新八日市歯科が不正請求や二重請求を繰り返し指定取消処分!

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滋賀県東近江市中野町の新八日市歯科は、不正請求や二重請求を繰り返し行うことで治療費を不正に所得したとして、個別指導を中止し27日間の監査を実施した。

そのことにより、保険医療機関の指定の取消処分と同等の取扱いとなった。

不正内容は以下の通り

  1. 実際に行った保険診療に行っていない保険診療を付け増して、診療報酬を不正に請求 していた。(付増請求)
  2. 実際に行った保険診療を保険点数の高い別の診療に振り替えて、診療報酬を不正に請 求していた。(振替請求)
  3. 自費診療として患者から費用を徴収しているにもかかわらず、同診療を保険診療した ものとして、診療報酬を不正に請求していた。(二重請求)
  4. 実際に行った保険適用外である診療を保険適用である診療を行ったものとして、診療 報酬を不正に請求していた。(その他の請求)
  5. 請求することができない診療報酬を不正に請求していた。(その他の請求)

元保険医療機関の指定の取消相当(平成29年11月13日付)(PDF:211KB)

平成29年11月6日:近畿厚生局

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新八日市歯科→個別指導実施・中止→監査取消

元保険医療機関の指定の取消相当について 平成29年11月6日に開催された近畿地方社会保険医療協議会において、「元保険医療機関の 指定の取消相当」についての建議がありました。

これを受け、近畿厚生局長は次のとおり対応しましたので、お知らせします。

1 元保険医療機関の指定の取消相当の取扱い

(1)指定の取消相当となる元保険医療機関

  • 名称: 新八日市歯科
  • 所在地: 滋賀県東近江市中野町 992 番地1
  • 開設者: 品川 昭藏(しながわ しょうぞう)(58歳)
  • 取消相当年月日: 平成29年11月13日

※ 当該保険医療機関は平成26年11月30日付で廃止していることから、指定の取消相当 の取扱いとするものです。指定の取消相当の取扱いとは、指定の取消処分と同等の取扱いをするものです。

2 監査を行うに至った経緯

  1. 平成25年4月26日、匿名の者から近畿厚生局滋賀事務所(以下「滋賀事務所」という。) に対し、自費の冠を装着し、患者から費用を徴収しているにもかかわらず、保険適用の 冠を装着したものとして、保険請求している旨の情報提供があった。
  2. 平成25年8月1日、個別指導を実施したところ、直近3年分の歯科技工納品書の持参 を指示していたにもかかわらず、直近1年分しか持参がなく、情報内容の疑義が確認で きなかったことから、個別指導を中断し、残りの2年分の歯科技工納品書の提出を指示した。
  3. 平成25年8月12日、当該医療機関から滋賀事務所に対し、歯科技工納品書の提出があ り、その内容を確認したところ、平成24月4月以降に使用できることになった全部金属 冠の略称である「FMC」及び硬質レジンジャケット冠の略称である「HJC」が、平 成24年3月以前の歯科技工納品書に記載されていたことから、歯科技工納品書を書き換えていることが疑われた。
  4. 平成25年10月3日、個別指導を再開し、平成24年3月以前の歯科技工指示書を確認し たところ、歯科技工納品書と同様に、「FMC」及び「HJC」の略称が歯科技工指示 書にも記載されていたため、その理由を確認したところ、開設管理者である品川歯科医 師から明確な回答がなかったため個別指導を中断した。
  5. 平成26年3月20日、個別指導を再開したところ、品川歯科医師は、実際には保険適用 外の冠を装着しているにもかかわらず、保険適用の硬質レジンジャケット冠を装着した ものとして、診療報酬を請求していることを認めたことから個別指導を中止し、平成26 年3月20日から平成28年12月6日まで計27日間の監査を実施した。

3 指定の取消相当の主な理由

監査において判明した指定の取消相当の理由となる主な事実は、以下のとおり。

  1. 実際に行った保険診療に行っていない保険診療を付け増して、診療報酬を不正に請求 していた。(付増請求)
  2. 実際に行った保険診療を保険点数の高い別の診療に振り替えて、診療報酬を不正に請 求していた。(振替請求)
  3. 自費診療として患者から費用を徴収しているにもかかわらず、同診療を保険診療した ものとして、診療報酬を不正に請求していた。(二重請求)
  4. 実際に行った保険適用外である診療を保険適用である診療を行ったものとして、診療 報酬を不正に請求していた。(その他の請求)
  5. 請求することができない診療報酬を不正に請求していた。(その他の請求)

4 不正・不当請求金額

監査において判明した不正・不当請求金額は、監査で使用した平成22年6月分から平成 26年4月分までのレセプトのうち以下のとおり

不正・不当請求の金額
  • 不正請求金額 35名分 85件 740,890円
  • 不当請求金額 39名分 137件 517,180円

なお、監査において判明した分以外についても、不正・不当請求のあったものについて は、監査の日から5年前まで遡り、保険者等へ返還させることとしている。

5 再指定等

原則として、指定の取消相当の日から5年間は、保険医療機関の再指定は行わない。

(参考)取消処分の根拠条文

○ 保険医療機関の指定の取消 健康保険法第80条第1号、第2号、第3号及び第6号

 

歯科の指導・監査から生活・家族・関係者を守る

多かれ少なかれ指導・監査に不安を抱いている歯科医師は多い。

しかし、多くの歯科医師は相談できる相手がいないため、診療で忙しい日々に独自に一人で対応する場合が多い。

そのため、辻褄を合わすために技工所に指示書や納品書の改ざんを指示したりする場合も多いが、この場合は「取消」で済む話ではなく「詐欺」として刑事事件に発展する。

指導・監査は任意調査であるのに対し、事件となれば調査は強制なので当然、厳しいものになる。

「正しい対応」と「相談相手」

個別指導でしっかりと対応しなけば、述べ複数回にもなる監査に繋がる。

個別指導から監査へと移行する場合は、今回のようなに明らかな不正がある場合だけではない。意図しないミスや「言いがかり」ともいえる理由でも実施される。

また、何よりも個別指導や監査での技官は非常に高圧的で、結果が見えない中で長期間・複数回の監査が続く状況は、計り知れないほどの精神的負担を伴う。事実、そのことで自殺にまで追い込まれた医師も存在するのだから。

指導・監査は不正請求の疑いを抱かれているためだ。そのような歯科医師に対して世間の見る目は冷ややかだ。このような状況にある歯科医師へのテクニカル的なアドバイスや、何よりも相談できる相手がいると居ないのとでは、日々の不安や精神ストレス、指導・監査の結果は全く違ったものとなる。

指導・監査の対策マニュアル

是非、私たちが提供する保険医療機関の指導・監査の対策マニュアルをご活用いただき、保険医の指定は勿論、生活・家族・関係者の事業と生活を守っていただきたい。

 

 

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