寺西歯科医院(寺西 信吾)が820万557円の不正請求で取消処分に

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愛知県海部郡大治町東條砂島26の寺西歯科医院(寺西 信吾)が診療報酬を不正に請求し得ていたことから保険医療機関の指定取消処分となりました。

不正内容は以下の通り

  1. 実際に行った保険診療に行っていない保険診療を付け増して、診療報酬を不正に 請求していた。(付増請求)
  2. 実際に行った保険診療を保険点数の高い別の診療に振り替えて、診療報酬を不正 に請求していた。(振替請求)
  3. 保険外診療として患者から費用を受領しているにもかかわらず、同診療を保険診 療で行ったものとして診療報酬を不正に請求していた。(二重請求)
  4. 実際に行った保険適用外である診療を、保険適用である診療を行ったものとして 診療報酬を不正に請求していた。(その他の請求)
  5. 上記(1)の一部について、不正請求分に係る一部負担金を受領していた。
  6. 保険分と自費分の診療録を区別して整備していなかった。

 

保険医療機関及び保険医に対する行政処分について(平成30年2月14日)(PDF:123KB)

平成30年2月14日 東海北陸厚生局

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寺西歯科医院➔個別指導➔患者調査➔取消処分

保険医療機関の指定の取消及び保険医の登録の取消について

標記について、平成 30 年2月 13 日に開催された東海北陸地方社会保険医療協議会におい て、「保険医療機関の指定の取消及び保険医の登録の取消」について諮問した結果、諮問のと おり答申がありました。

これを受け、東海北陸厚生局長は以下のとおり行政処分することを決定しましたのでお知 らせします。

 

1 行政処分の内容

(1)保険医療機関の指定の取消

  1. 名称 寺西歯科医院
  2. 所在地 愛知県海部郡大治町東條砂島26
  3. 開設者 寺西 信吾(てらにし しんご)
  4. 取消年月日 平成 30 年2月 15 日
  5. 根拠となる法律 健康保険法第 80 条第1号、第2号、第3号、第6号

(2)保険医の登録の取消

  1. 氏名 寺西 信吾 (59 歳)
  2. 取消年月日 平成 30 年2月 15 日
  3. 根拠となる法律 健康保険法第 81 条第1号、第3号

 

2 監査を行うに至った経緯

医療費通知の金額と領収証の金額が合わないことについて情報提供があったため、個別指導を実施したところ、一部の患者について、診療録、歯科技工指示書(以下「指示書」 という。)及び歯科技工納品書(以下「納品書」という。)の持参がなく、また、持参した 納品書についても、複数の歯科技工所分について同一の様式が使用されており、同一人物 による作成が疑われたこと等から、個別指導を中断した。

歯科技工所へ赴き、個別指導時に持参のあった指示書及び納品書を提示して確認を行ったところ、2か所の歯科技工所から自身の歯科技工所が使用している様式ではない旨の回答を得た。

また、診療報酬明細書(以下「レセプト」という。)を収集し確認したところ、寺西歯科医院でのブリッジの製作に疑義が生じた。

個別指導を再開し、このことについて寺西歯科医師に確認したところ、明確な回答が得 られず、付増請求の疑義が深まったことから、個別指導を中止し、患者調査を行ったうえで監査を実施した。

 

3 行政処分の主な理由

監査において判明した行政処分の理由となる主な事実は以下のとおり。

  1. 実際に行った保険診療に行っていない保険診療を付け増して、診療報酬を不正に 請求していた。(付増請求)
  2. 実際に行った保険診療を保険点数の高い別の診療に振り替えて、診療報酬を不正 に請求していた。(振替請求)
  3. 保険外診療として患者から費用を受領しているにもかかわらず、同診療を保険診 療で行ったものとして診療報酬を不正に請求していた。(二重請求)
  4. 実際に行った保険適用外である診療を、保険適用である診療を行ったものとして 診療報酬を不正に請求していた。(その他の請求)
  5. 上記(1)の一部について、不正請求分に係る一部負担金を受領していた。
  6. 保険分と自費分の診療録を区別して整備していなかった。

 

4 不正・不当金額

監査において判明した不正・不当金額は、監査で使用した平成 23 年7月分から平成 28 年5月分までのレセプトのうち以下のとおり。

不正・不当請求の金額
  • 不正請求 34 名 444 件 7,316,121 円
  • 不当請求 27 名 663 件 884,436 円

 

5 再指定等

原則として、指定の取消及び登録の取消の日から5年間は、保険医療機関の再指定及び 保険医の再登録は行わない。

 

 

歯科の指導・監査から生活・家族・関係者を守る

多かれ少なかれ指導・監査に不安を抱いている歯科医師は多い。

しかし、多くの歯科医師は相談できる相手がいないため、診療で忙しい日々に独自に一人で対応する場合が多い。

そのため、辻褄を合わすために技工所に指示書や納品書の改ざんを指示したりする場合も多いが、この場合は「取消」で済む話ではなく「詐欺」として刑事事件に発展する。

指導・監査は任意調査であるのに対し、事件となれば調査は強制なので当然、厳しいものになる。

「正しい対応」と「相談相手」

個別指導でしっかりと対応しなけば、述べ複数回にもなる監査に繋がる。

個別指導から監査へと移行する場合は、今回のようなに明らかな不正がある場合だけではない。意図しないミスや「言いがかり」ともいえる理由でも実施される。

また、何よりも個別指導や監査での技官は非常に高圧的で、結果が見えない中で長期間・複数回の監査が続く状況は、計り知れないほどの精神的負担を伴う。事実、そのことで自殺にまで追い込まれた医師も存在するのだから。

指導・監査は不正請求の疑いを抱かれているためだ。そのような歯科医師に対して世間の見る目は冷ややかだ。このような状況にある歯科医師へのテクニカル的なアドバイスや、何よりも相談できる相手がいると居ないのとでは、日々の不安や精神ストレス、指導・監査の結果は全く違ったものとなる。

指導・監査の対策マニュアル

是非、私たちが提供する保険医療機関の指導・監査の対策マニュアルをご活用いただき、保険医の指定は勿論、生活・家族・関係者の事業と生活を守っていただきたい。

 

 

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