰れない技工所だ。

一方でB技工所は先に材料を仕入れて在庫を確保している。多くの技工所がB技工所と同じやり方をしている

あなたは、「現実にはA技工所のような経営は不可能だ。」と考え諦めているだけだ。しっかりと支払いサイクルを見直すことでA技工所の状況に近づけることは間違いない。

5‐2、借入方法や返済方法で技工所の固定費に大きな差が生じる

ここでは、借入を一本化することで月々の返済額を少なくし、キャッシュ・フローを最大化する方法をお伝えする。

なるべく解りやすいように公的制度である「借換保証制度」という公的制度で説明するが、必ずしも「借換保証制度」を活用する必要はない。

現在、返済が順調であれば「借換保証制度」を活用しなくても、金融機関や信用保証協会との交渉で「借換保証制度」以上の好条件での一本化は可能だからだ。

中小企業・小規模事業者の資金繰り支援・「借換保証制度」とは

複数の保証付借入金を新たに借換えて一本化することで、月々の返済負担を軽減し、中小・小規模事業者の資金繰りの円滑化をうながす制度。

 

一本化することで、なぜ返済負担が軽減されるのか?

ピンとこないが、複数の借入先から別々に融資を受けている場合に一本化することで、月々の返済負担が軽減される場合は多い。具体的には簡単にシュミレーションをしてみると理解しやすい。

例えば、総額5000万円の借入金があり、返済しているとする。(単純計算なので、返済期間は5年。金利は考えずに計算する)

▲借換保証 図

 

 

この場合、4年目の月々の返済額の合計は84万円。借入残高は2780万円となっている。

この時点で一本化したとする。その場合の月々の返済額は

2780万円÷5(年)÷12(カ月)=46万円。となる。

 

このように一本化することにより、月々の返済額が84万円から46万円となり、月々38万円返済が軽減されたこととなる。

また、実際の借換保証の場合は、保証料がかかるが、金利の引き下げや据え置き期間などもあるので、間違いなく大きな負担軽減となる。

対象者
  • 保証申込時点において、保証付きの既往借入金の残高がある方
  • セーフティネッ ト保証による借換えを利用する場合は、セーフティネット保証の 認定を受け適切な事業計画を有している方
本制度のメリット
  • 複数の債権を一本化して、経営実態に合わせて返済計画を新たに設定する。
  • 借換実施時に、返済開始までの据え置き期間を設けることが可能。
  • 経営改善が図られ、審査が通れば新規借入も可能。

※経営力強化保証による借換を行う場合、信用保証料の割引(通常よりも概ね0.2%低い)がある。

また、100%保証の保証付き借入金を同額以内で借り換えるときに、100%保証で借り換えることができる。

保証期間

セーフティネット保証による借換の場合、原則10年以内(据置期間1年以内)

借換保証のまとめ

借換保証は、経営環境の悪化のより、セーフティーネット保証と併せて利用することをいう。

しかし、経営悪化だけでなく、経営が順調に進んでいる方も借入の一本化は検討するべきだ。経営が順調な方は、制度活用をしなくても金融機関との交渉を優位に行える。

5‐3、資金繰りを劇的に改善する

売上げなどが同じ技工所でもキャッシュインとキャッシュアウトの関係や、融資の方法やタイミングを把握することでキャッシュ・フローは全く違う状況となる。

開業時に必要以上に借入しない

歯科技工士が開業時に最大借入額を1本で借入れることは、開業と同時に最大の返済額が長期間決定することとなることはこれまでの説明してきた。

そのため、開業時の借入額は最小限にとどめ、成長にあわせて設備と借入額を計画的に増やしていくことが最も重要なポイントとなる。

おそらく開業時は様々な業者やメーカーが必要以上に設備投資を勧めてくる。何故なら彼らは開業時が一番売りやすく儲かるから勧めてくることを理解しよう。すでに商売は始まっている。

この辺りのテクニックが将来、キャッシュ・フローにとてつもない差を生じさせることは、また別記事で紹介する。お金のことを理解することだ。

事業計画書の共有

また、事業計画書を金融機関と共有することもスムーズな融資の実行へと繋がる。

事業計画としては中長期計画を作成することで、いつ、どのタイミングで、何のために、いくら必要で、どのような効果をもたらすかなどを明確に共有できていれば、間違いなく融資はスムーズに実行される。

目安は3年後がよい。理由は創業3年後の廃業率が70%とも言われていることからだ。多くの場合は融資の際に3年分の確定申告や決算書の提出を求められるのもそういった理由からであろう。

経営が存続しているだけでも評価は高いということだ。

歯科技工士(所)が開業前に絶対に知るべき5ステップ:まとめ

この記事では技術や設備に関しては全く触れていない。技術が大事なことは百も承知だ。設備や営業力が必要なことも知っている。

しかし、それらはもはや当たり前のこととなっている。そして、それらは何よりマーケティングの強みの要素であっても経営のすべてではない。

何故なら、あなたが日本一うまい歯科技工士であっても、そのことを歯医者に知らせなければ仕事には繋がらない。

例え知ったとしても、その歯医者がメリットを感じなければ仕事や利益には繋がらない。言い換えればマーケティング戦略によっては、ヘタクソ技工士が日本一技工士に勝つことは対して難しいことではない。

歯科技工士にとって経営知識は重要

今回はお金と時間の関係を中心に説明した。これは経営知識のほんの一部だ。しかし知っているのと知らないのとでは天と地ほどの差が生じる。

「先ずは技術」や「技術を付けたら大丈夫」、「修行の期間」などと多くの歯科技工士は言う。確かに重要だが、それと同じくらい経営知識を付けることは重要だ。

歯科技工士が長時間労働・低賃金である状況において、「技工バカ」のバカ職人ではいけない。経営知識は就労環境を改善することにも繋がる。雇用の創出にも繋がる。

バカ同士の競争ほど悲惨なことはない。少なくとも今の厳しい状況は技工バカ同士の競争によって創られた部分も大きい。

是非、賢い歯科技工士が増え、歯科技工士の地位向上と業界全体の力を強めるためにも協力し合える歯科技工士が増えることを願っている。

 

 

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滋賀県 歯科診療所一覧

奥村歯科診療所

〒520-0837

077-522-2570

奥村 華都雄 奥村 華都雄 昭43.11.22 歯 診療所

大津市中庄一丁目16番15号 常 勤: 1 更新 現存
(歯 1) 平28.11.22

 

松崎歯科医院

〒520-0026

077-524-0523

松崎 逸郎 松崎 逸郎 昭44.11. 1 歯 診療所

大津市桜野町一丁目9番19号 常 勤: 1 更新 休止
(歯 1) 平23.11. 1

 

大高歯科医院

〒520-0812

077-525-4008

大高 潤次 大高 潤次 昭50. 6. 1 歯 診療所

大津市木下町18-40 常 勤: 1 更新 現存
(歯 1) 平29. 6. 1

 

ひとみ歯科医院

〒520-0817

077-525-4307

人見 晃司 人見 晃司 昭51. 4. 8 歯 小歯 診療所

大津市昭和町9番16号 常 勤: 1 更新 現存
(歯 1) 平24. 4. 8

 

村田歯科医院

〒520-0802

077-522-2457 村田 稔 村田 稔 昭51. 4. 1 歯 診療所

大津市馬場二丁目6番19号 常 勤: 1 更新 現存
(歯 1) 平24. 4. 1

 

石川歯科

〒520-0242

077-573-1888

石川 美晴 石川 美晴 昭52. 2. 1 歯 診療所

大津市本堅田三丁目28番14号常 勤: 1 更新 現存
(歯 1) 平28. 2. 1

 

山内歯科医院

〒520-0051

077-525-7632

山内 哲義 山内 哲義 昭52. 3. 1 歯 診療所

大津市梅林一丁目3番10号 滋常 勤: 1 更新 現存
賀ビル4階 (歯 1) 平28. 3. 1

 

植西第三歯科医院

〒520-2153

077-545-8328

植西 正 植西 正 昭52. 5. 2 歯 診療所

大津市一里山一丁目14番43号常 勤: 1 更新 現存
(歯 1) 平28. 5. 2

 

野崎歯科医院

〒520-2141

077-545-8630

野崎 壽紘 野崎 壽絋 昭52. 7.21 歯 診療所

大津市大江四丁目15番18号 常 勤: 1 更新 現存
(歯 1) 平28. 7.21

 

木村歯科医院

〒520-0833

077-537-0501

木村 誠 木村 誠 昭52. 9. 1 歯 診療所

大津市晴嵐一丁目18番3号 常 勤: 1 更新 現存
(歯 1) 平28. 9. 1

 

古藤第二歯科

〒520-0801

077-525-4148

古藤 俊和 古藤 俊和 昭53. 6.16 歯 小歯 矯歯診療所

大津市におの浜二丁目1番21号常 勤: 2 更新 現存
IKKO大津ビル2階 (歯 2) 平29. 6.16

福井県 歯科診療所一覧 

田中歯科医院

〒910-0019

0776-22-8466

田中 哲也 田中 哲也 昭51.10. 1 歯 診療所

福井市春山1-9-16 常 勤: 1 新規 現存
(歯 1) 平24.10. 1

村崎歯科医院

〒910-3143

0776-83-0033

村崎 洋摩 村崎 洋摩  昭44. 6. 5 歯 診療所

福井市砂子坂町7-75 常 勤: 1 新規 現存
(歯 1) 平29. 6. 5
非常勤: 1
(歯 1)

 

 

武川歯科医院

〒918-8055

0776-36-6332

武川 俊一 武川 俊一 昭47. 8. 1 歯 診療所

福井市若杉町25-19-1 常 勤: 1 新規 現存
(歯 1) 平23. 8. 1

 

 

 

杉田歯科医院

〒918-8027

0776-35-0456

杉田 宣博 杉田 宣博 昭62.10.16 歯 診療所

福井市福1-1218 常 勤: 1 移動 現存
(歯 1) 平23.10.16

 

 

 

小林歯科医院

〒910-0857

0776-23-6233

小林 隆一 小林 隆一 昭61. 6. 1 歯 診療所

福井市豊島2-7-9 常 勤: 1 移動 現存
(歯 1) 平28. 6. 1

 

 

 

パール歯科

〒910-0854

0776-24-8023

松田 和彦 松田 和彦 昭49. 8. 5 歯 矯歯 小歯診療所

福井市御幸4-20-16 福井常 勤: 1 新規 現存
産業ビル 2F (歯 1) 平28. 8. 5

 

 

英歯科

〒910-0858

0776-24-1357

英 賢 英 賢 昭50. 2. 1 歯 診療所
福井市手寄1-10-10 常 勤: 2 新規 現存
(歯 2) 平29. 2. 1

 

 

松下歯科医院

〒910-0859

0776-21-6004

松下 秀博 松下 秀博 昭59. 6.18 歯 小歯 歯外診療所

福井市日之出2-3-21 常 勤: 2 移動 現存
(歯 2) 平29. 6.18
非常勤: 1
(歯 1)

 

 

ニハラ歯科

〒910-0019

0776-24-2882

丹原 英一 丹原 英一 昭52. 5. 5 歯 診療所

福井市春山2-6-5 竹島ビル常 勤: 1 新規 現存
2F (歯 1) 平28. 5. 5

 

 

松田歯科医院

〒910-0856

0776-25-0300

松田 俊男 松田 俊男 昭58. 6.21 歯 歯外 矯歯診療所

福井市勝見3-1-14 常 勤: 1 移動 小歯 現存
(歯 1) 平28. 6.21

歯科技工士数と歯科技工所数の推移:その驚きの結果とは!

歯科技工士数の推移

(厚生労働省「衛生行政報告例」から)

 

歯科技工所数の推移

(厚生労働省「衛生行政報告例」から)

 

歯科技工士の減少から見えること

上記の歯科技工士数と歯科技工所数のデータは厚生労働省「衛生行政報告例」からだ。2004年~2014年までの10年間で1,173人の歯科技工士が減少していることがわかる。

何故だろうか?

■歯科技工士国家試験の合格者数の推移

2016年度の歯科技工士国家試験の合格者は987人で、この10年間に新たに歯科技工士養成学校へ入学・卒業する新たな歯科技工士は減少し続けている。

それでも2002年~2016年までの14年間で23,000人以上は間違いなく新たに歯科技工士として誕生しているはずだ。

しかし、歯科技工士数は減少し続けている最大の理由は、若い歯科技工士の離職率が異常に高いことにある。

■離職率80%が最も大きな要因

現在、歯科技工士の就労環境は、超長時間労働・低賃金といった劣悪な環境にあり、現代の奴隷制度やブラック産業と言われている。

そのことで卒後5年以内の離職率は約80%となっている。これは、離職率が非常に高い教育・介護職(40%程度)と比べても異常な状況であることが分かる。

歯科技工士養成学校への入学者数の減少が問題視されている。また学校の廃校も問題視されている。

しかし技工士の減少はそんなことが原因ではない。どう考えても原因はこの離職率の高さだ。離職率が歯科医師並みになれば何の問題もない。

長年、これだけの若い歯科技工士を犠牲にしてきたということだ。他にこれほどまでに若者を犠牲にしている産業が他にあるだろうか?

■歯科技工士の高齢化や途中リタイアも原因

歯科技工士全体の年齢構成は50歳以上が約半分を占める。アンバランスな年齢構成と高齢化も歯科技工士数の減少の原因であろう。

約80%が離職すると考えても毎年1000人程度は歯科技工士が誕生しているにもかかわらず、近年、歯科技工士数の減少が加速化していることは現役歯科技工士の離職・リタイアも大きな原因であろう。

ただ、年齢構成や高齢化による歯科技工士数の減少に関しては、対策や予測は十分可能だ。そして、若い歯科技工士の離職率が低くなれば技術・技能の継承の問題も解決できる。

それでも若い歯科技工士をボロボロになるまで酷使し続けることを改めない歯科業界全体に大きな問題があることは間違いない。

 

歯科技工所の増加から見えること

歯科技工士数が減少する一方で歯科技工所数は19233軒から20166軒へと増加している。

ここで注目すべきポイントは、2004年の歯科技工所の就労人数は平均1.85人であったのに対し、2014年は1.22人であった。

平均1.22人ということは、ほとんどの技工所が一人ラボということとなる。開業は良いことだが、この多くの開業した歯科技工士たちは果たして前向きな開業であったのだろうか?

■希望をもった開業なのだろうか?

歯科技工所数の増加に関しては、歯科技工士たちが夢と希望に満ちて開業したわけではないと私は感じる。

おそらく多くの歯科技工士が就労先の労働環境に限界を感じ、開業という選択肢しか残されなかったか、「雇われよりは、まだマシかも」と考えて開業に至ったように感じてならない。

ただ、どのような状況下で開業したとしても歯科技工所数は増加しており、一人ラボが増加しているということから、一人ラボや個人事業への対策を強化していく必要があるということだ。

若い歯科技工士たちが、将来に夢と希望をもてる歯科業界になる日は来るだろうか。

■歯科医療の質と安全性、患者に不利益ではない

この若い歯科技工士の離職問題は、歯科医療を受ける患者さんにとっての不利益が問題とされている。当然、歯科技工物の質と安全性の確保と、供給の問題としてだ。

このような問題提起は間違いなく正しい意見で、最も重要な問題として考えなければならない。

しかし、倫理観などどうでもよい私個人の意見として言いたい。

「じゃあ、言ってるお前らが社会貢献として歯科技工をやったらええやん」

歯科技工士養成学校へ「歯科技工を通じて社会に貢献したい」との思いから純粋に入学してくる若者には、全く歯科技工士の現状は伝えないばかりか、この問題の当事者である現役の歯科医療関係者のほとんどは歯科技工士の状況を改善しようと行動など起こしていない。

■歯科技工士専門学校への入学は注意が必要

歯科技工士養成学校の学費は非常に高額だ。奨学金を受け卒後すぐに多額債務者となる新歯科技工士も多い。養成学校には補助金も交付されている。

学費だけはちゃっかりむしり取りながら、卒後はブラック産業に放り込む現状は国家ぐるみの詐欺と言って良い。

歯科技工士の減少問題を、養成学校の定員割れや入学者数・卒業者数などの問題としてはいけない。若い歯科技工士の異常に高い離職率と、歯科技工士のブラックな労働環境と、問題解決のための対策が何もなされていないことが問題なのだから。

 

 

 

 

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歯医者の年収と推移:年収を確実に倍化させる3つの方法とは

歯科診療所:歯医者(開業医)医院長の年収の推移

(厚生労働省「医療経済実態調査」から)

▲グラフ2 歯科診療所:歯医者(開業医)医院長の年収の推移

 

歯医者の平均年収

平成27年度「医療経済実態調査」では、個人開業医で

1,275万円

 

◆「医療経済実態調査」の信憑性

「医療経済実態調査」については、日本医師会など多くの医療関係団体がその調査方法について批判的だ。

理由は、調査年度と診療報酬改定年度のずれや、医療費の動向」調査「MEDIAS(メディアス)」との比較では数値が大きく乖離しているためだ。

また、実際の現場感覚としても正確な情報とは考えにくい。歯科医療費が長年据置であるのに対し、歯科医師数は10万人を超え増え続けているため少ないパイの奪い合いの状況であることは間違いない。

そのため、実態を正確に表しているとは言えず、あまり鵜呑みにしない方がよい。

 

◆法人と個人では「歯医者の年収」は同等に比べることはできない

上記の表は「医療経済実態調査」を基に歯医者(開業医)の年収の推移を示したものだが、法人と個人では同じ「歯医者の年収」と言っても少し異なる。

■法人(法人歯科の医院長報酬)

法人における歯医者(医院長)の年収は法人決算により示された報酬であるため、比較的正確に示されたものであると考えられる。

■個人(歯医者(個人)の開業医の年収)

個人の場合、確定申告による自己申告のため、示された報酬が正確であるかを掴むことは難しい。

この記事のポイント
  1. キャッシュ・フローで歯科医院は大きな差が生じる
  2. 歯科医院の返済固定費に大きな差が生じる
  3. 資金調達のタイミングと計画性

 

財務テクニックにより歯医者の年収は倍化する

「歯医者の年収」と言っても正確な数字を掴むことは難しいことは理解していただけたかと思う。

しかし、研究機関や政策提言などを目的とする専門家でない者にとって、歯医者の平均年収を知ることに何の意味があるのだろうか?

そんなことよりも歯医者の年収をアップさせる経営ノウハウを知ることの方が重要だ。平均値を知ったところで自らの年収アップには繋がらないのだから。

ほとんどの歯医者は個人開業医であるため、「歯医者の年収」=「個人開業医の年収」に絞り、利益(キャッシュ・フロー)の最大化が個人開業医の歯医者の収入につながるということとしてお伝えする。

法人の財務強化にも当然つながるが、それが勤務医の年収アップや法人歯科の役員報酬につながるかは責任者の判断次第なので間接的ということとなる。

まぁ、とにかく歯医者の年収アップは財務テクニックにより倍化できることをこの記事ではお伝えする。

 

資金繰りを劇的に改善する

利益とは簡単に言うと、単純に「入り」から「出」を差引いた残りだ。だが、単純に利益と言ってもキャッシュ・フローではない。

何故なら、決算上は売上から経費を差引いた残りが利益となるが、その利益から設備投資費を捻出することとなれば、利益=キャッシュ・フローとはならない。

そのため、キャッシュ・フローをいかに多く生み出すかが強い経営のポイントとなる。どんな理想的なビジネスでもキャッシュが枯渇すると最悪倒産する。キャッシュは経営資源の王様なのだ。

そのため理想は、

①利益率を最大化し、

②キャッシュインとキャッシュアウトに大きな差を生じさせ、

③そのサイクルをいかに強く・大きく・早くする

ということとなる。

そこで、どのようにしてキャッシュ・フローを生み出すのかをお伝えする。ここでは理解しやすいように同じ条件の歯科医院を例えに比べる。ここを理解するだけでも飛躍的に経営力はアップするのでしっかり理解してほしい。

同じ条件とは、

①同じ売上、同じ経費、同じ利益率

②同じ借入額・負債額

で検証してみる。

 

 

1、キャッシュ・フローで歯科医院は大きな差が生じる

まず、キャッシュ・フローの管理で、歯科医院にどのような違いが生じるかを示す。売上は同じだが、

  • Aは資金繰り面で最もよい条件で経営する歯科医院
  • Bは資金繰り面で最低な条件で経営する歯科医院

2つを比較してみよう。

次にキャッシュ・フローを比較してみる

 

A歯科医院は先に収入があり、材料などを仕入れているので、資金が枯渇することがない。絶対潰れない歯科医院だ。

一方でB歯科医院は先に材料を仕入れて在庫を確保している。多くの歯科医院がB歯科と同じやり方をしている

あなたは、「現実にはA歯科医院のような経営は不可能だ。」と考え諦めているだけだ。しっかりと支払いサイクルを見直すことでA歯科医院の状況に近づけることは間違いない。

 

 

2、歯科医院の返済固定費に大きな差が生じる

ここでは、歯医者の開業資金などの借入を一本化することで月々の返済額を少なくし、キャッシュ・フローを最大化することで歯医者の年収をアップさせる方法をお伝えする。

なるべく解りやすいように「借換保証制度」という公的制度で説明するが、必ずしも「借換保証制度」を活用する必要はない。

現在、歯医者の借入金の返済が順調であれば「借換保証制度」を活用しなくても、金融機関や信用保証協会との交渉で「借換保証制度」以上の好条件での一本化は可能だからだ。

 

中小企業・小規模事業者の資金繰り支援・「借換保証制度」とは

複数の保証付借入金を新たに借換えて一本化することで、月々の返済負担を軽減し、中小・小規模事業者の資金繰りの円滑化をうながす制度。

一本化することで、なぜ返済負担が軽減されるのか?

ピンとこないが、複数の借入先から別々に融資を受けている場合に一本化することで、月々の返済負担が軽減される場合は多い。具体的には簡単にシュミレーションをしてみると理解しやすい。

例えば、総額5000万円の借入金があり、返済しているとする。(単純計算なので、返済期間は5年。金利は考えずに計算する)

▲借換保証 図

 

 

この場合、4年目の月々の返済額の合計は84万円。借入残高は2780万円となっている。

この時点で一本化したとする。その場合の月々の返済額は

2780万円÷5(年)÷12(カ月)=46万円。となる。

 

このように一本化することにより、月々の返済額が84万円から46万円となり、月々38万円返済が軽減されたこととなる。

また、実際の借換保証の場合は、保証料がかかるが、金利の引き下げや据え置き期間などもあるので、間違いなく大きな負担軽減となる。

対象者

  • 保証申込時点において、保証付きの既往借入金の残高がある方
  • セーフティネッ ト保証による借換えを利用する場合は、セーフティネット保証の 認定を受け適切な事業計画を有している方

本制度のメリット

  • 複数の債権を一本化して、経営実態に合わせて返済計画を新たに設定する。
  • 借換実施時に、返済開始までの据え置き期間を設けることが可能。
  • 経営改善が図られ、審査が通れば新規借入も可能。

※経営力強化保証による借換を行う場合、信用保証料の割引(通常よりも概ね0.2%低い)がある。

また、100%保証の保証付き借入金を同額以内で借り換えるときに、100%保証で借り換えることができる。

保証期間

セーフティネット保証による借換の場合、原則10年以内(据置期間1年以内)

借換保証のまとめ

借換保証は、経営環境の悪化により、セーフティーネット保証と併せて利用することをいう。

しかし、経営悪化だけでなく、経営が順調に進んでいる方も借入の一本化は検討するべきだ。経営が順調な方は、制度活用をしなくても借換保証制度と比較することで金融機関との交渉を優位に行える。

 

 

3、資金調達のタイミングと計画性

売上げなどが同じ歯科医院でもキャッシュインとキャッシュアウトの関係や、融資の方法やタイミングを把握することでキャッシュ・フローは全く違う状況となり、将来、歯医者の年収には大きな差が生じることとなる。

歯医者は開業時に必要以上に借入しない

これまでの説明で開業時に最大借入額を1本で借入れることは、開業と同時に最大の返済額が長期間決定することとなる。

開業資金が高額である歯科医院においては、開業時に多額の借入を行うことは、長年、多額の返済費が固定費として定着してしまうことで経営を圧迫する。

例えばチェアが3台設置可能な施設であっても徐々に増やしていくなど、開業時の借入額は最小限にとどめ、成長にあわせて設備と借入額を計画的に増やしていくことが最も重要なポイントとなる。

おそらく開業時は様々な業者やメーカーが必要以上に設備投資を勧めてくる。何故なら彼らは開業時が一番売りやすく儲かるから勧めてくることを理解しよう。すでに商売は始まっている。

この辺りのテクニックが将来、キャッシュ・フローにとてつもない差を生じさせることは、また別記事で紹介する。お金のことを理解することだ。

事業計画書の共有

また、事業計画書を金融機関と共有することもスムーズな融資の実行へと繋がる。

事業計画としては中長期計画を作成することで、いつ、どのタイミングで、何のために、いくら必要で、どのような効果をもたらすかなどを明確に共有できていれば、間違いなく融資はスムーズに実行される。

目安は3年後がよい。理由は創業3年後の廃業率が70%とも言われていることからだ。当然、歯科医院の廃業率はそんなに高いわけがない。ここは歯医者であることがラッキーということだ。

多くの場合は融資の際に3年分の確定申告や決算書の提出を求められるのもそういった理由からであろう。経営が存続しているだけでも評価は高いということだ。

 

 

まとめ:歯医者の年収は経営力次第

歯医者の年収の平均額や推移を知ったところで経営的には何の意味もない。

本記事では、お金の知識を強化することでテクニカル的に歯医者の年収はアップさせることができるということをお伝えした。

しかし、財務テクニカルにおいての年収アップには限界があり、10倍にすることは難しい。だが、マーケティング戦略により売上を10倍にすることは決して難しいことではない。

利益率やキャッシュ・フローを最大化することで、歯医者の年収を最大化することも難しいことではない。

このような経営力アップにつながるノウハウは、本サイトの別記事で様々なノウハウを紹介しているので参考にしていただきたい。

 

 

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歯医者が開業資金の借入で失敗する理由!成功する3つの知識

 

あなたが歯医者で開業を考えているのであれば、まず頭を悩ますのが開業資金ではないだろうか?

そして、あなたはコンサルタントや税理士、会計士などに資金面の相談をしてはいないだろうか?

もし、そうだとしたら、彼らが言う教科書情報を鵜呑みにして、すべてお任せ状態の典型的なカモ歯医者のパターンとなっている可能性が高い。

ここでは、コンサルタントなどが教える「しょーもない教科書情報」は伝えない。私たちが今まで様々な事業を立上げ、運営することで得た実戦的で生きた知識を提供する。ここで基本の知識を得て、その専門家が本当に専門家であるか見極めていただきたい。

また、本記事では開業資金だけでなく、すでに歯科医院を経営している歯科医にとっての資金繰りに対しても非常に有効な内容となっている。

 

この記事のポイント

1、自己資金でなく融資が有利な理由

2、融資制度の種類と特徴

3、経営知識が乏しいことは罪。

 

 

問題

Q.はじめに基本中の基本の質問をする。

開業資金や運転資金は、なるべく多くを借入金で調達した方がよいが、それは何故か?自己資金が有るか無いかは関係ない。その理由は?

さすがに簡単すぎてほとんどの人がわかったと思う。もし、この質問に答えられなければ、開業は一旦保留とし、経営の基礎知識をつけなければならない。

では、問題の答えは、

 

答え

A.答えは簡単だ。

  • レバレッジを利かすことが出来る
  • 非課税
  • 負債となる

では、簡単に説明する。

 

1、レバレッジを利かすことが出来る

レバレッジとは、金融用語では「てこの原理」という意味で、小さな資金で大きな利益を得ることをいう。

例えば、あなたが歯科医院の開業に1億円を投じたとする。そして2つのパターンを想像してほしい。

①自己資金5000万円、借入金5000万円で開業

②自己資金を1000万円、借入金9000万円で開業

この場合、同じ利益率であれば、自己資金1000万円で開業した方が、自己資金の回収に係る期間は何倍も早い。回収後は金利分を除きすべてが儲けとなるため、成長のスピードも自己資金5000万円に比べ格段に早くなる。

不動産投資で考えると分かりやすい。同じく自己資金1000万円と5000万円で比べよう。

1億円の不動産に投資し、家賃収入で自己資金を回収するのは1000万円の方が圧倒的に早い。5000万円を回収するのに何年もかかっている間に、1000万円を回収し、家賃収入によって新たに1000万円が溜まる。そして、この1000万円を元に新たに9000万円を借り入れて1億円の不動産をもう1棟購入する。

この時点で、自己資金1000万円の方は1億円の不動産を2棟得たことになる。これをレバレッジ効果という。レバレッジ効果が大きいほど儲けや成長スピードは速くなる。

 

2、非課税

上記を例に自己資金を1000万円と5000万円で考えてみよう。実際には自己資金5000万円を用意するのは無理な話で、1000万円でも厳しいと思う。あくまで例えということで。

1000万円と5000万円では差額は4000万円にもなる。4000万円を貯めようと思ったら、かなりの高給取りで、とてつもなく働き、とてつもなく節約し、とてつもない額の税金を納めてきたということになる。

一方、借入金の場合は、金融機関の預金者の預金4000万円を活用するので、借入側は将来の金利負担以外には何の負担もないということになる。当然、借入は負債であるため非課税だ。

 

3、負債となる

借入金は負債だ。なので当然、負債には税金がかからない。一方、自己資金を投じてしまえば、後は儲けだ。利益には税金がかかる。

そもそも自己資金を貯めるのに多額の税金を払っている。自己資金を貯めるのに対し、金融機関からの借入は圧倒的に負担が軽くスピード感があるのだ。

 

問題のまとめ

事業経営を行ったことが無い人はどうしても借入が怖くて、なるべく少なくしがちだ。また、なるべく早く完済しようとする。しかし、実は金融機関や借入金とどのように付き合い、利用するのかが重要なのだ。

住宅ローンなどの完全負債と事業負債は全く違うものだ。利益を生み出すための負債の意味をしっかり理解しよう。

 

 

歯科医院経営の資金調達はどこから?

思ったよりも問題の解答の説明が長くなってしまったため、同じ負債総額であっても借入方法と返済方法を変えるだけで、月の返済額が半額になる方法などもお伝えしたかったが、別記事でお伝えすることとする。

この記事では、資金の調達先と、各金融機関の特徴などを説明する。

先ほどの1000万円の例えの場合は、自己資金負担率が10%であった。でも実際には「自己資金10%で借入できる訳がない」。そう思っていないだろうか?

結論から言うと全く問題なく借入可能だ。実際に私たちは新規開業のほとんどを自己資金負担10%で融資を受ける。

コンサルタントなどが「自己資金はなるべく多く用意してくれ」というのは、自己資金が多ければ誰でも融資は実行されるからだ。そんな当たり前のことを堂々と専門家面して主張しているのが不思議で仕方がない。

自己資金10%未満は厳しい(制度融資という融資制度の中には、自己負担0%で可能な公的融資もある)が、10%程度は全く問題なく可能だ。

例え1回や2回金融機関に断られても交渉し、実行まで持っていくことが真の実力だ。そのコンサルタントたちは金融機関との交渉に同行して成果を上げることができるだろうか?

では、本題に入って行こう。

 

開業資金や運転資金の種類と選択

融資や借入というと、単純に「銀行に行って借りれば良い」と考え、最初からプロパー融資(銀行直接融資)での融資実行を目指す開業医も多い。

それでも実行できれば良いと言えばいいが、今後の資金繰り計画などを考えると賢い方法とは到底言えない。

借入方法や融資の種類などは多く存在するので、ここでは以下の3つに絞って説明する。

 

①日本政策金融公庫

②制度融資(保証協会付融資)

③プロパー融資(銀行直接融資)

それぞれに特徴があり、状況に適した種類の融資を活用することで歯科医院を円滑に経営することが可能となる。

 

 

開業資金は日本政策金融公庫

まだ、信用がない開業時に民間金融機関から好条件で融資を受けることは不可能に近い。そこで公的創業融資である日本政策金融公庫の新創業融資を活用するべきだ。

そこで、開業時に日本政策金融公庫の新創業融資を活用する理由を示す。

  1. 最近の傾向として、政府として起業を積極的に促し、開業融資を積極的に実行している。
  2. 自己資金要件が10分の1以上に緩和されたうえ、設備・運転資金で最大2年の据置期間がある。
  3. 3000万円まで無担保・無保証で融資が可能。

大きな特徴は、自己資金要件が3分の1から10分の1に大幅に緩和され、据置期間も最大2年に拡充されたことだ。

要するに、1000万円に事業であれば自己資金100万円で900万円の融資を受けることができ、返済は2年後からスタートということになる。

政府が融資に積極的に取り組んでいることもあり、無担保・無保証なのでリスクは無いと言ってもよい状況だ。開業時には積極的に活用するべきと考える。

融資実行のポイント

とは言え、融資を断られることもある。そこで、日本政策金融公庫がどこを見て融資判断を行っているかを、私の経験も含めお伝えする。

■通帳のここを見る

融資を受けるためには面接があり、通帳の中身を確認される。

これは預金が多いか少ないかを見ているわけではない。見るポイントは日本政策金融公庫が公的な機関であるという特徴が出る。そのことから、

公共料金や税金の支払い

電気・ガス・水道といった公共料金が遅れずに引き落としされているか。税金(勤務であれば固定資産税など)の支払いが遅れていないかを見る。

これは、お金にルーズかどうかを見ているのと、公的機関が融資するということに理由がある。公共料金が遅れたりしそうな方は、引き落としでなく、コンビニ払いなどにしておくと多少遅れても言い訳できる。

■自己資金

10分の1の自己資金だが、単純にあるか無いかを見ているのではない。自己資金100万円で900万円の融資を受けるのに、預金が1000万円あれば通常は安心して融資が実行されると思いがちだが、決してそういうことではない。

その自己資金ができるまでの経緯を見ている。なので、裕福なバカボンが「親が援助してくれた資金です」などといっても、それはあなたが管理していたものではないので意味がない。

これから事業を継続していくための資金管理能力を見ている。

■最も重要なのは事業計画書

ここまでで分かるように自己資金要件が10/1となった今では、融資可能かどうかの判断はその事業内容次第ということになる。正確には今から開業なので事業計画次第ということだ。

そして、その事業計画を伝えるすべは事業計画書のみだ。したがって事業計画書を見て、この事業の

  • 将来性はどうか?
  • 客観的に正確に分析できているか?
  • 実現性は高いか?

などが総合的に判断され、融資が実行されるかが決まる。当然、金融機関は、返済が焦げ付かないかは最低限の判断基準となる。

事業計画書には書き方がある。私たちは融資や補助金の獲得などにおいて事業計画書では今のところ100%の採択率だ。

事業計画書の作成はこちらを参考にしていただきたい👉歯医者も補助金・助成金・融資で必須!事業計画書の作成方法

■断られても交渉

満額融資が断られることも多い。ほとんどの人はここで諦めるが、「融資は断られてからが本番」というくらいに考えていた方がよい。

一発で融資が実行されるよりも、交渉で融資が実行されることの方が、私たちは多い。一度断られたくらいで凹むハートの弱さでは話にならない。

また、最近では事業計画書が融資実行の重要な判断材料となっている。ここでいう事業計画書とは、日本政策金融公庫から求められるレベルの計画書ではない。一般企業の事業コンペやエンジェル(ベンチャーキャピタル投資家)、補助金の獲得などで作成するレベルの事業計画書のことだ。事業計画書については、また別記事で説明する。

✅👉日本政策金融公庫

 

 

事業での資金調達は制度融資

制度融資とは、市町村などの自治体が、個人や中小企業をサポートする目的の融資制度だ。

各自治体にある信用保証協会が個人や中小企業の保証をすることで、金融機関からのからの融資がスムーズに行われる。そのため、保証協会付融資とも呼ばれる。

制度融資でも開業資金の調達は可能だが、事業の途中での使い勝手の方が良い。(※ただし最近は自己資金ゼロでの開業融資を行っている自治体もあるので要チェック。)

制度融資も日本政策金融公庫と同じく公的融資のため、スムーズに融資が実行されることと金利が低いことが特徴だ。

市と県での違い

制度融資でポイントとなるのが、市と県によって制度融資の内容が違う場合がある。例えば、市の制度融資は保証料がかかるが、県は保証料が無料などだ。どちらを選択するのかによって違いが生じる場合があるので、あらかじめ確認する必要がある。

市県民税

次に、保証協会と金融機関がどこを見るかと言えば、売り上げを中心的にみている。何故だかよくわからないが利益率や営業利益ではなく売上を見る。

後は市県民税の税額によって融資枠を決める傾向がある。そのため、多額の資金が必要な状況など、場合によっては修正申告なども考える必要がある。

融資条件

制度融資も日本政策金融公庫と同じく、ほとんどの場合が無担保・無保証・低金利で借りることができる。

また、制度融資と連動して様々な公的融資のパッケージが出される。そのような新たな制度を常にチェックしておくことで、他者よりも返済条件や借換条件などが好条件となる状況が生まれる。

また、ここでも日本政策金融公庫と同じく事業計画書を作成することでスムーズな融資実行に繋がる。「あーだこーだ」口頭で説明されても担当者以外は理解できないうえ、事業が持続的に発展する根拠がない。論理的で経営知識があることが感じられる事業計画書で示す以外に、具体的な事業計画を伝える方法は無い。そのため、事業計画書がスムーズな融資実行に繋がるということだ。

✅👉全国信用保証協会連合会

 

 

プロパー融資(銀行直接融資)

驚くのが歯科医院経営において、プロパー融資によって資金調達をしている歯科医師が多いことだ。

あなたが10億円を超える売上であればプロパー融資が有効的な方法となる。しかし、売上が10億円以下であればプロパー融資が好条件である場合はほとんどない。したがって歯医者経営でプロパー融資を積極的に活用するメリットはほとんどないと言える。

プロパー融資でなくてもよい

制度融資の時に言い忘れていたが、保証協会付融資で融資を受けるのは信用金庫にするべきだ。

信用金庫は営業エリアが決まっている。あなたの地域に根差し営業していることから、地域密着で貸主と借主は一進一退の関係だ。なので、あなたの歯科医院の経営が順調でないと信用金庫も困るという構図だ。

なので、地銀はまだしもメガバンクから融資を受ける意味などないと思った方がよい。メガバンクがあなたの歯科医院の経営にそこまで親身になる必要があるのかを考えると分かるだろう。

そこで、プロパー融資でなくても良い理由は、あなたの地域が余程の郡部ではない限り、数件の信金があると思う。1つの金融機関だけでなく、複数の信用金庫から借入ることで解決できる。

また、複数の信用金庫から借入れるには、とても大きなメリットがある。私も信用金庫から最大8本の借入があったが、それにはとてつもなく大きなメリットがあるからだ。テクニック次第で月の返済額を半額にすることもできる。この方法は別記事で詳しく説明する。

 

 

まとめ

誰でも最初は経営知識や経験などない。融資制度の種類や、資金調達方法、金融機関と特徴など知らない。しかし、一般的な事業の起業と言えば開業資金200~300万円規模の個人事業から始まる。飲食店の危ない開業でも、始めはせいぜい1000万~1500万円程度だ。

そして、その間に小さな失敗を繰り返しながら経験を積み、事業規模の拡大・多角化へと成長していく。

例えるなら、自転車に乗れるようになるようなものだ。特殊な才能の持ち主でない限り、一度もコケることなく自転車に乗ることはできない。

事業経営も自転車の練習と同じだ。小さな失敗を繰り返し軌道修正し続けることが重要で、死に至る程の大事故を起こせば終わりだ。自転車も事業も変に慣れてきた頃に即死することが多い。普通は練習時期に即死する程の事故にはならない。

歯科医院の開業とは

一方、歯科医院の開業は数千万円かかると言われている。これは失敗すると即死のレベルだ。だが、即死する歯科医院はほとんどない。なぜなら、歯科の保険点数がいくら低いとはいえ、保険制度などで守られているからだ。

また、キャッシュインの仕組みが零細企業規模にもかかわらず、値下げ要求・競争に巻き込まれることがなく、優先的地位によって先取特権を得ることができていることにある。

しかし、決して豊かとはいえない。その理由は開業時をはじめとして「お金関する知識が乏しい」ため、資金繰りで失敗していることが大きな理由のひとつだ。資金繰りの改善で経営状況は劇的に良くなる。

経営知識が乏しいことは罪

今回は融資の種類や特徴をお伝えしたが、返済に関しては知識を得ることで、返済方法で利益を最大化することができる。

同じ借入金額の歯科医院が2軒あるとして、月々の返済額が半額であれば、半額の歯科医院の経営が豊かであることは誰でもわかる。そのような状況を生み出すことは何も難しいことではない。詳しくは、こちらを参考に。

私たちは、歯医者であっても経営者の能力と意識を身に着けてほしいので、記事を書いて伝えている。あなたの歯科医院の経営力アップであなたの収入を増やすことは簡単だ。

しかし、そんなことよりも経営力アップで手に入れた利潤を、歯科医師以上に困っている衛生士さんや技工士さんに還元してあげてほしい。そうすることであなたへの信頼と評価は絶大なものとなる。良いと感じたものは人に伝えるし、歯科医院の結束力は他医院ではまねができない最高のチームを創り出すことへとつながる。

 

 

 

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良い歯医者=技術の高い歯医者を選ぶ必要性と3つの見分け方

 

あなたは、歯医者さんによって技術は天と地ほどの差があることをご存じだろうか?

そして、あなたは技術の高い(上手い)歯医者さんを見極めることができるだろうか?

「歯医者なんか何処もほとんど同じ」と思い、自宅から近いということや、優しそう歯科医院がキレイなどの理由で歯医者選びをする患者さんは非常に多い。

しかし、

歯医者選びを間違えると

1、合わない、違和感のある義歯を装着され、

2、口の中は長年かけてどんどんボロボロになり、

3、そのことから、歯科医療費の負担も大きくなる

 

私は、歯科技工士として長年、歯科医療の技術面から多くの歯医者を見てきた。そのことから確実に言えることは、「技術が無い歯医者には絶対に行きたくない」ということだ。

※歯科技工士とは、義歯を製作する職人のことで、ほとんどの義歯は歯科技工士が一つ一つ手作りで制作している。

歯は一度失うと再生できない。自分の歯は一度失うと取り戻すことはできない。歯医者選びを間違えると取り返しのつかないことになるということだ。

そのことから、歯科技工士という立場から、確かな技術を持った歯医者さん選びで困っている方のお役に立つ情報を、この記事ではご提供したい。

 

何故、歯医者によって技術は天と地ほどの差があるのか?

まず、歯医者を目指し、歯医者となる人たちがどういった者たちなのかを考えていただきたい。

口の中は、髪の毛が1本入っても気持ち悪い。その歯を治療する歯医者は職人に近い。歯医者は知識も必要だが、最も重要なことはその知識を治療技術でしっかりと表現できるかということだ。歯科治療は本当に細かな作業なのだ。

しかし、歯医者という職業に就く多くは、器用なので歯医者になるという者はほとんどいない。かと言って医師の様に「人の命を救いたい」という崇高な志をもって歯医者となる者も珍しい。

歯医者になる理由は

  1. 儲かりそう
  2. 医療制度に守られ、安定してそう
  3. 「先生」と呼ばれ、地位を得ることができる

といった理由で歯医者となる。

そして、高額な学費を納めることができれば入学・卒業できる私立歯学部が多いため、歯医者の息子・娘といった2世歯医者や、3世歯医者といった歯医者が多く、世襲制のような状況にある。

そのため、その中からたまたま器用さとセンスを持った歯医者を選ぶ必要がある。ただ、思い出してほしい。学生時に、図画工作や美術などで高い評価とセンスを持った生徒がどれ程いただろうか?

おそらく、ほんの一握りの生徒であったと思う。その生徒が歯医者となった場合は、高い技術をもった歯医者となっているであろう。しかし、そのような者が歯医者となる確率は極めて低い。それどころか、

「普通に器用」といった歯医者も少なく、不思議なことなのだが「不器用な歯医者」の方が圧倒的に多い。

当然だが、ミクロン単位で歯を削り、かみ合わせを調整する職業が歯医者だ。不器用な者が歯科治療を行うと、どのような悲惨な結果を招くのかは想像できると思う。

 

 

歯医者に必要な技術とは

歯科治療において歯科医の役割は大きい。そして、歯医者の技術力により、良くも悪くも治療結果とその後の経過に大きな違いが生じる。

歯医者の行う作業は様々だが、直接、技術力の影響を受ける治療は大きく分けると以下の3つといえるだろう。

  1. 歯を削る・抜く技術
  2. 歯型を採る技術
  3. 患者さんの本来の歯を正確に復元し、咬合(嚙み合わせ)を調整する技術

 

繰り返しになるが、人間は一度失った歯は再生しない。義歯により復元するしか方法は無い。そのため、歯医者にとって最も重要な治療技術がこの基本的な3つだ。

いくら歯科医院を好立地な場所で構えても、最新の歯科医療機器を揃えても、院内を豪華でキレイにしても、この3つの基本技術が無ければ全く意味がない。

技術が無ければ、患者さんは歯科医療による利益を得ることはできない。患者さんは歯科医療で最大の利益を得る権利がある。

なぜなら、保険治療においては全国一律料金で、歯科医療費負担は全く同だ。全く同じ料金であれば、より技術の優れた歯医者さんを選ぶことはあたりまえの権利だ。

月々に高額な保険料を支払い、治療の度に高い窓口負担を支払うのだから。技術の高い歯医者を選べない不利益は計り知れない。

 

1、歯を削る・抜く技術

歯を削る技術は、歯医者さんの技術力が最も分かる治療技術だ。では、歯を削る技術が何故そんなに大事なのか?

虫歯などの治療では

①歯を削り、虫歯部分を除去する

②削った歯に、被せ物の義歯を装着する

③装着した義歯の嚙み合わせを調整する

というステップで治療が行われる。

その治療過程の中で「歯を削る」という技術では、虫歯の部分を削り完全に除去することは言うまでもない。

しかし、それだけではいけない。「歯を削る」ということで最も重要なことは、削った後に被せ物がピッタリと装着できるように削ることだ。

また、削合前の患者さんの歯を全く同じ状態に義歯で再生できるように削る技術や、想像力が歯医者には必要だ。

この「ピッタリと装着できるように削る」という技術は想像以上に難しい。なめらかな面できれいな形状で、義歯が装着できるスペースをしっかり確保できるように削る必要がある

この削った後が、ガタガタの面であればピッタリと装着できる義歯を作ることは不可能だ。様々なモノのキャップで想像していただくと分かりやすい。

キャップを装着する面がガタガタであれば、しっかりと装着できる義歯を作るのは不可能だ。

ペットボトルのキャップ装着部分のスクリュー面がガタガタであれば、ピッタリと閉まるキャップは作ることは不可能だ。ペットボトル内の水は漏れ出すことになる。

歯を削る技術は基礎工事

歯で言えば、削り方が悪ければ、その後に装着する義歯がズレて装着され嚙み合わせがおかしくなる。

さらに、ピッタリ装着できていない隙間の部分から食べかすや虫歯菌が入り込むことで、再び虫歯になり再治療を繰り返すこととなる。

「歯を削る」技術は、建物で言う基礎の部分だ。この基礎工事がしっかりとできていなければ、その後の作業でいくらいい治療を行っても、この技術力不足をカバーすることはできない。

 

2、歯型を採る技術

歯を削ったら、次はその歯型を採る。歯型を採る理由は、この歯形を元に歯科技工士が義歯を作るためだ。

実はこの「歯型を採」る技術にも歯医者さんによって大きな差がある。せっかく「歯を削る」という治療を正確に行ったにも関わらず、「歯型を採」る技術が劣っていると、「歯を削る」治療を正確に行った意味が全くなくなる。

何故なら、義歯は歯医者さんが口の中で直接作るのではなく、この歯型を元に歯科技工士が製作するからだ。

歯科技工士はこの歯型が正確なければ、どう頑張っても良い義歯はつくることができない。歯型が正確でなければ義歯の出来上がりは正確でない歯型をもとに忠実に再現され出来上がる

そのため、歯型がそもそも正確でなければ、正確でない歯型をもとに歯科技工物が作られるため、必然的に正確でない歯科技工物が出来上がってしまう。

実はこのことが分かっていない歯科医師は驚くほどに多い。そのため、「歯科技工士が不良な義歯を作ってきた」と責任転換をする歯医者がほとんどだ。しかし、日本の歯科技工士の技術は間違いなく世界トップレベルで、歯科医師、歯科衛生士と比べてもグローバルに活躍する人数は比べ物にならない程に多い。

 

 

3、患者さんの本来の歯を正確に復元し、咬合(嚙み合わせ)を調整する技術

本来の歯を正確に復元する技術

義歯は基本的に患者さんの本来あった歯を正確に復元することで、患者さんの歯の様々な機能を回復する人工臓器だ。

そのため、もともとの歯の大きさや特徴、かみ合わせなどを周囲の歯や写真などを参考に正確に義歯として復元する。

その義歯の制度は、歯科技工士の技術次第ということだ。そのため、歯医者さんが提携する歯科技工士(所)がどういった歯科技工士(所)なのかが最も重要となる。

この最も重要なポイントが、
  • 患者さんには義歯を製作する歯科技工士(所)が知らされていない
  • 患者さん自身が、歯科技工士(所)を選び、義歯製作を直接依頼できるシステムが構築されていない

そのことで、ほとんどの歯医者では最高の技術によって作られた義歯ではなく、経費削減として安物義歯が提供されている。

安物義歯には安い理由がある。当然、技術力などはないことから、このような事件の報告が多くある。参考はこちら👉無資格で歯科技工物を製作!200以上の歯科医院で患者に装着

義歯の精度は、治療を受けた歯医者と歯科技工士(所)の技術力により天と地ほどの差がある。よく保険治療と自費治療(保険が効かない高額治療)の治療の精度の差などが言われるが、高い技術力の歯医者と歯科技工士(所)が連携して行えば、保険と自費の治療精度の差などほとんどない。違いがあるのは、ほとんどは義歯の材料の違いだ。

 

咬合(嚙み合わせ)を調整する技術

最後に義歯が出来上がったら、実際に口の中への装着となる。その最終調整は歯科医師が行うが、この調整も非常に繊細なものだ。

ここでポイントとなるのが、義歯の種類(被せ物(差し歯、銀歯、ブリッジなど)と、入れ歯)の調整の違いだ。

入れ歯の最終調整は、歯科医師の腕次第という感じだ。

しかし、被せ物(差し歯、銀歯、ブリッジなど)に関しては、これまでの歯科医師の技術と、実際に歯科技工物を製作する歯科技工士の技術が確かであれば、実際に歯科技工物を口の中に装着したときに、全く違和感がない。そして、ほとんどの場合は、ほぼ無調整で装着される。

 

 

まとめ

歯医者さんの技術が確かなものか確かめるには、

  1. 歯を削る・抜く技術
  2. 歯型を採る技術
  3. 患者さんの本来の歯を正確に復元し、咬合(嚙み合わせ)を調整する技術

 

の各段階で技術や丁寧さを確かめることで確認することができる。専門知識を持ち合わせていない患者さんが「歯医者の技術」を確かめるのは難しいが、是非、参考にしていただきたい。

ただ、残念なことにほとんどの歯医者さんが「良い歯医者」といえる技術にないという現実を痛感することとなってしまう可能性が非常に高い。

 

 

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2018年(平成30年)歯科保険点数 一覧

 

 

歯科点数表 2018

 

初診

 

初診

歯科初診料

時間外

休日

深夜

特導

特他

外来環

234

+85

+250

+480

+175

+250

+100

+25

6歳未満

乳 時間外

乳 休日

乳 深夜

+40

+125

+290

+620

 

 

再診

 

再診

歯科再診料

時間外

休日

深夜

明細(電子請求診療所)

再外来環

45

+65

+190

+420

+175

+1

+5

6歳未満

乳 時間外

乳 休日

乳 深夜

+10

+75

+200

+530

 

 

医学管理

 

医学管理

歯科疾患管理料(歯管)(月1回)

【注】1回目は初診月から翌月内に管理計画を作成し説明。

●文書提供加算(文)

●フッ化物注口指導加算(F洗)(4~13歳未満)

●エナメル質初期う蝕管理加算(初期う蝕)(か強診)

【注】F洗,F局,歯清,口腔内写真検査は算定できない。

100

 

+10

+40

+260

 

歯科衛生実地指導料1(実地指1)(月1回)

【注】初回に文書を提供。2回目以降3月に1回以上文書提出

80
薬剤情報提供料(薬料)(月1回および内容変更のつど)

手帳記載加点(患者の求めによる記載時)

10

+3

診察情報提供料(Ⅰ)(情Ⅰ)(紹介先ごと月1回)

特または訪問診療料を算定し、医科等に紹介した場合

250

+100

診察情報提供料(Ⅱ)(情Ⅱ)(セカンド・オピニオン) 500
歯科特定疾患療養管理料(特疾管)(月2回) 150
歯科治療総合医療管理料(Ⅰ)(医管(Ⅰ))(月1回) 140
歯科治療総合医療管理料(Ⅱ)(医管(Ⅱ))(1日につき)

【注】病院の依頼を受けて管理計画を策定し患者に提供。

45
周術期口腔機能管理計画策定料(周計)(1回限り) ・・・・・・・300

【注】病院の依頼を受けて管理計画書を策定し患者に提供。

周術期口腔機能管理料(Ⅰ)(周Ⅰ) 手術前1回 280
手術後3月内計3回 190
周術期口腔機能管理料(Ⅱ)(周Ⅱ) 手術前1回 500
手術後3月内月2回 300
周術期口腔機能管理料(Ⅲ)(周Ⅲ)(月1回) 190

【注】

  • 周Ⅰ,Ⅱ,Ⅲの算定時は患者に管理報告書を提供する
  • 周Ⅰは入院外または入院中に病院外の歯科医が実施
  • 周Ⅱは手術する病院の歯科医が入院患者に実施する
  • 周Ⅲは放射線治療、化学療法または緩和ケアの患者

 

 

検査

 

検査

歯周病検査

1~9歯 10~19歯 20歯以上
歯周基本検査(P検査)

1カ月以内の2回目以降

50

25

110

55

200

100

歯周精密検査(P精検)

1カ月以内の2回目以降

100

50

220

110

400

200

 

混合歯列期歯周病検査(P混検)(1口腔につき)

1カ月以内の2回目以降

80

40

 

歯周病部分的再評価検査(P部検)(1歯につき) 15
口腔内写真検査(1枚につき,1回につき5枚まで) 10
細菌簡易培養検査(S培)(1歯1回につき)・・・・・・・・60

電気的根管長測定検査(EMR) 単根管 2根管 3根管 4根管
30 45 60 75

 

有床義歯咀嚼機能検査(咀嚼機能)(1口腔につき)(併算定不可)

咀嚼能力測定と下顎運動測定 480 装着前1回、装着6月内月1回
咀嚼能力測定(上記算定者月1回) 100

 

顎運動関連検査(1装置につき1回)(ChB,GoA,Ptg,MMG) 380
歯冠補綴時色調採得検査(色調)(1枚につき)(前歯部) 10
舌圧検査(舌圧)(月2回)(舌接触補助床を用いる場合) 140

 

 

画像診断

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数

アナログ(3~6歳未) (3~6歳未)
1枚目 確認 1枚目 確認
 

単純撮影

標準型 48(56) 38(46) 58(66) 48(56)
小児 2.2×3.5 48(56) 38(46) 58(66) 48(56)
2.4×3.0 47(56) 37(46) 58(66) 48(56)
咬合型 59(70) 49(60) 68(79) 58(69)
咬翼型 59(70) 49(60) 68(79) 58(69)
全顎撮影 アナログ 全デジ
14枚法 449(528) 369(448) 552(628) 472(548)
10枚法 438(516) 358(436) 512(588) 432(508)

【注】

同一部位に同時に2枚以上または2種類以上のデジタル撮影の場合。電子画像管理加算は主たる撮影のみ算定。

 

アナログ(3~6歳未) パ電(3~6歳未)
パノラマ 4ツ切 311(366) 402(457)
オルソ 15×30 317(372) 402(457)
20.3×30.5 315(370) 402(457)

 

アナログ 他電
顎関節規格撮影 両側患側(カビネ2枚) 728 784
片側患側(カビネ2枚) 547 603

 

アナログ 他電
単純撮影Ⅱ スタタエックス2(カビネ) 154 213

 

歯科用3次元エックス線断層撮影(一連につき)CT電 同月内1回目 1170
同月内2回目以降 600

 

 

投薬

 

投薬

処方せん料(交付1回につき)

一般処方加算1(全品目が後発医薬品)

一般処方加算2

乳幼児加算(3歳未満児)

68

+3

+2

+3

処方料(1回につき)

乳幼児加算(3歳未満児)

42

+3

調剤料(処方1回につき)

内服・屯服

外用

 

9

6

薬剤料 

1単位の薬剤が15円以下の場合・・・・・・・・・・・・

1単位の薬剤が15円を超える場合

内服(1日分の薬価)

屯服(1回分の薬価)

外用(1調剤分の薬価)  -15円

注射剤(1回分の薬価)

÷10円+1点。端数切り上げ

 

 

麻酔

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数

麻酔

伝達麻酔(下顎孔・眼窩下孔) 42(63)
浸潤麻酔 30(45)
吸入鎮静剤(IS)(30分まで)

30分超で、30分または端数を増すごとに

70(105)

+10(+15)

静脈内鎮静法(静鎮)(吸入鎮静剤は算定不可) 120(180)
〇A+オーラ注歯科用カートリッジ1.0mL

〇A+オーラ注歯科用カートリッジ1.8mL

〇A+キシレステシンA注射液

〇A+歯科用キシロカインカートリッジ

〇A+スキャンドネストカートリッジ3%

〇A+歯科用シタネスト‐オクタプレシンカートリッジ

5

5

5

7

8

6

 

 

処置

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数

処置
う蝕処置(う蝕)(1歯1回につき) 18(27)
残根削合(1歯1回につき) 18(27)
咬合調整(咬調)

1~9歯

10歯以上

 

40(60)

60(90)

歯髄保護処置(1歯につき)

歯髄温存療法(AIPC)

直接歯髄保護処置(直PCap)

関節歯髄保護処置(関PCap)

 

188(282)

150(225)

30(45)

初期う蝕早期充填処置(シーラント)(1歯につき)

複合レジン系

グラスアイオノマーセメント系

 

145(212)

144(211)

知覚過敏処置(Hys処)(1口腔1回につき)

3歯まで

4歯以上

 

46(69)

56(84)

う蝕薬物塗布処置(サホ塗布)(1口腔1回につき)

3歯まで

4歯以上

 

46(69)

56(84)

フッ化物歯面塗布処置

(F局)(1口腔につき)(3月に1回)

う蝕多発傾向者,在宅等の療養患者

エナメル質初期う蝕の患者(口腔内写真含む)

 

 

100(150)

120(180)

生活歯髄切断

歯根完成期以前および乳歯歯髄切断の場合

230(345)

+40(+60)

失活歯髄切断 70(105)
除去(1歯につき)

簡単

困難

著しく困難

 

16(24)

32(48)

54(81)

根管内異物除去(1歯につき) 150(225)
歯の破折片除去 30(45)
後出血処置

6歳以上

6歳未満

 

470(705)

500(750)

暫間固定(装着料含む)

困難なもの 530(795) ※500(750)
著しく困難なもの 680(1020)

【注】

  • ※はエナメルボンドシステム,除去料の算定は不可
  • 「困難」は外傷性の歯の脱臼,歯の移植,再植術時など
  • 「著しく困難」は連続鉤固定法,レジン床固定法の装置
暫間固定装置修理

簡単なもの(レジン連続冠固定法の装置)

困難なもの(レジン床固定法の装置)

 

70(105)

220(330)

暫間固定装置除去(1装置につき) 30(45)
周術期専門的口腔衛生処置(術口衛)(1口腔につき)

周Ⅰ,Ⅱで入院中,歯科衛生士が術前・術後各1回

周Ⅲの算定中に歯科衛生士が実施し,月1回算定

 

92(138)

92(138)

上顎洞洗浄(片側) 55(83)

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数。[]は訪問診療のみを算定する場合の加算点数。処置・手術の所定点数の合計が150点以上のとき、時間外は40/100。休日・深夜は80/100を加算する。

歯内療法

抜歯※

(1歯につき)

感染根管処置(感根貼)

(1歯につき)

根管貼薬処置(根貼)

(1歯1回につき)

根管充填(根充)

(1歯につき)

単根管 228(296)[296]

2根管 418(543)[543]

3根管 588(882)[882]

単根管 144(187)[187]

2根管 294(382)[382]

3根管 432(648)[648]

単根管 28(42)

2根管 34(51)

3根管 46(69)

単根管 68(102)

2根管 90(135)

3根管 110(165)

抜髄即充※

(1歯につき)

感根即充

(1歯につき)

加圧根管充填処置(CRF)

(1歯につき)(要補管届出)

単根管 296(398)[364]

2根管 508(678)[633]

3根管 698(1047)[992]

単根管 212(289)[255]

2根管 384(517)[472]

3根管 542(813)[758]

単根管 136(204)

2根管 164(246)

3根管 200(300)

4根管・樋+400(+600)

【注】

手術用顕微鏡加算として3根管に加算する

 

 

副子等

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数。[]は訪問診療のみを算定する場合の加算点数。処置・手術の所定点数の合計が150点以上のとき、時間外は40/100。休日・深夜は80/100を加算する。

副子等
 

装置※ 印象採得料 咬合採得料 装着料
線副子(1顎につき) 680(1020)  

 

30(45)

床副子

(1装置につき)

簡単なもの 680  

40(60)

1~8歯 55(94)[94]

9~14歯 185(315)[315]

総義歯 280(476)[476]

困難なもの 1530
著しく困難なもの 2030
咬合拳上副子(1装置につき) 1530 40(60)
ナイトガード 上下顎に装着する場合 2150 70(105) 185(315)[315] 150

(225)

上顎または下顎に装着 1650 40(60)
睡眠時無呼吸症候群の咬合床(1装置につき) 上下顎に装着する場合 2000 228

(388)[388]

280

(476)[476]

300

(450)

上顎または下顎に装着 1500
舌接触補助床・・・・・・・・・・・・・・・2000

(摂食機能の改善目的の装置)(1装置につき)

 

旧義歯を用いた場合・・・・・・・・・・・・500

228

(388)[388]

185

(315)[315]

120

(180)

【注】

※睡眠時無呼吸症候群の咬合床、舌接触補助床の装置は装着料を除く点数。それ以外の装置は装着料を含む点数。

床副子調整(副調)

咬合拳上副子(1口腔,月1回)

睡眠時無呼吸症候群の咬合床の咬合床(装着1月内1回限り)

 

220(330)

120(180)

床副子修理(副修)(1月内1回)

【注】

咬合拳上副子,睡眠時無呼吸症候群の咬合床,舌接触補助床,術後即時顎補綴装置

234(351)
歯リハ1(2)

 ・舌接触補助床(1口腔につき,月4回)

歯リハ2

・顎関節治療用装置(1口腔につき,月1回)

 

190

 

50

 

 

歯周治療

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数

歯周治療
歯周基本治療

1回目 2回目以降
スケーリング(SC) (3分に1顎につき)

3分の1顎を増すごとに

66(99)

+38(+54)

33(50)

+19(29)

スケーリング・ルートプレーニング(SRP)(1歯につき)

歯周ポケット掻爬(PCur)(1歯につき)

前歯 60(90) 30(45)
小臼歯 64(96) 32(48)
大臼歯 72(108) 36(54)
歯周基本治療処置(P基処)(月1回)(P処未算定月) 10(15)
歯周病疾患処置(P処)(1口腔1回につき) 14(21)
機械的歯面清掃処置(歯清)(2カ月毎) 68(102)
咬合調整(咬調)

1~9歯 40(60)
10歯以上 60(90)

 

歯周治療用装置 冠形態(1歯につき) 50(75)
床義歯形態(1装置につき) 750(1125)

【注】

  • 重度の歯周病患者で歯周精密検査後に算定。
  • 印象採得,咬合採得,装置材料を含む。
  • 装置に付加する人工歯,鉤,バーなどは別に算定。
歯周病安定治療

1~9歯 10~19歯 20歯以上
歯周病安定期治療(Ⅰ)

(SPT(Ⅰ))

200

(300)

250

(375)

350

(525)

歯周病安定期治療(Ⅱ)

(SPT(Ⅱ))(か強診の場合)

380

(570)

550

(825)

830

(1245)

【注】

  • 4㎜以上のポケットがある歯管・歯在管の算定患者
  • SPT(Ⅰ)は3月に1回.歯周外科手術後などは月1回
  • SPT(Ⅱ)は歯周外科の有無によらず月1回算定可
暫間固定(装着料を含む)

簡単なもの 困難なもの
レジン連続冠固定法,線結紮法 230(345) 530(795)
エナメルボンドシステム 200(300) 500(750)

【注】

  • 「簡単」は、歯周外科の術前、3歯以下の術後、歯周外科を伴わない場合に1回。6月後1回限り再算定可。
  • 「困難」は1カ所につき、4歯以上の歯周外科の術中・術後1回、術後6月後、6月に限り算定可。
歯周外科手術(1歯につき※)

SPT実施後
歯周ポケット掻爬術

(ソウハ術)

80(120) 40(60)
新付借着手術(ENAP) 160(240) 80(120)
歯肉切除手術(GEct) 320(480) 160(240)
歯肉剥離掻爬手術(FOp) 630(945) 315(473)
歯周組織再生誘導手術(GTR) 1次手術 840(1260) 420(630)
2次手術 380(570) 190(285)
Fop,GTR時 人工骨導入加算 +110(+165) +55(+83)
手術歯根 +60(+90) +60(+90)
歯肉弁根尖側移動術 600(900) 300(450)
歯肉弁歯冠側移動術 600(900) 300(450)
歯肉弁側方移動術 770(1155) 385(578)
遊離歯肉移植術 770(1155) 385(578)
口腔前庭拡張術 2820(4230) 1410(2115)

【注】

※遊離歯肉移植術,口腔前庭拡張術は手術単位

 

 

手術

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数。[]は訪問診療のみを算定する場合の加算点数。処置・手術の所定点数の合計が150点以上のとき、時間外は40/100。休日・深夜は80/100を加算する。

手術

抜歯手術(1歯につき)[]は訪問診療のみの算定患者

乳歯 130(195)[195]
前歯 150(225)[225] 難抜歯加算 +220

(+315)

臼歯 260(390)[390]
埋伏歯 1050(1575)

【注】

  • 埋伏歯の抜歯は完全埋伏歯(骨性),水平埋伏智歯に限る。下顎の場合は所定点数に100(150)を加算する。
分割抜歯(ヘミセクション) 470(705)
歯根分割掻爬術 260(390)
抜歯窩再掻爬手術 130(195)
歯槽骨整形手術・骨瘤除去手術 110(165)
歯根嚢胞摘出手術

歯冠大

拇指頭大

 

800(1200)

1350(2025)

歯根端切除手術(1歯につき) 1350(2025)
歯の再植術(外傷性脱臼歯) 1300(1950)
歯の移植手術(埋伏歯または智歯) 1300(1950)
口腔内消炎手術 []は訪問診療のみ算定患者

智歯周囲炎の歯肉弁切除等

歯肉腫瘍等

骨膜下腫瘍,口蓋腫瘍等

 

120(156)

180(234)[234]

230(345)

口腔外消炎手術(骨膜下腫瘍,皮下腫瘍,蜂窩織炎等)

2㎝未満のもの

2㎝以上のもの

5㎝以上のもの

 

180(270)

300(450)

750(1125)

口腔内軟組織異物(人工物)除去術

簡単なもの

30

(45)

困難なもの 浅在性 680(1020)
深在性 1290(1935)
歯肉,歯槽部腫瘍手術(エプーシス含む)

軟組織に限局

硬組織におよぶ

 

600(900)

1300(1950)

浮動歯肉切除術

1/3顎程度

1/2顎程度

 

400(600)

800(1200)

顎骨内異物除去術(1/2顎未満) 850(1275)
頬,口唇,舌小帯形成術(1/2顎につき) 560(840)
萌出困難歯の開窓術

歯肉弁切除

小帯開窓術

開窓術(被覆粘膜および歯槽骨の切除)

 

120(156)

560(840)

2820(4230)

顎骨インプラント摘出術(1/2顎未満) 2040(3060)
舌の粘液嚢胞摘出手術 1220(1830)
口唇・頬粘膜の粘液嚢胞摘出手術 910(1365)
歯槽骨骨折悲観血的整復術

1~2歯

3歯以上

 

680(1020)

1300(1950)

顎関節脱臼悲観血的整復術(片側) 410(615)
創傷処理(口腔内縫合術)(6歳以上)

5㎝未満

5㎝~10㎝未満

 

470(705)

850(1275)

小児創傷処理(6歳未満)

2.5㎝未満

2.5㎝~5㎝未満

5㎝~10㎝未満

 

450(675)

500(750)

950(1425)

 

 

歯冠修復

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数

歯冠修復
う蝕歯即時充填形成(充形)

う蝕歯無痛的窩洞形成加算(う蝕無痛)

126(189)

+40(+60)

う蝕歯インレー修復形成(修形) 120(180)
窩洞形成(KP)(1歯のつき)

単純なもの(隣接面を含まない場合)

複雑なもの(隣接面を含む場合)(根面う蝕)

う蝕歯無痛的窩洞形成加算(う蝕無痛)

 

60(90)

86(129)

+40(+60)

CRインレー(装着材料は別に算定)(歯面処理の場合)

単純なもの 複雑なもの 装着料
クリアファイル等 131(182) 194(271) 45

(68)

SR‐インシット 113(164) 169(246)

 

 

CRジャッケット冠(乳歯・永久歯の前歯)(装着料は算定不可)

光CR

430(625)

複合レジン

405(600)

 

 

充填(1歯につき)(材料料は別に算定)

単純なもの 複雑なもの
充填1 歯面処理する場合 102(153) 154(231)
充填2 上記以外 57(86) 105(158)

【注】

隣接面含む根面う蝕(前歯部5級窩洞除く)は複雑で算定

充填材料料(1窩洞につき)

単純なもの 複雑なもの
充Ⅰ 光CR 11 29
光グセ 10 26
充Ⅱ CR(充填用) 4 11
グセ(充填用) 4 10
充Ⅲ 硅酸セ, 硅燐酸セ,他 2

 

歯冠形成(PZ)(1歯につき)

金属冠

4/5冠・FMC 前歯3/4冠 接着冠 前装MC
生PZ 306(459) 796(1194) 796(1194) 796(1194)
失PZ 166(249) 636(954) 636(954)

 

非金属冠
HJC・乳歯JC CAD/CAM
生PZ 306(459) 796(1194)
失PZ 166(249) 636(954)

 

乳歯金属冠・小児保隙装置

生PZ 120(180)
失PZ 114(171)

【注】

前装MCは前歯,ブリッジ支台の第1小臼歯に限る。

ブリッジ支台歯形成加算(1歯につき)・・・・・・+20(+30)

メタルコア加算(1歯につき)・・・・・・・・・+30(+45)

支台築造印象(1歯につき)(間接法に限る) 30(45)
印象採得料(1個につき)

単純印象

連合印象

 

30(45)

62(93)

咬合採得料(1個につき) 16(24)
テンポラリークラウン(TeC)(1歯につき)

【注】

前装MC・HJCで前歯部に限る。装着料,材料料を含む

34(51)
支台築造(装着料含む)

前歯 小臼歯 大臼歯
間接法 メタルコア 190(265) 190(265) 241(329)
ファイバーポスト

(間接)

254(329) 1本 254(329) 292(380)
2本 343(418) 381(469)
直接法 ファイバーポスト

(直接)

232(296) 1本 232(296) 270(347)
2本 321(385) 359(436)
その他 147(210) 147(210) 159(222)

【注】

ファイバーポストの臼歯部は1根1本で2本まで

金属歯冠修復(装着材料料は別算定,装着料はブリッジの場合を除く)

インレー 前歯3/4冠

接着冠

装着

 

単純 複雑
前・小・乳 銀合金 201 306 397  

 

 

45(68)

 

 

 

前・小・乳

 

金パラ 295 492 627
ニッケル 194 288 376
 

大臼歯

 

金パラ 344 568
銀合金 207 314
ニッケル 194 288
14K (ブリッジ支台のみ) 910 1152

【注】

製作技工料と材料料を合わせた金属冠修復点数。正確には、金属冠修復点数は製作技術料と材料料に内訳される。そのため材料料の違いが金属冠修復点数に現れる。

 

委託歯科技工料(7:3大臣告示に基づく適正価格)

インレー 前歯3/4冠

接着冠

単純 複雑
前・小・乳 銀合金 1,330 1,990 2,590
前・小・乳

 

金パラ 1,330 1,990 2,590
ニッケル 1,330 1,990 2,590
 

大臼歯

 

金パラ 1,330 1,990
銀合金 1,330 1,990
ニッケル 1,330 1,990
14K (ブリッジ支台のみ) 1,990 2,590

【注】

製作技術料は「技術料」のため点数による違いは生じない。金属冠修復点数の違いは「材料料」の違い。「7:3大臣告示」では製作技工点数の30/100を管理料,70/100を技工料としている。上記の技工料は大臣告示に基づく適正技工価格。

 

臼歯4/5冠

接着冠

FMC 前装MC 装着

 

前・小・乳 銀合金 337 489 1250  

 

45(68)

 

 

前・小・乳

 

金パラ 567 776 1575
ニッケル 316 462 1191
 

大臼歯

 

金パラ 668 904
銀合金 348 501
ニッケル 318 464
14K (ブリッジ支台のみ)

【注】

製作技工料と材料料を合わせた金属冠修復点数。正確には、金属冠修復点数は製作技術料と材料料に内訳される。そのため材料料の違いが金属冠修復点数に現れる。

 

委託歯科技工料(7:3大臣告示に基づく適正価格)

臼歯4/5冠

接着冠

FMC 前装MC
前・小・乳 銀合金 2,170 3,180 8,220
前・小・乳

 

金パラ 2,170 3,180 8,220
ニッケル 2,170 3,180 8,220
 

大臼歯

 

金パラ 2,170 3,180
銀合金 2,170 3,180
ニッケル 2,170 3,180
14K (ブリッジ支台のみ)

【注】

製作技術料は「技術料」のため点数による違いは生じない。金属冠修復点数の違いは「材料料」の違い。「7:3大臣告示」では製作技工点数の30/100を管理料,70/100を技工料としている。上記の技工料は大臣告示に基づく適正技工価格。

 

【注】

  • 乳歯はインレー単純なのも・複雑なもの,FMCに限る。
  • 前装MCは前歯またはブリッジ支台の第一小臼歯に限る。
  • 大臼歯の4/5冠は生活歯でブリッジ支台に限る。
  • 接着ブリッジは1歯欠損のみで,接着冠(接着ブリッジ支台)が1歯以上の場合に限る。
  • 接着冠(接着ブリッジ支台)は生活歯に限る。

 

 

歯冠修復

非金属冠,乳歯冠,小児保隙装置(装着材料料は別算定)

技術料 委託技工料 装着料
硬質レジンジャケット冠 加熱重合 776 5380 45(68)
光重合 964 5380 45(68)
CAD/CAM 1582 8,400

材料3,820円

45(68)

+45(68)

乳歯冠 乳歯金属冠 230(330) 1,400 45(68)
乳歯ジャケット冠 392(587) 2,730 45(68)
小児保隙装置 600(900) 4,200 45(68)

【注】

  • 歯CADは小臼歯,歯科用金属アレルギー患者の大臼歯日限る。装着料加算は内面処理の場合。
  • HJCの大臼歯は歯科用金属アレルギー患者に限る。
  • 小児保隙装置は乳歯1歯の喪失時で乳臼歯の装着。
歯冠継続歯・ジャケット冠・ポンティック人工歯科(前歯・小臼歯)

54 321 123 45
レジン歯 14 13 13 14
両側前歯部用26  臼歯部用27
熱可塑性樹脂レジン歯 43 30 30 43
両側前歯部用61  臼歯部用85
硬質レジン歯 40 30 30 40
両側前歯部用61  臼歯部用80
継続歯用陶歯 99 1歯につき 67 99
両側前歯部用134  臼歯部用197

 

 

 

装着材材料

 

装着材材料

歯科用合着・接着剤料Ⅰ

(接着性レジンセメント)

(グラスアイオノマー系レジンセメント)

 

17

11

歯科用合着・接着剤料Ⅱ

(グラスアイオノマーセメント,シアノアクリレート系セメント)

12
歯科用合着・接着剤料Ⅲ

(カルボキシレートセメント,歯科用りん酸亜鉛セメント,ハイボンドりん酸亜鉛セメント,水硬性セメント)

4
仮着用セメント(1歯につき) 4

 

 

ブリッジ

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数

ブリッジ

補綴時診断料(補診)(1装置につき)(新製の場合)

90

ブリッジ(1装置につき)

5歯以下 6歯以下
印象採得料 280(420) 332(498)
咬合採得料 74(111) 148(222)
リテイナー 100(150) 300(450)
試適料(前歯部に係る場合) 40(60) 80(120)
仮着料 40(60) 80(120)
装着料 150(225) 300(450)
補管 330 440

 

 

歯根分割・分離切断後の取扱い

クラウン ブリッジ
歯内療法 1歯単位 1歯単位
支台築造印象  

 

小臼歯×2

 

大臼歯×1

支台築造
歯冠形成
印象採得料 1装置として

(支台歯は大臼歯×1)

咬合採得料
歯冠修復
補管 1歯分として

 

 

ポンティック(1歯につき)(材料料含む)

委託技工料
鋳造 金パラ 大臼歯 952 3,040
小臼歯 824 3,040
ニッケル・銀合金 大・小臼歯 473 3,040
金属裏装 14K 前歯 1341 5,280
金パラ 前歯 965 5,280
小臼歯 1019 5,280
ニッケル・銀合金 前・小臼歯 780 5,280
レジン前装金属 金パラ 前歯 1491 8,260
ニッケル・銀合金 前歯 1230 8,260

【注】

金属裏装ポンティックは人工歯料が別に算定できる。

分割抜歯後の取扱い

保存歯根 クラウン ブリッジ
支台歯 ポンティック
上顎 頬側1根

口蓋側1根

大臼歯 小臼歯 小臼歯
頬側2根 大臼歯 大臼歯 不要
1根のみ × × ×
下顎 近心根 小臼歯 小臼歯 小臼歯
遠心根

【注】

ブリッジの区分で⑥6,⑦7は2歯と数える。

 

 

補管

 

補管

クラウン・ブリッジ維持管理料(補管)(1装置につき)

歯冠補綴物

100

ブリッジ 5歯以下 330
6歯以下 440

【注】

  • 6歳未満,著しく歯科診療が困難な者,訪問診療時,乳歯,歯科用金属アレルギー患者の大臼歯の歯CADおよび臼歯部HJC,全支台がインレーのブリッジを除く。
  • 補管算定日から2年以内の歯冠補綴物・ブリッジに係る再製作のための顎運動,色調,形成から歯冠修復物・欠損補綴物装置までの一連の費用並びに充填,修復および脱離再装置着は算定不可。装着材料料は算定可。
  • 補管未届医療機関の歯冠修復・欠損補綴は「クラウン・ブリッジ維持管理を選択しない医療機関における70/100の点数」を参考。

 

 

修理

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数

修理

PC,JC,HJC(装着料を含まず)

70(105)

前装金属冠・前装金属ポンティック(口腔内修理)

KP 充填1 充填材料料
60

(90)

102

(153)

光CR 11, CR 4
光グセ 10, グセ 4

 

 

ポンティック修理(前歯部,臼歯部レジン裏装)

【注】

  • 補管算定から2年以内は,修理の費用は算定できない。
  • 修理の際,人工歯を使用した場合は人工歯料を別に算定する。
  • 他院製作の保険外の歯冠修復物,ブリッジの再装着,修理は補管相当期間(2年間)を経過すれば算定できる。
70(105)

 

 

有床義歯

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数。[]は訪問診療のみを算定する場合の加算点数。処置・手術の所定点数の合計が150点以上のとき、時間外は40/100。休日・深夜は80/100を加算する。

有床義歯

補綴時診療料(補診)(1装置につき)

義歯新製の場合

床裏装または増歯(増歯に限り3月以内の再算定不可)

 

90

70

有床義歯床下粘膜調整処置(T・コンデ)(1顎1回につき) 110(165)
新製有床義歯管理料(義管)(装着月,1回限り) 190
歯科口腔リハビリテーション料1・有床義歯の場合

(歯リハ1(1))(1口腔につき,月1回)

FD,9歯以上のPDで臼歯部の咬合関係がないもの

 

100

120

印象採得料(1装置につき)

単純印象 簡単 40(60)
困難 70(105)
連合印象 228(388)[388]
特殊印象

(咬合圧印象・機能印象)

270(459)[459]

 

咬合採得料(1装置につき)

少数歯欠損

(1~8歯)

55

(94)[94]

多数歯欠損

(9~14歯)

185

(315)[315]

総義歯 280(476)[476]

 

仮床試適料(1床につき)

少数歯欠損

(1~8歯)

40

(60)

多数歯欠損

(9~14歯)

100

(150)

総義歯 190(285)

 

 

有床義歯(装着料を含む)

レジン床義歯 熱可塑性義歯
局部義歯 1~4歯 638(668) 761(791)
5~8歯 771(801) 989(105)
9~11歯 1065(1125) 1267(1327)
12~14歯 1491(1551) 1891(1951)
総義歯 2372(2487) 3021(3136)

【注】

人工歯料は別に算定する

装着料

新製・床裏装 義歯修理
局部義歯 1~8歯 60(90) 30(45)
9~14歯 120(180) 60(90)
総義歯 230(345) 115(173)

【注】

未来院請求は装着料を差し引く。その後の未院で適合した場合は,装着料を算定する。

有床義歯内面適合法(床裏装(硬)),床裏装(軟)(装着料を含む)

床裏装(100/100) 6カ月以内(50/100)
局部義歯 1~4歯 270(447)[417] 165(269)[239]
5~8歯 320(532)[502] 190(311)[281]
9~11歯 480(792)[732] 300(486)[426]
12~14歯 680(1132)[1072] 400(656)[596]
総義歯

軟質材料の場合

1000(1654)[1539]

1630(2725)[2610]

615(1000)[885]

930(1535)[1420]

 

歯科技工加算1(歯技工1)(当日内)

【注】

院内の常勤技工士による修理や増歯で装着した場

合に限る。

+50(+75)[+75]
歯科技工加算2(歯技工2)(当日内)

【注】

院内の常勤技工士による修理や増歯で装着した場

合に限る。

+30(+45)[+45]
鋳造鉤

双子鉤
大大・大小 技工料 犬小・小小 技工料
14K 1105 1,680 944 1,680
金パラ 654 1,680 564 1,680
ニッケルクロム合金

コバルトクロム合金

245 1,680 245 1,680

 

二腕鉤(レスト付)
大臼歯 小臼・犬歯 前歯 技工料
14K 926 763 638 1,550
金パラ 506 469 451 1,550
ニッケルクロム合金

コバルトクロム合金

227 227 227 1,550

 

ローチのバークラスプ
1歯 2歯以上
14K 1087 1105
金パラ 636 645
ニッケルクロム合金

コバルトクロム合金

227 245

 

 

線鉤

双子鉤 二腕鉤

(レスト付)

レスト

なし

フック,

スパー

14K 635 478
不銹鋼

特殊鋼

215 155 135 103
技工料 1,440 1,020 880 720

 

 

コンビネーション鉤

大臼歯 犬・小 前歯 技工料
金パラ 412 393 384 1,580
ニッケルクロム合金

コバルトクロム合金

272 1,580

 

バー(1個につき)

  技工料
屈曲 不銹鋼・特殊鋼 293 1,780
鋳造 金パラ 1108 3,110
ニッケルクロム合金

コバルトクロム合金

462 3,110

 

 

床用人工歯料

7654 321 123 4567
レジン歯 14 13 13 14
両側前歯部用 26  臼歯部 27
熱可塑樹脂

レジン歯

43 30 30 43
両側前歯部用 61  臼歯部 85
硬質

レジン歯

40 30 30 40
両側前歯部用 61  臼歯部 80
陶歯 50 92 92 50
両側前歯部用 184  臼歯部 99

 

保持装置(1個につき)(バーに加算) +60
補綴隙(1個につき) 50
破損または不用になった鉤の除去 16(24)

 

 

在宅医療

 

在宅医療

歯科訪問診療(1日につき)(初・再診料は算定できない)

訪問診療1(同一建物内で1人のみ・20分以上)・・・866

訪問診療2(同一建物内2~9人・1人20分以上)・・・283

訪問診療3(同一建物内10人以上または20分未満)・・120

【注】

  • 20分未満でも容態急変時の訪問診療1・2,著しく歯科診療が困難な患者への訪問診療1は算定可。
  • 自宅の複数患者で1人は訪問診療1を,2人以降は訪問診療2を算定。加算点数は全て「複数患者」。
  • 同一建物とは、社会福祉施設や集合住宅等。
  • 在宅以外は訪問診療2・3算定で文書提供が必要。
在宅患者等急性歯科疾患対応加算(急性対応)

同一建物1人のみ・・・・・・+170

同一建物の複数患者・・・・ +55

【注】

切削器具および周辺装置の常時携行次に算定する。診療時間が1時間を超えた場合

(30分またはその端数を増すごと)・・・・・・・  +100

歯科診療特別対応加算(特)・・・・・・・・・・・+175

歯科診療導入加算(特導)(初回訪問診療時)・・・+250

地域医療連携体制加算(同一初診内1回限り)・・・ +300

【注】

患者と緊急時の連携医療機関等に情報を文書提供。

歯科訪問診療補助加算(訪補助)(1日につき)

同一建物1人のみ・・・・・・・・・・・・・・・+110

同一建物の複数患者・・・・・・・・・・・・・  +45

【注】在宅療養支援歯科診療所の歯科衛生士に限る。

在宅歯科医療推進加算(在推進)(1日につき)(要届出)

在宅患者(サ高住除く)で訪問診療1の場合・・・+100

訪問歯科衛生指導料(訪衛指)(1日につき,月4回限度)

複雑(患者1人に対して20分以上指導)(文書提供)

簡単(1人に20分未満,複数に同時に40分超)( 文書提供)

【注】

在宅の要介護・要支援者は介護保険で算定する。

 

360

120

 

 

歯科疾患在宅療養管理料(歯在管)(月1回)・・・・・・180

在宅療養支援歯科診療所の場合・・・・・・・・・・・・240

【注】

歯科疾患と口腔機能評価を踏まえた管理計画が必要。

文書提供加算(文)・・・・・・・・・・・・・・ +10

栄養サポートチーム連携加算1(NST1)・・・・・+60

栄養サポートチーム連携加算2(NST2)・・・・・+60

注)NST1は病院,NST2は介護施設等,併算定不可。カンファレンス等6月内1回以上,初回算定は参加2月内。

在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料

(月4回)(訪問口腔リハ)(30分以上指導管理)

0~9歯 350 歯援診加算・・・50

か強診加算・・・+100

注)併算定は不可

10~19歯 450
20歯以上 550

【注】

  • 歯援診, か強診以外は所定点数のみを算定する。
  • 歯在管,歯周病検査,P部検,歯周基本治療,P基処,SPT(Ⅰ)・(Ⅱ)歯清,摂食機能療法は併用算定不可。
在宅患者歯科治療総合医療管理料(Ⅰ)(在歯管(Ⅰ))

(月1回)(同月内に在歯管(Ⅱ)は併算定できない)

 

140

在宅患者歯科治療総合医療管理料(Ⅱ)(在歯管(Ⅱ))

(1日につき)(同月内は在歯管(Ⅰ),周Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ算定付加)

 

45

在宅患者連携指導料(初回訪問から1月超,月1回)

【注】

  • 訪問中の医科,訪問介護ステーションまたは保険薬局の情報共有,情Ⅰ算定患者には算定できない。
  • 在宅の要介護,要支援者は介護保険で算定する。
900
退院時共同指導料1(1回限り)・・・・・・・・・・500

在宅療養支援歯科診療所の場合・・・・・・・・・ 900

【注】医師や看護師と共同で文書提供。初・再診料算定不可。

在宅患者緊急時等カンファレンス料(月2回)

【注】医師,薬剤師,看護師またはケアマネと共同指導。

200
訪問診療と急性対応,訪補助,在宅歯科医療推進加算の算定

診療人数 診療時間 訪問診療料 急性対応 訪補助 在推進
同一建物内 1人のみ 20分以上 866 +170 +110 +100
20分未満 120  

2~9人 20分以上 283  

+55

 

+45

20分未満 120
10人以上 問わない 120

 

訪問診療料のみを算定する場合の加算

・70/100加算

床裏装,欠損補綴の連合印象,特殊印象,咬合採得(有床義歯)

・50/100加算

3根以上の抜髄および感根処,普通抜歯(乳歯,前歯,臼歯),義歯修理(歯技工1・2を含む)

・30/100加算

単根および2根の抜髄および感根処,口腔内消炎手術(歯肉腫瘍等)

 

 

リハビリ

 

リハビリ

歯科口腔リハビリテーション1・舌接触補助床

(歯リハ1(2))(1口腔につき,月4回)

 

190

歯科口腔リハビリテーション2・顎関節治療用装置

(歯リハ2)(1口腔につき,月1回)(届出医療機関)

 

50

摂食機能療法(1日につき月4回まで)(1回30分以上)

  • 治療開始日から3カ月は1日単位で算定可。
  • 治療開始3カ月内は歯リハ1(2)190点の異日算定可。
  • 治療開始3カ月超は歯リハ1(2)190点の同月算定不可。
185

 

 

介護保険

 

介護保険
居宅療養管理指導費(Ⅰ)(要介護者対象)または

介護予防居宅療養管理指導費(Ⅰ)(要介護者対象)

歯科医師が行う場合(月2回)

同一建物1人のみ・・・・・・・・・503単位

同一建物の複数利用者・・・・・・  452単位

歯科衛生士が行う場合(月4回)

同一建物1人のみ・・・・・・・・・352単位

同一建物の複数利用者・・・・・・  302単位

【注】

  • 歯科医師の算定はケアマネージャーに情報提供が必要。
  • 歯科衛生士による居宅療養管理指導費は,歯科医師の診療日から3カ月以内に算定する。
  • 「同一建物」の利用者は下記のとおり
  1. 養護老人ホーム,軽費老人ホーム,優良老人ホーム,サービス付き高齢者向け住宅,マンションなどの集合住宅等に入居または入所している利用者。
  2. 小規模多機能型居宅介護(宿泊サービスに限る),認知症対応型共同生活介護,複合型サービス(宿泊サービスに限る),介護予防小規模多機能型居宅介護(宿泊サービスに限る),介護予防認知症対応型共同生活介護などのサービスを受けている利用者。

 

 

 

給付調整

 

給付調整

診療報酬と介護報酬の給付調整

【注】

  • 介護保険法の歯科医師が実施する居宅療養管理指導費を算定した月は,歯管,歯在管,特疫管,訪問口腔リハ,情Ⅰ(市町村または介護支援事業者などへの情報提供,訪問診療算定患者についての介護支援事業者などへの紹介加算に限る)は算定できない。
  • 在宅での療養中の要介護者・要支援者には,訪問歯科衛生指導料,在宅患者連携指導料は算定できない。
  • 訪問歯科衛生指導料(訪衛指)は病院,介護療養型医療施設,介護老人保健施設,特別養護老人ホーム,ショートステイで療養中の患者の場合は算定できる。
  • 歯科衛生士の実施指導が月の途中で医療保険から介護保険に変更した場合は,医療保険(訪衛指)と介護保険(歯科衛生士の居宅療養管理指導費)を別々に算定し,両方を合算して月4回まで算定できる。

 

 

クラウン・ブリッジ維持管理料を選択しない医療機関における70/100の点数

 

※()は6歳未満の乳幼児または著しく歯科治療が困難な者の加算点数

クラウン・ブリッジ維持管理料を選択しない医療機関における70/100の点数

補綴時診断料(1装置につき)(ブリッジ新装の場合) 63
顎運動関連検査(1装置につき1回)(ChB,GoA,Ptg,MMG) 266
歯冠補綴時色調採得検査(色調)(1枚につき)(前歯部) 7
歯冠形成(PZ)(1歯につき)

金属冠

4/5冠・FMC 前歯3/4冠 接着冠 前装MC
生PZ 214(321) 557(836) 557(836) 557(836)
失PZ 116(174) 445(668) 445(668)

 

非金属冠

HJC CAD/CAM冠
生PZ 214(321) 557(836)
失PZ 116(174) 445(668)

 

【注】

前装MCは前歯,ブリッジ支台の第1小臼歯に限る。

ブリッジ支台形成加算(1歯につき)・・・14(21)

メタルコア加算・・・・・・・・・・・・  21(32)

【注】

FMC,前装MC,非金属冠の場合で失PZに加算する。

テンポラリークラウン(TeC)(装着料,材料料含む)

【注】前装MC・HJCの場合で前歯部に限る。

24(36)
支台築造印象(1個につき)

単純印象

連合印象

 

21(32)

43(65)

咬合採得料(1個につき) 11(17)
金属歯冠修復(装着材料料は別算定,装着料はブリッジを除く)

3/4冠・

接着冠

4/5冠・

接着冠

FMC 前装

MC

前・小・乳 銀合金 286 244 353 898
前・小臼歯 金パラ 516 474 640 1223
ニッケル 265 223 326 839
 

大臼歯

金パラ 575 768
銀合金 255 365
ニッケル 255 328
14K

(ブリッジ支台のみ)

1041

 

装着料

32(47)

 

【注】

  • 前装MCは前歯,ブリッジ支台の第1小臼歯に限る。
  • 大臼歯の4/5冠は生活歯のブリッジ支台に限る。
  • 接着ブリッジは1歯欠損のみで,接着ブリッジ支台(接着冠)が1歯以上の場合に限る。
  • 接着ブリッジ支台(接着冠)は生活歯に限る。
非金属冠(装着材料料は別算定)

技術料 装着料
硬質レジンジャケット冠(HJC) 加熱重合 546 32(47)
光重合 734 32(42)
CAD・CAM冠(歯CAD) 1222 32(47)

+32(+47)

【注】

  • 歯CADは小臼歯,歯科用金属アレルギー患者の大臼歯で全部被覆冠に限る。装着料加算は内面処理の場合。
  • HJCの大臼歯は歯科用金属アレルギー患者に限る。
支台築造(装着料を含む)

間接法 前歯 小臼歯 大臼歯
メタルコア 145(198) 145(198) 188(250)
ファイバーポスト(間) 209(262) 1本 209(262) 239(301)
2本 298(351) 328(390)

 

直接法 前歯 小臼歯 大臼歯
ファイバーポスト(直) 194(238) 1本 194(238) 224(278)
2本 283(327) 313(367)
その他 109(153) 109(153) 121(165)

【注】

ファイバーポストの臼歯部は1根1本で2本まで。

 

ブリッジ(1装置につき)

5歯以下 6歯以下
印象採得料 196(294) 232(349)
咬合採得料 52(78) 104(155)
リテイナー 70(105) 210(315)
試適料 28(42) 56(84)
仮着料 28(42) 56(84)
装着料 105(158) 210(315)

 

 

ポンティック(1歯につき)(材料料含む)

鋳造 金パラ 大臼歯 822
小臼歯 694
ニッケル・銀合金 大・小臼歯 343
金属裏装 14K 前歯 1115
金パラ 前歯 739
小臼歯 793
ニッケル・銀合金 前・小臼歯 554
レジン前装金属 金パラ 前歯 1137
ニッケル・銀合金 前歯 876

【注】

金属裏装ポンティックは人工歯科が算定できる。

 

 

 

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無資格で歯科技工物を製作!200以上の歯科医院で患者に装着

大阪府豊中市の歯科技工所=サンエー株式会社=の社長ら役員4人と、パート従業員2人を大阪府警が2017年5月2日、歯科技工士法違反の疑いで書類送検したとのことだ。

書類送検容疑は、6人が共謀して今年1月、歯科技工士の資格が無いのに歯の詰め物(金属冠やセラミックなど)を製作し、関西の200以上の歯科医院で装着されていたとして調べているようだ。

朝日新聞➤➤➤無資格で歯の詰め物製造容疑 社長「被害出てないので」

2017年05月08日 18時06分 関西NEWS WEB

無資格者使用の歯科技工所はいくらでもある

この豊中市の技工所サンエー株式会社は私も知っている。

この歯科技工所の特徴は、国が示す適正な歯科技工価格を大幅に下回る「安い歯科技工物」を提供する歯科技工所ということだ。また、記事には他の歯科技工所に比べ納期が早かったとある。

今回は無資格者の使用での歯科技工士法違反ということで、サンエー株式会社が悪質な技工所であることは明白だ。だが、このような無資格者のパート従業員を使用している歯科技工所はいくらでもある。氷山の一角だ。

さらに、労働基準法違反ということで言うと、ほとんどの歯科技工所が超長時間労働・低賃金という就労環境にあり、労働基準法に抵触するだろう。

 

歯科技工はブラック産業

技工所サンエーの技工所単体の問題は勿論ある。擁護するつもりもない。だが、この問題の根幹は歯科技工業界全体がブラック産業化していることにある。

歯科技工産業は超長時間労働・低賃金という状況にあり、若い歯科技工士が使い捨てにされている。歯科技工士の実態はこちら👉歯科技工士の本当の年収は?時給で計算すると170円だった!で示してある。

そのことから、国家資格を所得した若い歯科技工士の卒後5年以内の離職率は約8割と異常な状況にある。そのことは、👉歯科技工士の実態と離職率!5年以内の離職率は?マジか80%で詳しく示してある。

加害者なのに被害者面する歯医者

ニュース動画の後半に「長年、歯科技工所サンエーと提携している」という歯医者がインタビューに応じている。

その中でこの歯医者は「遺憾だ」とか「知らなかった」などと被害者面して、さらには「怒りをどこにぶつけたらよいか」などと上から目線で話している。

このインタビューを見た感想は、は?お前は一番の加害者やろ!だ。

その理由は、

歯医者が歯科技工所サンエーと取引する理由
  • ①歯科技工料金を安く抑えることができる
  • ②短納期を強要でき、患者の回転率を上げることができる

要するに、自らが買いたたき、安物の技工物を仕入れているのだ。

通常の商売であれば特に問題は無いのだが、「医療」という観点からは大きな問題がある。理由は以下の通りだ。

①歯科技工料金を安く抑えることができる

歯科医療を行うことで、歯医者は公定価格である保険点数として治療費(売り上げ)が振り込まれる。

この保険点数は全国一律で、どこで治療を受けても患者さんの治療費負担は同額だ。これが、「いつでも、どこでも、だれもが」良質な医療が受けられるための国民皆保険制度だ。

しかし、歯科技工料金を安く買いたたくことで歯医者は、不当利益を得ることができる

どういうことかというと、歯科技工料金を安く買いたたけば買いたたくほど経費は抑えられ、売上の保険点数との差益が生じる。

当然、そうなると安物で不良な歯科技工物が出回り、歯科医療の質と安全性が担保できなくなることから、国は「7:3大臣告示」というもので歯科技工料金の適正価格を示している

しかし、この7:3大臣告示は守らなかったからといって罰則などの法的拘束力はない。歯科医師の倫理観に任せられている。

そのため、ほとんどの歯医者が質と安全性を無視して、自らの利益のためだけに安物の歯科技工物を患者さんの口の中に放り込んでいるのが実態だ。

②短納期を強要

ニュースでは納期は3日とある。そもそも低価格なうえに納期が3日となると、これはもう地獄としか言いようがない。

歯科技工物は一つ一つ手作業で患者さんに合うものに作られる。そのため、非常に繊細な作業で時間がかかる。

多くの歯医者さんでは予約は1週間後だ。最低でも1週間は納期が無いと、まともな歯科技工物を作成することは不可能なのだ。

なので、やたらと義歯の完成が早い歯科医院は要注意だ。

 

 

 

歯医者は加害者

歯科技工所サンエーと取引している歯医者は200軒あるということだ。インタビューの歯医者も如何にも被害者という感じで応じているが、自らが、

1、安物の歯科技工所を選び、買いたたき、

2、短納期を強要し、

3、「安物で低品質な義歯」を患者さんの口に放り込み、

4、自分だけがピンハネで儲ける

そのことで、歯科技工がブラック産業化している。

無資格者の使用は許されることではないが、このような問題を引き起こしているのは、歯科技工所サンエーと取引しているような歯医者たちなのだ。

この被害者面している200件の歯医者に問いたい

業務委託している歯医者へ質問?
  • 安物の歯科技工物と歯科技工所を選んだのはあなたですよね?
  • 異常な短納期の技工所を選んだのはあなたですよね?

治療の質と安全性を第一に考え、患者さんの利益を最大化するのではない。我がの利益第一主義という歯医者たちで、歯科医療の質と安全性は二の次ということだ。

どう言い表せばよいのだろう?情けない・セコイ・しょぼい・・・

 

無資格者が作った技工物が分からない歯医者

そもそも無資格者が作った義歯と、歯科技工士が作った歯科技工物が見分けられない歯医者ってどうなん?って感じだ。

この歯医者たちは歯科技工物の質なんかはどうでもいいという考えだ。目利きもできない。

歯科技工士が作ったかどうか以前に、安物の低品質な歯科技工物を口に放り込まれている時点で患者さんは被害者だ。そして、そのような歯医者は既に加害者なのだ。

 

 

健康被害が出ていない?

報道では、健康被害は確認されていないということだ。

何故そんなことが分かるのか?誰が調べたのだろうか?

おそらく、「被害報告が無い」ということで「健康被害は無い」ということになっているのかと思う。

そもそも、歯科技工所サンエーに歯科技工を委託していた200件以上もの歯医者は、その事実を患者さんに伝え、健康被害の確認をするだろうか?

おそらく、この200軒以上の歯医者は、歯科技工所サンエーとの提携事実は隠ぺいするだろう。患者さんのことを本当に心配し、健康被害の有無を確認する歯医者が何人いるだろうか?

結局は患者さんの心配なんかは二の次で、また、新しい安物の歯科技工物を短納期で作る歯科技工所をさがすのだろう。

どこのだれがいくらで、作ったのかをチェック!

歯科技工はBLACKボックスと化しているので、患者さんには、どこのだれがいくらで、歯科技工物をつくっているのかが分からない。

良質な歯科技工物を装着するためには、患者さん自身が、どこのだれがいくらで、歯科技工物をつくっているのかの確認が必要だ。

そのことから、歯科技工の適正価格と、チェックシートで確認できるようにしてみた。詳しくはこちらから👉✅歯医者の費用が同じなのに「治療の質」が違いすぎる理由!

是非、患者さんには良質な義歯を手に入れていただきたい。

 

歯医者さん


歯医者さんには、もうそろそろ安物の歯科技工物を装着するというセコイことは辞めて、適正価格で歯科技工物を提供し、技術で勝負している歯科技工士と取引をしていただきたい。

そんなセコイことをしなくても、しっかりと経営を学べば売上や収入を飛躍的に向上させることくらいは難しいことではない。

 

歯科技工士さん


歯科技工士さんは、もうそろそろダンピング競争は辞めて、技術で勝負していただきたい。世界の主要資本主義国では、ダンピングはもっとも恥ずべき商法という考えが定着してるのだから。

 

 

まとめ

このような歯科医療に関わる問題事件をきっかけにでも、真っ黒な歯科医療業界が少しはまともになることを期待したい。

この事件は、一つの歯科技工所の問題ではない。歯科医療全体の抱える問題の一部が表面化しただけのことだ。

そろそろ歯科業界は隠ぺい体質から脱却し、可視化をすすめ、まともな業界になる必要があるのではないか?そのことが、結果的には患者さんからの歯科医療不信を払拭し、信頼される歯科医療に繋がると思う。

厚生労働省には健康被害の報告が上がってくるのを待つのではなく、被害に遭った患者さんに本当に健康被害が生じていないのかを、確認していただきたい。

200軒の歯科医院を公表し、直接、患者さんが相談できる窓口くらいは設けてほしいものだ。

 

 

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